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Apparelという英語は既製服製造卸売業界だけでなく、カタカナ文字として一般的に普及しています。
繊研新聞のプロへの道、フレッシャーズのページに
「これだけは知っておきたいFB業界の基本用語」が特集されていました。
それによるとアパレルとは「衣服」のこと.同義語で(ウエア)(クロージング)(ガーメント)などがある。洋服全般が対象で、和装は除いて使われる。アパレルを生産販売する企業を(アパレル企業)、アパレル関連の雑貨、小物を(アパレル小物)、アパレルの製造、卸販売に携わっている企業群を(アパレル産業)と総称する」と要約しています。
1970年代にアパレルと言う用語が普及したように記されていますが、私の記憶では1980年代が正しいのではないかと思います。
斎藤栄三郎博士の1970年版の「外国から来た新語辞典」にも載ってい無いことで、ご理解いただけると思います。
1980年代に、DCブランドがブームとなり、既製服が華やか産業となり、アパレルという用語が使われだしたのだと想像します。
辞書によるとApparelは(きらびやかな)衣裳、服装とも列記されています。
アメリカでは、Apparelは一般的ではなく、readyーtoーwear(既製服)の方がが多く使われます。
DCがアパレルの用語を最初に使ったかは、定かではありませんが、
その頃から、製造卸業がアパレル業と称せられだしたと記憶しています。
華やかなアパレル業界に勤める主人公が、トレンディードラマになったり、ショップで販売に従事するハウスマヌカンの生活が歌(戯れ歌)になったりして、
それまで3kに近い既製服製造卸売業が花形産業として表舞台に立った時代です。
アパレルが人気産業になり、多くの若者がその華やかさに引かれてアパレル業界に入社した時代です。
ことばの意味は時代とともに変化する物です。
アパレル企業を「アパレルを生産卸販売する企業」とするのは、今では正しい語義ではないと思います。
ワールド始めイトキン、サンエイなどは今やアパレルといえません。
その他のアパレルも実質的に製造卸売ではありません。
2年前に、川中製造業の支援事業の説明会で、経済産業省の若いお役人が、
アパレルの語義を「企画卸販売業」と、製造を省いて定義づけていました。
私の辞書?的にはアパレル産業とは、「返品・値引・延勘・帳破の取引条件を暗黙に了解した企画卸販売業」と解釈しています。
そのアパレルが、最後に残った重要な用件である企画機能をOut‐SourcingによるOEM(ODM)で放棄してしまえば、企画も持たなくなり、Whalesalerになってしまうのです。
昔、ヨーロッパやアメリカの展示会の会場に入場する時に、会社の業種を記入しなければならず、記入する業種で迷った経験があります。
入場申込書にはManufacturer、 Whalesaler、 Retailer、 Importerと分かれており、自分が何に該当するのか迷いました。
イトキン㈱は自社LCでの輸入が多かったので、一応Importerと記入しました。
当時海外では、業種の欄にApparelの欄は無いのが普通でした。
現在のアパレル業界の商慣習が定着してしまったのは、DCアパレルの誕生と、その商売スタイル(FC)に、大いに関係していると、私流の独自の解釈をしています。
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