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日々の生活の中で印象に残ったあらゆる場面を大切に切り取っていきます。

『戦火の勇気』

2010-08-15 14:30:05 | 映画
                       


英題 COURAGE UNDER FIRE
製作年 1996年
製作国 アメリカ
監督 エドワード・ズウィック

ストーリー 湾岸戦争の際,戦車部隊を指揮していたが,味方の戦車を誤射し親友を死なせてしまった過去を持つサーリング大佐(デンぜル・ワシントン)。その罪悪感に苛まれ続ける彼は,酒に逃げ妻との間もしっくり行かなくなる。そんな彼に,名誉勲章候補者調査の命令が下る。候補者は,湾岸戦争で戦死したウォールデン大尉(メグ・ライアン)。不時着したヘリの乗員を命を懸けて救った功績によるものだ。女性初の受勲に,大統領側近たちは乗り気だが,調査を進めるサーリングは,関係者の証言の微妙な食い違いに気づく。果たして彼女の真実の姿とは……。

キャスト デンぜル・ワシントン,メグ・ライアン,ルー・ダイアモンド・フィリップス,スコット・グレン,マット・デイモン他

予告編




 個人的評価【微妙・・・

ダメダメ 微妙・・・ まぁまぁ(3が基準) あともう一歩 完璧



 ハリウッドが初めて湾岸戦争を取り上げた作品で,デンゼル・ワシントン&メグ・ライアンの共演作実際の湾岸戦争やフセインの映像等も含まれているのでとてもリアル。それまでラブコメで演じてきたキュートなイメージからは一転して,軍人役をメグ・ライアンが演じたということで,公開当時は話題になったとか・・・。ちなみに今作は黒澤明監督の『羅生門』へのオマージュとして製作されたとのこと。監督は『ラストサムライ』のエドワード・ズウィック。

 映画関連サイトのレビューを読むと,皆さん結構高い評価で“感動した”とか“泣けた”という感想が多いみたいですが,私は残念ながらちょっとそうは思えませんでした・・・。正直,ちょっと観終わった後,なんかスッキリしないというか,ホントにこれでいいんだろうか・・・っていう。とにかくあまり後味はよくはありませんでしただからか,時間も長く感じたし

 結局,真実は闇に葬られ,嘘で固めた事柄を事実として公表するのが当たり前というのがどうしても理解することが出来ませんでした。嘘だと分かっていながらも,やっぱり人間は自分自身がいちばん大切だし,自分を守るためだったら,あのウォールデン大尉のクルーたちのように真実を隠したくなる気持ちも分からないことはないけど,やっぱりそれは自分自身がいちばん苦しいし,私がそのクルーの立場にいたら決して耐えられません。

 だって,ウォールデン大尉はもしかしたら無事生還することが出来たかも知れないんだから・・・。

 ウォールデン大尉のクルーの1人で生き残ったルー・ダイアモンド・フィリップス演じるモンフリーズ軍曹はなんか最初からちょっと嫌なヤツで,デンゼル・ワシントン演じるサーリング大佐にも挑発的だし,ウォールデン大尉についても元部下とは思えないような発言ばかりで“なんなの,コイツは!?”って思っていたんですが,案の定,やっぱりコイツがウォールデン大尉の死の真相を知る重要な人物の1人だったわけで・・・。

 真実が明らかにされるのを恐れ,また自分の罪を隠すために自殺を図るなんて,私には許せませんでした。あの嘘の一言がなければ・・・ってどうしても思ってしまう・・・。

 結局,ウォールデン大尉の死の真相が明らかになり,まだ幼い娘に名誉勲章を授けることになったけど,なんか複雑っていうか,家族はほんとに嬉しいんだろうかって疑問が残ったのも事実。だって,女性初の勲章授与とか云っても,ウォールデン大尉はもうこの世には存在しないのだから・・・。

 キャストにマット・デイモンが出演していたのはちょっと嬉しい発見で,当時はまだブレイク前。だけど,この頃から完璧に役作りをしていて,ヘロイン中毒者役ということでかなり減量していて,ほんとに別人みたい

 デンゼル・ワシントンはほんとこういう役が合うよなぁって感じ。

 うーん,でもメグ・ライアンに関してはどうなんだろ?この役ってわざわざメグ・ライアンが演じなくてもいいような気もしたけどだけど,雰囲気がガラっと変わって,それまでのキュートなイメージが外見はもとより,演技からでも全く感じられなかったのはお見事


   上司と部下の関係なので,この2人の共演シーンは多し。




 ただやっぱりデンゼル・ワシントンとメグ・ライアンの共演作って云っても,劇中ではデンゼルは現在,メグは過去っていう設定で,当然共演シーンはないので,そこは残念だったなぁ


当時,プロモでレターマンに出演した時のメグ・ライアン



ちょっとだけだけど続き





 ちなみに2001年9月にアメリカ同時多発テロが起こり,その直後に発売された女性誌ではこのテロに関連した記事や星条旗ファッションが多く掲載されたそうですが,そのテロ直後に発売された『Harper's BAZAAR』誌の表紙を飾ったのがメグ・ライアン。


『Harper's BAZAAR』2001年12月号  表紙こそ白のドレスですが,中ではしっかり星条旗ファッションに身を包むメグ。

   


 メグ・ライアンが表紙に起用されたのは愛国主義的な今作で女性兵士を演じたからでは?とも云われています。

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