どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

ナポリ風ババもどきレシピ完成

2014-02-01 18:09:41 | インポート
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ナプリ風ババもどきのレシピが大体完成しました。「クッキングパパ」のレシピに近いですね。日清製粉のレシピは何なんだろうか?



卵2個(今回は卵黄2個と卵1個)
中力粉50g
砂糖30g
バター30g
ドライイースト10g
塩少々



バターを溶かして砂糖と軽く混ぜます。



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バターのあら熱を取ってから卵を入れます。




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よく混ぜて全体溶けたらドライイーストを入れます。今回はサフの赤。結構溶けにくいですが、後半かなりきれいに無くなりますのでご安心を。


高糖度用のイースト(サフの金)とかを使う場合は、それぞれの使用説明書を参考にしてイースト量を決めてください。



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小麦粉を投入します。今回は内麦の「ゆきちから」を使用しています。強力粉ですが中力っぽい粉です。強力粉でもかまわないと思います。強力粉と薄力粉を混ぜて中力粉にするより、アーモンドプードルと混ぜたりした方が面白いと思います。


なお小麦粉なのですが、ものによってかなりバラツキがあります。最終的に絞り金で絞って出すので、柔らかい生地でもだめですし固い生地でも難しくなります。粉の量は少なめに入れて練ってから、すこしづつ入れて固さを見ながら入れた方が失敗が無いと思います。追加でいれる場合はほんの少しづつ入れた方が良いでしょう。




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よく練ります。三分ねって三分休んでを三回続ければ良いでしょう。練り過ぎと言う事はありません。出来るだけ練りましょう。しかし発酵が始まったら終了です。
練り機能のあるフードプロセッサーをお持ちの方はそちらが良いでしょう。しかし生地の分量が少ないからフープロはきついか…。



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練り終わりました。




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一時発酵終了です。室温で大体2倍になるのが目安です。今回平均18度で四時間かかりました。22度は最低欲しい所です。今回は少し発酵が進み過ぎのようです。




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気泡抜きのために少し捏ねます。




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アルミカップを用意します。バターの分量が多いので、カップに油を引く必要がありません。

今回底と高さが大体同じな、四号のカップを入手しました。しかしですね、小さすぎてカップを外すのが大変。指じゃ無理。ピンセットでネチネチと取り出します。なのできれいに揃わないです。



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絞り金で、生地をカップに入れます。大体カップの半分程度。ですが生地が粘るんですよ。小麦粉を練っているからそうなのですが、とにかく生地が切れません。引っ張って伸ばしながらカップに入れてゆきます。



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二次発酵前です。明らかに生地をいれるのに失敗した奴がいます。もうこれは慣れです。がんばってください。



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2次発酵終了です。室温で倍にふくれるまで入れます。今回22度で1時間でした。
ここの調整で、少し重い仕上がりや軽い仕上がりに調整できます。重いとマドレーヌ風になります。



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予熱したオーブンで、160度20分焼きました。もう少し短くても良さそうです。




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焼き上がりの断面です。私はこの程度が好きだな。フワッッフワのブリオッシュ風も良いのですが、ちょっと物足りない気がします。



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シロップは、砂糖80gに水200ccを煮て作ります。本来ババはシロップに漬け込んでしまうのですが、それだとシロップがもったいないし、かといってシロップが無いとちょっと卵臭さが取れません。

ブランデーを少し入れて、シロップ完成です。アルコールを飛ばしたい向きは最初に入れて煮てください。多分シロップにジャムを入れたりしてシロップをアレンジしても楽しいかもしれません。



なおシロップですが、常温で腐らないほどの砂糖の濃度です。ナポリではババをシロップに入れたビン詰めが売られているようです。保存が利きます。
また焼いた物はバターが多いので冷凍が効きます。なので解凍してシロップをかけて食べるのも良いでしょう。



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底にひたひたのシロップで漬けます。シロップをケチっています。



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逆さまにしてシロップを下に流します。



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またひっくり返して、上からシロップをかけて放置します。




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最後に網で余分なシロップを落として出来上がりです。




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シロップの甘さを調整したり、イロイロ出来ると思います。上にアプリコットジャムを塗ったり、緩くホイップした生クリームを添えても良いと思います。そうするとサヴァランになるか。



基本的に失敗が少ないのが特徴です。そして材料が少ない、ここが一番です。いろいろリジナルを作れるレシピです。


じわじわ来る全能性幹細胞STAPの発見

2014-02-01 03:30:53 | インポート
全能性幹細胞STAPの発見で持ち切りだった30日を過ぎて、世間は若干落ち着いたようです。私も落ち着きました。
ただやはり報道は、30歳のお嬢さんが割烹着姿で実験しているとか、発見した時にネイチャーから落とされて泣いたとかそんな話しばかりです。実際この話しは難しいです。


私ごときの知識で、この凄さを説明するのは何だと思うのですが、実は凄すぎます。


神戸理研発生再生研究センター(CDB)に昨年まで在籍し現在も顧問の方が、オール・アバウト・サイエンス・ジャパン(AASJ)のブログに寄稿しています。これが解りやすいのではないのかと思います。この記事の中で、普通の人にはよくわからない言葉が出ています。


日の目を見なかったが最初のドラフトで「生への欲求は生物の本能だ」と、なぜ細胞にストレスを与える気になったのかの説明を始める感性は尋常ではない。彼女の様な人に自由にやってもらう事こそ我が国のためになる。小保方さんも是非国民の期待を手玉に取りながら、気の向くままに研究をして行って欲しいと願っている。



