一年の時の石の特訓により、基礎となる筋肉を培った。石を運ぶ、それは素晴らしいトレーニングだった。石を持ち上げるのに背筋、石を持つために握力、腕、歩くことで足の筋肉が成長したのだ。貧弱だった体は今となっては嘘のようである。いくら成長したと言っても、前回の写真には程遠い。
平尾はもう石でのトレーニングには限界を感じていてしまった。
「クレア、テイン、何かいい方法はあらへんか?」
「平尾、もう筋肉は十分着いたよ。魔法もちゃんとやらなくちゃ」
「うるさい!僕は鍛えたいんや!」
夢中になった平尾にはどんな言葉も通用しない。
一つのことに集中すると彼はそれ以外のことは見えなくなるのだ。
あまりの迫力に気圧され、そして一直線に努力する平尾をみていたクレアとテインは彼をこれからも支えていこうと思った。きっと平尾なら、なにかやってくれるという期待感もあった。
テインは新たな力がみなぎる薬を開発しようと奮闘し、ついに完成した。
それはピンクの粉だった。
「平尾、新しいのが出来たぞ!これできっとさらなる高みを目指せるはずだ!」
「テイン、ありがとう。さっそく試してみるわぁ」
ゴクゴクッ
「今回はいちご味や!」
そこへクレアがある情報を手に入れ持ってきた。
それはこの学校に密かに伝わる噂で
「この学校の中には隠された部屋がある」というものだった。
平尾は思った。
(この部屋にはきっと僕の悩みを解決してくれるものがあるはずや!)
これはなんの根拠もないただの直感であった。
それからは隠された部屋を探すのに3人は時間をさいた。
探し続けてもなかなか見つからなく日にちだけが過ぎて行った。
そんなある日
大きな石を見つけた。そこには動かした跡があるのが見て取れた。
この石を動かしたら何かあるかもしれないという期待感のもと、クレアとテインは魔法でその石を動かそうとした。しかし、全く動かない。この石には魔法は効かないようだ。
「僕にやらしてくれないか?」
「いくら鍛えた平尾でもこれは無理だわ!前使っていた石よりも重そうだもの!」
「きっといける気がするんや!、君たちからもらった薬のおかげで力がみなぎっとるんや!」
「うぉぉぉぉぉおおおぉおおおぉおおおぉおおおぉぉ!!!!!!」
「すごいよ!平尾!動いてる!」
石をどけると、そこには扉があった。
「きっとここが隠された部屋なんだわ!」
緊張し震えた手で平尾はゆっくりと扉を開けた。
次の瞬間平尾は驚愕する。
「なんやこれ!すごいやないか!」
その部屋には様々な筋トレの器具がそろっていたのだった。
さらなる進化を求める平尾にとっては夢のような部屋であった。
嬉しさのあまり平尾は時間も忘れそこで筋トレをした。
こうして平尾は筋トレに明け暮れ、二年目も終わりを迎えた。
注)この物語はフィクションです。
平尾・ポッターと未来の僕を読む
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山本
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