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トランスヒューマン、マイクロファイナンス

2009-05-11 07:24:32 | 未来はこうなる
ミントの忙中閑あり ジャック・アタリ氏のNHKインタビュー

「新しいワインは新しい皮袋に入れよ」とは、西洋のことわざであるが、我々御世の中でも例外ではない。

NHKスペシャルのインタビュー番組に、ジャック・アタリ氏が出ていたのだが、とても共感できる話をしていた。

1.国際市場はそのルールを未だに持ち得てはいない

1637年にオランダで発生した「チューリップ狂時代」は、「チューリップ・バブル」とも呼ばれる、人類が初めて経験した「バブル」である。その後、制度が整備されオランダは逆に投資・投機に強い国になる。

現在の投資の市場は国際市場となっているが、ルールは国に毎になっており、国際的な統一ルールとなっていない。これでは、無法がまかり通るという過去から学ぶ話であった。

ジャック・アタリ - Wikipedia

2.トランス・ヒューマン

遺伝子工学、脳科学、神経工学そして情報通信の技術によって、人間の身体を拡張していくということのようである。そして、その目的は、ノマド化してしまった現代人を、新たなコミュニティでつなぐことになる、とするものの様である。

ノマドとは遊牧民のことであるが、ジャック・アタリ氏は、現代の都会に住む人々がノマド化しているという。これは、その昔は住む場所というものに縛られて、コミュニティに組み込まれざるを得なかったが、交通や情報通信の発展に伴い、それらに縛られなくなったということを指すようだ。

コミュニティに縛られていないということが、逆に利己主義を生んでしまっており、それが社会の秩序を壊しており、サブプライムの様な問題を起こしているのではないかと考えているのである。サブプライムは、関係者は「この商品はリスクが高い。しかし、今やらないと他者が儲けてしまう。だから手を出す。」という判断をしていたとのではないかと言う。

人間の能力を拡張することで、新たなコミュニティに参加しやすくし、利他主義的な思想で生きることが必要であり、それをトランス・ヒューマンと呼んでいる様である。

雑誌『談』編集長によるBlog:心身を拡張する「トランスヒューマン」な時代がもうそこまで来ている

劇場国家にっぽんブログ: トランスヒューマン・コミュニティ

3.マイクロファイナンス

貧困者向けの小口金融の総称のことである。目的としては、貧困格差の縮小と事業利益の追求である。

新世代の民主主義とは、単に利益を追求するということではなく、全体の幸福を求めなければならないという考え方に基づくもののようである。



私自身何ができるかと問われれば、まずは、新しいワイン自体になるということである。人類として進化せねばならない。次に、それを入れる皮袋を作ることで貢献したい。すなわち、情報通信の技術を使って、商品やサービスを作っていくことである。

とても良い出会いであった。

マイクロファイナンス - Wikipedia

21世紀の歴史――未来の人類から見た世界
ジャック・アタリ
作品社

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