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柔道は6階級でメダル 東アジア大会

2013-10-15 16:44:57 | 日記
けの言いきりだった。普段からふらふらとしており、何を考えているのかわからない男の口調にしては、非常に強い物だったのだ。

「自慢じゃないが、俺は風来坊。好きな事をやって、好きなように生きる。だって、人生は短いのさ。その間に好きな事をして何が悪い? 確かにわざわざ人に迷惑をかけようとは思わないけどね。だけどわざわざ悪人を捌こうなんて大それたことを考えたことはないのさ」
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「しかしもへったくれもないよ。確かに誰かの罪を罰するのは簡単だろう。だがその罰の加減は本当に罪に見合っているのだろうか? ゼムスは殺せば止まるのかもしれない。でもただ殺すだけが彼の罪に見合うのか? また殺さねばならぬほどの重罪なのか? 彼が救っている人達の事はどうか? それに俺が彼を殺したとして、俺の罪は誰が裁くのか?」

 アーシュハントラは吟遊詩人のように情熱的に語って見せる。その口調に、女性は押し負けてしまうように口をつぐんだ。アーシュハントラは一端間をおくと、ひょいと自分が座っていた木の枝から一つ下の枝へと飛び移る。

「俺が言いたいのは、まあそんな事をここで考えてもきりが無いと言う事さ。彼らの罪にはやがて罰が下るだろう。それは俺が下すかもしれないし、あるいは別の誰かかも。あるいはもっと別の形でくだるかもしれないし、何もないかもしれない。だけど、俺の知る限りあれほどの事をやっておいて、何も無いなんてことはないだろうねぇ。それが因果ってやつさ」
「貴方はその因果から解放されたいと望んでいるのですか?」
「さすが長い時を生きる精霊は聡いねぇ、ウィンティア。そう言う事さ。じゃあ俺はもう行くからね」

 それだけ言うと、アーシュハントラはバイバイをしながら枝を飛び降りた。ウィンティアが呼びとめる暇ももなく、勇者は去ってしまったのだ。

「ああ! まったく、なんて気まぐれな風の精霊である私よりも気ままな人間など、初めて見ました。でも、彼のおかげで私達は救われたのですが」
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 ウィンティア達は元住んでいた場所をライフレスに追われてより、東へ東へと進路を取っていた。だが大草原には魔王が次々と出現し、彼女達は行き先を失っていたのだ。その最中、ぶらりと現れた若者によって、彼女達は救われた。それが勇者アーシュハントラなのである。
 彼は魔王をあっという間に蹴散らすと、この森を一種の結界で覆った。不思議なことに彼が築いた結界は魔王に侵入される事もなく、起動し続けたのである。この森に不浄なる魔獣の類いが出現していないのは、そのせいであった。もっとも気性が穏やかな生き物達はこの森で行われた残虐行為により、完全に怯えて気配を断っているのだが。
 ゼムスが血で汚したことでこの森ももはや生活圏としては使えないだろうが、アーシュハントラいわく、もう数日でこの大草原からはほとんど魔王の気配が消えてなくなるだろうということだった。なぜそんな事が言えるのかはウィンティア達にはわからなかったが、アーシュハントラがいい加減な男でありつつもそのような重大な決定では決して適当な事を言わないと知っていたので、彼の言葉を信じることにしたのだった。
 ウィンティア達は再び自らの拠点を探さねばならぬ。今度はどこに流れて行こうかと、彼女達はしばし身を寄せていた大樹に感謝しながら、その場を飛び去ったのであった。


 そして――誰もいなくなった大樹の下、地面が一部隆起する。ぼこり、と盛り上がった土がめくれると、そこからは手のない腕が地面をそれでもなんとか掴もうとざかざかと掴む物を探す。だがそのようなものはなく、腕はしばらく



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