武蔵どのが終わって まさに腑抜け状態
寂しいって事もあるけど・・多分 木村さんの次のお仕事が見えない、お見事な乾期に再び突入してしまったんだ・・という飢餓感が一番デカいかも(苦笑)
日曜日だけど ロイドも武蔵も無い
真冬、極寒の京都で撮影された『宮本武蔵』
原作は未読
当然 エピソードも 上辺をなぞる程度しか知らず
他の作品も見たことが無いし・・ まさに何とも比べようも無く 真っ新な状態で鑑賞致しました
後から聞けば 武蔵殿は生涯無敗だった・・とか
粗暴な振る舞いのたけぞうさんが 囚われ 4年間の幽閉の間の自主練によって類まれな剣豪になったとは到底思えず無理くり?って思っていましたが・・(笑) これも 関ヶ原の戦いに参戦するまでに すでに数人と果し合いをし 勝利していたと後で知る
新免たけぞうさんの身分は郷士
半農半武士・・という感じなのかな~・・ 天涯孤独?
関ヶ原の戦いの時に 16歳 ピチピチ(笑) そして 佐々木小次郎との戦いの頃に27,8歳
ドラマはこの間、約10年間ほど 新免たけぞうさんから 宮本武蔵の誕生まで そして 佐々木小次郎さんとの死闘で終わる
立身出世し、後世に名を残す事だけを思いながら兎に角強い相手との戦いに挑んでいく姿は ギラギラとして野心の塊、お通さんとの出会いで 仕官を望む思いがさらに増していく中 関ヶ原の戦いにおいて西軍側での参戦だったことで 仕官への道は見事に断たれてしまう
上だけを向いてがむしゃらに突き進んでいた武蔵殿が ここで人生最大の挫折を味わう事になる・・
山里で荒れた土地を開墾しながら これまで殺めてきた者たちを弔う静かな生活の前に突然 佐々木小次郎が現れる。 彼の出現によって 一度は置いた刀を再び手にした武蔵どのは かつてのギラギラとした功名心に逸るだけの武蔵では無かった 強気を知って弱気を知った武蔵は 小次郎が待つ舟島へと向かう・・そこには天下無双を決める戦いが待っていた・・
木村さん演じる宮本武蔵・・何がすごいかって やっぱり殺陣のアクション これに尽きる
剣豪としての名が世に轟いている・・という事を言葉で説明する必要など一切無し。 武蔵の殺陣を見ていると リアルに強いんだろうな・・って事が十二分に伝わってくるのだ メラメラと燃え立つ紅い炎の戦い方から 凍てつくような青白い光を放つ静かな炎の戦いまで その時々の精神的成長によって 幾通りもの殺陣を見せてくれた
日本刀による殺陣・・と言えば 刀と刀が交わるだけ・・というイメージだけど 今回は刀以外にも手で殴る、足で蹴る・・武器になるものはすべて使う・・やらなければやられる・・まさに死闘が描かれていた
刀で切られる・・ 江戸時代、傷を受ければ それで終わり。 死と直結している戦い それを何度も何度も繰り返しながら生き残り 最強になりながらも 手に残ったものは虚無
自分が生まれてこれまで過ごしてきた時間をどれほど繰り返し振り返ったのか・・
武蔵は再び立ち上がる 何のための剣なのか・・ 限界を極めた先に何が待っているのか それを知るために
粗野で粗暴な振る舞いしか出来なかった武蔵どのが 沢庵和尚と出会い 人間として剣豪として徐々に成長していく。 武蔵の所作一つ一つが洗練されていき、足さばき手さばきに至るまで心がこもってくる
言葉遣いが変わり 対面する人に心から頭を下げるようになっていく
人間的成長の過程、これも手に取るように伝わって来た
限界のその先へと行こうとする武蔵どのの歩む道・・再び見てみたいと思うし 会いたいとも思う 切に