最後のこの一文です。この結びがいかにこの研究を評価しているかを表しています。


さて、単細胞生物だけでも生命と言うのは面白い物です。その単細胞から多細胞へ進化してゆく過程で、細胞はそれぞれ分化し、役割を与えられてゆきます。ただそれでも原始的な動物たち、プラナリアは切る位置によっては頭が二つのプラナリアになってしまう、細胞の分化がそんなに進んでいないと言う事です。トカゲのしっぽは切れる位置が決まっていますが、そこから生えるのはしっぽだけです。切られたしっぽはトカゲにはなりません。まあもちろん栄養が行かないのですから、当たり前ですね。魚によってはメスばかりだと産卵期が近づくと、一部のメスがオスに変化します。まあ同じような機能ですし、成熟期に性分化が進むのだろうと考えられますが、一部の器官とはいえ変化するのは、それだけ進化が遅れているからだと片付けられます。


植物の細胞は、全能性を持っています。ニンジンの根を薄切りにして培養すると葉っぱが生えてきます。菊の枝を挿し木すると根が生えてきます。必要とあれば何にでも変化する細胞がいる訳です。これは植物が移動できないために種の保存のためにある機能だと言われてきました。
これに対してほ乳類のような移動できる動物には必要がなく、高度な機能を持った細胞に分化していったと考えられて来た訳です。しかも例えば肝臓の細胞を培養しても肝臓の機能しか持てないとか、分化が高度に進んでいる事も解っていた訳です。


これは都合のいい話しでした。最終進化形の人間の細胞の機能は高度に分化され、それぞれの機能が生命システムを維持するために奉仕している。その奉仕する先は大脳にある。そう考える事が可能です。
多細胞生物は、システムを持つ事で生命としてある、そう言った前提が出来ます。



分子生物学から見れば、少し変な事が発見されました。イネと人間のDNAは70%一致する(うろ覚えですごめんなさい)とか、植物と人間が妙に近い訳です。それでいてイネは全能性を持った細胞で出来ているのに、根や茎や葉、そして花や実をつけます。細胞が分化しているのは間違いがありません。
それでは、なぜ全能性が制限されているのかよくわからなくなります。ましてやほ乳類ではなぜ変化しないのかと言う疑問も出来ます。


その意味ではガンはなぜ起きるのかも実は良く解りません。細胞がガン化するためには、初めに何らかの物質やエネルギーがあって、ガンを育てる何らかの物質があると言うのは解っています。ただ高度に分化したはずの細胞が、なぜか部分的にリセットされてガンに変化する、放射線とかイロイロ考えても根本的な所は解らないのです。


更に解りにくいことが発見されています。共生です。クマノミとイソギンチャクのレベルではなく、サンゴの細胞内に藻類の細胞を取り込んでいるとかです。もっと古いのは、細胞とミトコンドリアの関係です。ミトコンドリアは昔は別な生物だったようです。それが酸素を取り込んでエネルギーを作り出す作用があったので、ある生物の細胞が取り込んだようです。ある一定期間は共生だったのでしょうが、ミトコンドリアは細胞と同化し別な生命として振る舞わなくなってしまいました。
単純ではない、DNAだけでは語れない何かがある訳です。


とても解りにくくなったと思います。だから結論を簡単に言えば、生命の単位が変わったという発見です。


今まで生命は見える物でした。分子生物学は見えない物を追求してきました。でも一つのシステムを見ている点では同じ事です。しかしシステムの中にあっても細胞単位は生きている、という当たり前の事を実証したのです。


システムから切り離された細胞(この場合はTリンパ球が使われていたようです。システム的に独立した所がある細胞です)を、生命ストレス、弱酸性液や、細胞膜にストレスを与える為に摩擦と圧力をかけたり、細胞壁に穴をあける毒素を使ったり、そうすると細胞がリセットされてしまう。分化された一つの細胞が原初に戻ってしまう。


特化した機能の細胞が生き残りをかけて、一旦機能をリセットしてしまうのです。リセットしないと生き残れないからです。これが「生への欲求は生物の本能だ」と言う言葉に結びつきます。


間違いなく、生物の教科書を書き換える発見です。生命そのものに迫る発見です。


一日経ってジワジワと来ています。「多細胞生物とは、一つの細胞を支配するシステムであり、国家のような物だ。だが国家から切り離されたら、そのシステムから簡単に離脱する」

世紀の大発見、間違いがありません。もう少し発表が早ければiPS細胞の山中氏とノーベル賞を取れたと言われていますが、それとレベルが違う発見です。と、データーも見ずに言う私も舞い上がっています。




PS


多分これで、弱酸性美容液でお肌のリセットとか分け解んないのがでてくると思う。まあ美容の世界は本当に訳が分からないので、それはそれとしても、酸性血液がガンを作るとかそういった話しがでてくるはずだ。だが安心して欲しい。それはデマだ。細胞をリセットするレベルで血液が酸性に傾いたら、その前に卒倒して死んでいるだろう。
生物の持つシステムは強固だ。だから細胞一つ一つが分化していても維持してゆくのだ。それを一つ分離して環境を変えると独立した生命として振る舞うと言う話しだ。

大発見過ぎて、そういった商売が広がるのは目に見えている。


そしてこのネイチャーの論文から最低で半年、1年経たないと確定しないです。追試がどこかで必要になります。そこからの知見が上がって確定する物です。しばらく時間がかかるのは間違いがありません。


常温核融合みたいにならない事を期待しています。