vs京都サンガFC 2nd

2011-08-23 | J2
25節 札幌 2-1 京都 函館千代台6.310人
13′中山(京)47′ジオゴ(札)67′近藤(札)

走力自慢な攻撃陣の千葉に真っ向勝負で挑み4-0と下したものの中3日で試合な上にホームゲームとは思えない長距離バス行脚で臨む函館開催という過酷な状況下で10代3トップを擁する若くてイキのいい休養十分な京都と対戦した今節。

京都は前節北九州を下した面子から体調不良で3バックの一角を内野に代えた陣容。
対する札幌は宮澤が累積拘束、芳賀が負傷箇所再発離脱な上に純平が練習中に痛むスクランブル状態に組んだ布陣はDMF岩沼/河合でLSB日高RSB上原でCBに京都のスピード対策か櫛引先発。
立ち上がりから札幌の右サイドを狙う京都、若さだけでなくアイデアも良い京都の攻撃陣にコンディションの優劣もあって受ける展開なのに序盤でジオゴが鼻を裂傷して治療でなかなか戻ってこない札幌。
7分には河合が後ろから中山のプレスに球失、これが久保に入りPA内の宮吉に廻されDF陣が後手に釣られたところをダイレクトで戻され奥から走り込む安藤にフリーで撃ち込まれるが枠外の自滅に助かる冷や汗モノの立ち上がり。
12分には左でプレスに詰まり砂川が近くの河合にパスするも狙っていた駒井に掠め取られ中山を使った壁パスでプレスを交わし中に絞ってから伊藤にパスするがソコを狙っていた岩沼の巧い対応で奪うものの直後のパスが誰にも合わず中山に拾われ中央経由で右に廻され宮吉の放り込みに日高と競りながら走り込む伊藤頭弾を喰らうがホスンがブロック!しかしコボレた先がファーにフリーで張る中山の足元に転がりコレを捻じ込まれて失点してしまう札幌、放り込まれた時点で京都は4人もPA内に突入している迫力のある攻撃だった。
20分にも札幌FKからの攻撃でプレスに詰まって近藤のパスミスからカウンターを喰らい久保頭弾を喰らうが鉄壁の守護神クロスバーさん光臨で事無きを得る。
この直後に近藤-ジオゴ2トップで内村OMF砂川RSH岩沼LSBな4-4-2にシフトし打開を図る札幌、30分には中央での中山から宮吉の縦パスを櫛引が出足鋭くパスカットし岩沼にパス、コレに詰める駒井を個人技で鮮やかに往なした岩沼は近藤にスルー、繋がらなかったが手数少なくスピーディーな良い反撃を見せたが、40分には河合からの縦パスを受けたジオゴが森下に潰されるがノーファウルで中山に収まり中央やや左を走る宮良に山下が貼り付けずスルーが通るものの両チームとも「あれ?ファウルとかオフサイドとかじゃねぇの?」ってな間誤付いた変な感じのシュートは枠外で助かる札幌。
京都の切換えの早さ、走力、展開力、反応の良さに押し込まれてビハインドのまま前半終了。

しかし押し込まれようがシュート数が少なかろうが3連勝中という札幌の後半2分。
京都の攻撃、久保の中に絞るドリブルをPAライン際で日高と河合のプレスで奪い岩沼を使ったワンツーで河合が持ち上がり、札幌バイタルでの安藤のプレスをフェイントで交わし右を全速力で上がる砂川にパス、前で右サイドに動いたジオゴに一旦預けてオーバーラップするが、上原も同様の動きで追い越したので右サイドの守りが希薄になったのを懸念したかパスは出さずにドリブルで中に絞るジオゴ。
一旦前の内村に預け更に中に絞りPAライン際の近藤へのパスは鄭の肩でブロックされるがジオゴ前のスペースに転がり京都CBがコースを塞ぐ前にゴールを目掛け強振、「自信があった」という一撃は25m級の距離をモノともしないスーパーショットでゴール左に突き刺さる同点弾を決めた怪鳥ジオゴ。
札幌が京都勢のアタックに少し慣れたのと京都の運動量が少し目減りしたのとで京都の攻撃を最終防壁で摘み取れるようになるがキープとパスのテンポが複雑で読みにくい上に連動性に長ける京都の攻撃は厄介で札幌は高い位置で切ることが難しく押し込まれ続ける。
62分には京都のスローインからPAライン際を宮吉に横走され撃たれたシュートはブロックするもののコボレを再び左で持たれ中央に張る伊藤にマイナスのパスをダイレクトに撃たれるが札幌DF2人にピンボールの如く当たって難を逃れるというツイてるだけなのか読みが冴えてるのかワカランがとにかく堅い札幌。
65分にはサイドチェンジから中山が受けたところを上原がプレス、コントロールミスしたところをプレスバックした砂川が奪って背後から詰める安藤に負けじと全力疾走の持ち上がりから前で呼ぶ近藤にスルーパス、並走する秋本をブッチギって自球にし、全力疾走のまま詰めるGK水谷の動きを見切って右足元を抜く一撃を撃ち込み札幌逆転!
その後も、京都の攻撃をディフェンディングサードで凌いでカウンターを仕掛ける札幌という展開になる。
74分にはジオゴが詰まって鄭の突破を河合が止められず左の伊藤に通されると単騎突破でPA左の深いところに持ち込まれ対峙する日高のタイミングを巧くズラしたグラウンダーを中に張るドゥトラに送られるがドゥトラのタイミングまでもズラした虚を突くパスに事無きを得たり81分にも左を伊藤に突破され中に絞ってドゥトラとクロスオーバーしながらトリッキーなパス交換で札幌DFを欺き伊藤のGK1vs1を作り出すが上原が外からスライディングで切り凌ぐ。
残り10分は放り込みとミドル偏重になったが京都の攻撃を最終防壁で凌いで札幌勝利!

コンディションでキツい札幌だったが若年でイキのいい京都を何とか凌いで4連勝達成。
京都は下位にいるのが不思議なほどの攻撃で、まだまだ成長過程とはいえ大木4-3-3を見せ付けられた、特に伊藤には手を焼かされた印象。
札幌は櫛引が出足鋭くクサビを切ったりブロックに入ったりと最終防壁に奮迅、個人的には岩沼のプレイに感嘆することが結構あった。
局地戦で山下と河合がヤバい負け方をしてピンチになった場面でも最終的にヤラれないというのも今の札幌の粘り強さだったり京都の勝ちきれなさだったりを暗示しているようにも思えた。
相手の若年3トップも脅威だったが決めるところをキッチリと喰らわせてくる札幌のアタッカー陣に今節は軍配が上がったね。
キツイ連戦を全勝で飾ってくれたコンサドーレを称えよう、ThanksSapporo!