今回の記事は『ニュー・シネマ・パラダイス』(1989年、監督:ジュゼッペ・トルナトーレ)です。
映画監督サルヴァトーレの少年時代、青春時代の思い出を振り返る形で映画と人生を描いたノスタルジックなヒューマン・ドラマの傑作。
サルヴァトーレにはひとりの老人との忘れ難い思い出があった。
午前十時の映画祭上映作品。
■内容紹介 ※午前十時の映画祭ウェブサイトより
ローマに住む映画監督のサルヴァトーレ(J.ペラン)は、故郷シチリアの母から「アルフレードが死んだ」という報告を受け、少年時代を回想する。
戦争で父をなくし、母と妹と暮らす少年時代のサルヴァトーレ(愛称トト)。
映画好きな彼は、母の目を盗んでは映画館「パラダイス座」に通う日々が続いていた。
トトは何度も映写室に潜り込もうとするが、そのたびに映写技師のアルフレード(P.ノワレ)に追い返される。
そんなふたりの間に、次第に映画を介した友情が芽生えていく。
映画と人生
彼の心に残るアルフレードとの思い出
■感想
この映画を観て、とにかく映画を愛する人へ向けられた映画だなと感じました。
映画への愛、人と人との愛を深く感じられる内容だったと思う。
脚本はそれほど凝ってはなく、素朴でシンプルな筋書きながら、しんみりとした感動を得られます。
アルフレードとトトの友情は心温まりました。
トトが少年時代だった頃の二人の関係はほほ笑ましく、青年になってからはアルフレードは人生の先輩として真に大切なことをトトに教えている。
とても良い関係だと思いました。
作中、アルフレードがトトに「村を出ろ」と言った真意は、はっきりとは語られていないため想像するしかないのですが、「トトには自分と同じ映写技師で終わってほしくない。もっと真に自分の愛することを見つけ目指してほしい」という願いがあったからなんじゃないかと僕は思う。
目指す夢を叶えるには覚悟が必要だ。
そのためには郷愁や自分の存在は邪魔になる。
だからトトに戻ってくるなと言ったのだと思う。
映画ラストのノスタルジック感は切なく胸に響きとても感動的でした。
かつてあれほど愛した人や場所も今はもう存在しない。
寂しくて愛おしい。
そんな懐かしさを超えた切なさはきっと誰もがいつかは感じる感情なのだと思う。
映画のクライマックスではノスタルジックな感傷に包まれます。
映像も音楽も美しく素敵な映画だったと思います。
映画愛が強い人なら、一度は観ておいて損はない作品。
『ニュー・シネマ・パラダイス』は上映時間が1時間長い完全版なるものも存在するのですが、この完全版はすこぶる評価が悪い。
allcinemaさんですら解説で散々の批判爆発っぷり。こんなことあるんですね。
なのでこの映画をご覧になる際は通常版を観ることをオススメします。
(★は最高で5つです。★:1pt, ☆:0.5pt)
■Link
+⇒公式HP(Japanese)※午前十時の映画祭特設ページです。
+⇒ニュー・シネマ・パラダイス - goo 映画
+⇒午前十時の映画祭レビュー記事一覧
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映画監督サルヴァトーレの少年時代、青春時代の思い出を振り返る形で映画と人生を描いたノスタルジックなヒューマン・ドラマの傑作。
サルヴァトーレにはひとりの老人との忘れ難い思い出があった。
午前十時の映画祭上映作品。
■内容紹介 ※午前十時の映画祭ウェブサイトより
ローマに住む映画監督のサルヴァトーレ(J.ペラン)は、故郷シチリアの母から「アルフレードが死んだ」という報告を受け、少年時代を回想する。
戦争で父をなくし、母と妹と暮らす少年時代のサルヴァトーレ(愛称トト)。
映画好きな彼は、母の目を盗んでは映画館「パラダイス座」に通う日々が続いていた。
トトは何度も映写室に潜り込もうとするが、そのたびに映写技師のアルフレード(P.ノワレ)に追い返される。
