ストーリー ： 人気小説家の津村啓こと衣笠幸夫（本木雅弘）の妻で美容院を経営している夏子（深津絵里）は、バスの事故によりこの世を去ってしまう。しかし夫婦には愛情はなく、幸夫は悲しむことができない。そんなある日、幸夫は夏子の親友で旅行中の事故で共に命を落としたゆき（堀内敬子）の夫・大宮陽一（竹原ピストル）に会う。その後幸夫は、大宮の家に通い、幼い子供たちの面倒を見ることになる
『ディア・ドクター』などの西川美和が、直木賞候補となった自らの小説を映画化。『おくりびと』などの本木雅弘を主演に迎え、交通事故で妻が他界したものの悲しみを表せない小説家が、同じ事故で命を落とした妻の親友の遺族と交流を深める様子を映す。共演は、『悪人』などの深津絵里とミュージシャン兼俳優の竹原ピストル。繊細で鋭い心理描写に定評のある西川監督によるストーリー展開に注目
西川美和監督の作品は初鑑賞
小説家の幸夫くん・・時々TVに出演もしコメンテーターのような仕事もしていて そこそこ顔が知られる存在だった。 そんな幸夫くんの奥さんは美容院を経営している夏子さんで 二人は大学生の頃出会い、幸夫くんが売れない頃には夏子さんに支えられながら生活をしていた時期もあった。 二人の間に子供はいない。 結婚して２０年。 既に二人の関係は冷え切っていた。 ある夜、夏子さんが親友と温泉旅行に出かけた留守に愛人と自宅で浮気をしていた幸夫くんのところに警察から電話が入る、 夏子さんが乗った観光バスが事故に遭い 夏子さんとその親友が死亡した・・という内容だった
妻の突然の事故死・・不倫中だった幸夫くんは感情的になる事もなく 遺品を受け取り、遺体を荼毘に伏し 淡々と葬式も済ませた・・。そんな幸夫くんをなじる参列者もいたが それでも幸夫くんの感情が動くことはなかった。 バス会社の被害者向けの説明会に出席した幸夫くんは 会場で激しく会社関係者を罵る男性に会う。 その男性は 夏子の親友の夫・トラック運転手の大宮だった。 彼は幼い二人の子供を抱え途方に暮れていた。 幸夫くんは 自分でも理解できないまま、大宮に子供の面倒を見ようか？・・と申し出る。 そこから奇妙な疑似親子関係が生まれていく・・
今作・・これはブラックコメディなの・・？？（苦笑）
登場人物みんな・・、特に本木雅弘さん演じる幸夫くんが 酒が入ると とにかく言いたいことを言う、言い放つ。 気に入らなければ手が出る、足も出る。 告げ口はする。 でも人から言われると激しく落ちる つまり、救いようの無いダメ人間。 そんな彼の中に 幼くして母親を亡くしてしまった子供たちと触れ合う事で 無為に過ごしてきてしまった掛けがえ時間への後悔 希薄になっていた妻との関係への後悔
が生まれてくる。
夏子さんが居なくなった冬から 春、夏、秋、そしてまた冬・・幼い子供たちと普通に家事をしたり、普通に幼稚園にお迎えにいったり・・の何気ない日常の繰り返しの中で 幸夫くんと大宮は 妻の死・・を受け入れ そして また今度は友人同士として 妻のいない新しい生活を過ごし始める・・
妻の死を受け入れられずに七転八倒する大宮と 他者には受けているように見えて 実は全くそうではない幸夫くんの再生の物語
夏子さん役の深っちゃん、出てきたと思ったら速攻で事故死しちゃうけど さすがの存在感だった エンディングロールに木村多江さんの名前があって へっ？？？ だったけど 後で知ってへぇ～ だったかな （笑）
きゃっ
きゃっ
