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汚れなき悪戯(映画)

2011-11-27 00:06:00 | 映画
今回の記事は『汚れなき悪戯』(1955年、監督:ラディスラオ・ヴァホダ)です。
キリストの奇跡と人間愛に溢れた感動作でスペイン映画の珠玉。
マルセリーノ坊やの畏怖を知らない無邪気さと母親を想ういじらしさが切なく胸を打ってきます。
第2回午前十時の映画祭上映作品。

■内容紹介 ※午前十時の映画祭ウェブサイトより
聖マリセリーノ祭りの日。
病床の少女を見舞った僧侶が、いまや忘れ去られた奇蹟の物語をはじめる……。

12人の僧侶たちが静かに暮らす丘の上の僧院。
その門前に男の子が捨てられていた。
天涯孤独の赤子を哀れみ、僧侶たちはこの子に、祭りの日に出会ったことにちなんでマルセリーノ(P・カルヴォ)と名づけてかわいがった。
やがて彼は無垢ないたずらっ子に育つが、いつしか天国の母親のことを想い、会いたいと願うようになる。

清らかな感動と珠玉のメロディーでつづる。
マルセリーノ坊やの愛と涙の世界!


汚れなき悪戯

汚れなき悪戯

汚れなき悪戯


■感想
第2回午前十時の映画祭もだいたい中盤あたりでしょうか。
前回の『友だちのうちはどこ?』、前々回の『禁じられた遊び』に続き、純粋な子役の演技に心打たれる感動作です。
マルセリーノ坊やの畏怖を知らない無邪気さと母親を想ういじらしさが切なく胸を打ってくる。

この映画では神の奇跡を見ることができます。
どんな奇跡なのかは映画を観た人のみが知りうる特権として伏せますが、「これってちょっとホラー展開じゃない?」と思ってしまった僕は信仰心が低いのでしょう。
大人が観ると神々しくて、かつ少年のいじらしさが胸を打つ感動作ですが、子供が観るとけっこう怖いんじゃないでしょうか、この映画は。

最後に神がマルセリーノ坊やに与える最愛の慈悲。
ちょっとどうしようもなく悲しいぞ。
俗世に生きる僕としては別の道を与えてやることは出来なかったのかと、どうしても思ってしまう。
この境地へ到達することは難しい。
それでも不思議なほどに尊い奇跡を目の当たりにしたような正体不明の感動に陥る。
これを畏怖というのかも知れない。
パンとワインのマルセリーノ。
この名前はきっと生涯忘れない。

映画の主題歌である「マルセリーノの歌」。
何だか聞いたことがあるメロディーだと思ったのですが、有名な曲らしいですね。
無邪気なマルセリーノ坊やの愛らしさといじらしさをしみじみと感じられる名曲です。
下記にYoutube動画を貼り付けましたので興味ある方はぜひお聴きになってみて下さい。

↓日本語版が想像以上に良かったので


↓ピアノ版も。楽譜複雑です。


映画データ 
題名 汚れなき悪戯 
製作年/製作国 1955年/スペイン 
ジャンル ドラマ 
監督 ラディスラオ・ヴァホダ 
出演者 パブリート・カルヴォ
ラファエル・リベリュス
アントニオ・ビコ
アドリアーノ・ドミンゲス、他 
メモ・特記 第2回午前十時の映画祭上映作品
原作:ホセ・マリオ・サンチェス・シルヴァ

カンヌ国際映画祭:特別子役賞(P・カルヴォ)受賞
ベルリン国際映画祭:銀熊賞受賞 
おすすめ度★★★★
(★は最高で5つです。★:1pt, ☆:0.5pt)

■Link
+⇒公式HP(Japanese)※午前十時の映画祭特設ページです。
+⇒汚れなき悪戯 - goo 映画

+⇒第2回午前十時の映画祭レビュー記事一覧

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