「業際」を超え・「域際」を超え・「世代の際」を超えて!

理論を貫いて実践に生き! 実践を通して理論を究め! 前へ前へと進もう!

委託取引の歴史的考察?専門店編Ⅱ

2008年07月18日 | アパレル放談
専門店は昔は全てがセレクトショップだったと言えます。
初期の専門店の殆んどが個店で、今のようなチェーンは例外的でした。
昭和40年代の高度成長と女性の社会進出(職業につく)によりヤングファッション商品を品揃えするナショナル、リージョナル専門店が出来だした。
鈴屋・三愛・鈴丹・玉屋などがリージョナル専門店からナショナルチェーン専門店へ急拡大した。
今のSPA的ではなく、アパレル(当時は未だアパレルとは呼ばれていなかった)からの商品仕入れが中心でした。
それらの店は全国的な販売力を背景に買い取りから委託の取引が自然発生的に行なわれました。
その他地方の専門店も力をつけ有力専門店が全国各地に出来た。
それらの地方有力専門店は、地元のファッションビルや近郊に出店を強化し、リージョナル専門店として力をつけた。
力をつけた地方有力店も、その力を背景に徐々に委託的な取引も行なわれだした。
アパレルもその販売力を利用し、ワールドやイトキンなどがフランチャイズ的なオンリーショップ政策で、シェアー拡大を計った。
昭和50年代に入り、BIGI、ニコル、ファイブフォックス等のDCブランドがその流れを加速させた。
中堅アパレルもこれに加わり、専門店は買取制から、条件付き買取制(返品・値引・延勘定容認)に移行していった。
専門店がセレクト的なバイイングからブランドセレクト的なバイイングになり、その力を弱めていった。
その後、DCブランドの衰退や、ワールド、イトキン等の専門店取引撤退や中堅アパレルの弱体化等が専門店取引の混乱に拍車をかけた。
現在の専門店取引は、殆んどが返品容認付き買取か、営業マンとバイヤーとの絶妙(奇妙・巧妙)?な商売によって成り立っているといっても過言ではない。