そんなふたりの間に、次第に映画を介した友情が芽生えていく。
映画と人生
彼の心に残るアルフレードとの思い出
■感想
この映画を観て、とにかく映画を愛する人へ向けられた映画だなと感じました。
映画への愛、人と人との愛を深く感じられる内容だったと思う。
脚本はそれほど凝ってはなく、素朴でシンプルな筋書きながら、しんみりとした感動を得られます。
アルフレードとトトの友情は心温まりました。
トトが少年時代だった頃の二人の関係はほほ笑ましく、青年になってからはアルフレードは人生の先輩として真に大切なことをトトに教えている。
とても良い関係だと思いました。
作中、アルフレードがトトに「村を出ろ」と言った真意は、はっきりとは語られていないため想像するしかないのですが、「トトには自分と同じ映写技師で終わってほしくない。もっと真に自分の愛することを見つけ目指してほしい」という願いがあったからなんじゃないかと僕は思う。
目指す夢を叶えるには覚悟が必要だ。
そのためには郷愁や自分の存在は邪魔になる。
だからトトに戻ってくるなと言ったのだと思う。
映画ラストのノスタルジック感は切なく胸に響きとても感動的でした。
かつてあれほど愛した人や場所も今はもう存在しない。
寂しくて愛おしい。
そんな懐かしさを超えた切なさはきっと誰もがいつかは感じる感情なのだと思う。
映画のクライマックスではノスタルジックな感傷に包まれます。
映像も音楽も美しく素敵な映画だったと思います。
映画愛が強い人なら、一度は観ておいて損はない作品。
『ニュー・シネマ・パラダイス』は上映時間が1時間長い完全版なるものも存在するのですが、この完全版はすこぶる評価が悪い。
allcinemaさんですら解説で散々の批判爆発っぷり。こんなことあるんですね。
なのでこの映画をご覧になる際は通常版を観ることをオススメします。
映画データ | |
---|---|
題名 | ニュー・シネマ・パラダイス |
製作年/製作国 | 1989年/イタリア=フランス |
ジャンル | ドラマ |
監督 | ジュゼッペ・トルナトーレ |
出演者 | フィリップ・ノワレ ジャック・ペラン サルヴァトーレ・カシオ マルコ・レオナルディ アニェーゼ・ナーノ プペラ・マッジオ レオポルド・トリエステ アントネラ・アッティーリ エンツォ・カナヴァレ イサ・ダニエリ レオ・グロッタ タノ・チマローサ ニコラ・ディ・ピント、他 |
メモ・特記 | 午前十時の映画祭上映作品 PG12指定 アカデミー賞:外国語映画賞受賞 カンヌ国際映画祭:審査員特別グランプリ受賞 ゴールデン・グローブ:外国語映画賞受賞 |
おすすめ度 | ★★★★ |
■Link
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地元の映画館でも、「午前十時の映画祭」が上映されるようです。
この映画は、スクリーンで観たい映画第一位なので(私は映画館で未見)、この映画だけでもスクリーンで、是非観たいです。
ichi-kaさんが観たほど多くは観られないとは思いますが、私もできるだけ沢山観たいと思います。
午前十時の映画祭は来期から赤(好評だった50本を再上映)と青(新たに50本)の上映が決まり、上映劇場も増えます。
1000円で映画好きな方が厳選した名作を劇場で観れるのでかなり素敵な企画です。
僕も来期もできる限り(できるなら全部)観に行こうと思ってます。
「25」と教えてやろうと、クリスマス・ツリーを指差したところ、できの悪い子が「クリスマス」と答え。笑。
いろいろなエピソードを散りばめていて面白かったです。
兎も角、むかしの映画館は良くも悪くも賑やかでした。
「ニュー・シネマ・パラダイス」は、ショッピングモール建て直しに伴い、シネコンが閉鎖されるイベントの一環で、映写室見物前に見たものです。
つまり、映写室見物のついでに鑑賞したのですが、秀逸な作品でした。