GET BACK

古き音楽と映画と過ごす現代の学生の日常

一夜限りの南米旅行

2016-11-30 21:50:32 | 映画

「〇〇のインターン通った」、「自己PRが書けない」など就活関連の言葉が連日のように聞こえる。私も就活のことは考えているが、この日はそんなことどうでもよかった。ESの書き方や自己分析より、目の前で歌うミック・ジャガーや、ギターを弾くキース・リチャーズのほうが大事だった。

『ザ・ローリングストーンズ オレ!オレ!オレ! ア・トリップ・アクロス・ラテン・アメリカ』を新宿のTOHOシネマズで鑑賞。当初は、一人で観に行く予定だったが、「誰か共有できる人と見たい」という思った。しかも、一夜限りのプレミア上映なので、よりなおさらだ。しかし、大学生でストーンズ好きとなると、そう周りにはいない。いや、一人いた。同じゼミのゼミ長だ。古い音楽に精通し、2014年のストーンズ来日公演に行った私の周りにいる数少ないストーンズ好きだ。

誘うのに要した時間はわずか5分。女の子をデートに誘うときも、それぐらいだったらいいのに。ストーンズ好きだったら行けるのかな?

余談はさておき、本題に移ろう。この映画は、今年の2月~3月に南米10都市で行われたローリングストーンズのツアーを追ったドキュメンタリー映画。ライブはもちろん、楽屋でのメンバーの様子、現地の人へのインタビュー、そして歴史的な公演となったキューバ公演に向けて奔走するスタッフたちが撮られていた。これまでストーンズのライブ映画は、たくさん公開されてきたが、ツアーの裏側を撮影した映画は、これが初めてだと思う。確かに、今回の南米ツアーでは、アメリカと国交を正常化したキューバで公演を行い、歴史的にも政治的にも意味のあるこの公演の裏側を撮るには、充分価値がある。

アルゼンチンから始まった今回のツアーは、チリ、ブラジル、コロンビア、ペルー、ウルグアイ、メキシコ、キューバを回った。各都市には、メンバーの様々な思い出がある。ブラジルのサンパウロでは、ロニー・ウッドの絵描き仲間ががいる。彼は英語がほとんど喋れないが、絵を描くのに言葉はいらなかった。絵を描くことがコミュニケーションのツールになっていてカッコいい。


南米では大人気のストーンズも、若いときには無名だった。その頃、ミックたちと一緒にブラジルに休暇に行った。そこで、生のサンバを聞いて生まれたのが「Sympathy for the devil」。さらに、宿泊先で完成した「Country honk」。「Honky-tonk women」の原形だ。劇中では、ミックとキースがブラジルでの思い出を語り、「Country honk」を歌った。キースがアコギを弾いて、ミックが歌う光景はファンにとっては涙ものだ。


現地の音楽を堪能するメンバーと同じく、観ている私も南米の音楽や文化に触れあえた。南米の人々は、情熱的で、陽気で、音楽好き。そして、以外にもストーンズファンが多かった。アルゼンチンには、ロリンガ族と呼ばれるストーンズの熱狂的なファンがいた。南米の人々と私は、どうやらウマが合いそうだ。

アメリカやイギリスの音楽が南米の人々に、南米の音楽がアメリカ人やイギリス人へと影響を与えている。劇中で、どこの国かは忘れたが、現地の人が「音楽は国境を越える」と言ったが、まさにその通りだ。

帰りの電車でもストーンズ祭り。世界一大好きなバンドは、私に至福の一時を与えてくれた。12月2日には11年ぶりのアルバムが発売される。待ってられない。就活よりも今はストーンズだ。
Viva The Rolling Stones!!

『ザ・ローリングストーンズ オレ!オレ!オレ! ア・トリップ・アクロス・ラテン・アメリカ』予告編


「Country Honk」ミックとキースの弾き語り。ファンじゃなくても必見

地味にスゴイ(ヤードバーズ来日公演)

2016-11-26 19:41:10 | 音楽
水曜日の22時から日本テレビで放送されている「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」。
毎週見ているが、今回はそのことについてではない。
知名度は低く地味だが、実は世界的に有名なギタリストを輩出させた凄いバンドについてだ。

ヤードバーズ(The Yardbirds)。1960年代にイギリスで活動していたブルースロックバンド。
このバンドの名前は知らないが、在籍していたギタリストは知っているという人はいると思う。
エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジ。
世界3大ギタリストと呼ばれる彼らが在籍していたことがあり(ベックとペイジが一緒の時はあったが3人一緒の時はない)
このバンドはある意味凄い。

ジャズサックスプレイヤー、チャーリー・パーカーのあだ名「ヤードバード(囚人)」が由来のこのバンドは、
R&B、ロックンロールを主体に、フォークやクラシックを融合させ、
更にはサイケデリック・ロック、ハードロックの基礎を築くといったように幅の広い音楽性があった。
しかし、当時のイギリスでは通好みのバンドであり
現在では「世界3大ギタリストを輩出したバンド」として見られている。

そんな通好みのバンドが5年ぶりの来日公演を行った。しかし、そこに3人の姿はいない。
今回は、1992年に再結成したときのメンバーで、オリジナルメンバーはドラムのジム・マッカーティーだけだ。

10月25日のBLUE NOTE TOKYOで行われた最終公演を鑑賞。
表参道のオシャレで大人な雰囲気のジャズ・クラブは、40~60代のオシャレでリッチなおじさん、おばさんばかりで
21歳の大学生がいる場所ではなかった。
「これは社会勉強の一環」と思いながら、ロビーで待っていた。

早い整理券番号だったので、一番前の席を確保。
そこは、ギター・ボーカルのジョン・アイダンの目の前に位置する場所だった。
ジョンの前に座れたことより、会場が満員になったことに驚いた。
「あまり知られていないのに、こんなに人気があるのか」と感心していると会場が暗転。
メンバーがステージに上がり、ついにそのときがきた。

1曲目は「HEART FULL OF SOUL」。
「いきなり飛ばしてくるな」と驚きながらも、リード・ギターのジョニー・Aが弾くブルージーなギターソロに体が痺れた。
「I'M NOT TALKING」、「SHAPES OF THINGS」などの
名曲が続き会場は大盛り上がり。「Back Where I Started」では、ドラムのジム・マッカーティーが歌った。
声は枯れていて、何を歌っているのか聞き取りづらかったが、味わい深い声だった。
そして、「FOR YOUR LOVE(F.Y.L.)」から続くメドレーが終わり、公演は終了。しかし、拍手は鳴りやまない。
すると、再びステージに上がりアンコール演奏。2曲目の「I'M A MAN」では観客全員が立ち上がり、
手拍子をするなど会場が一体感に包まれた。

1時間半に及ぶステージが無事に終わった。すると、目の前で演奏していたジョン・アイダンが
握手を求めてきたので、とっさに手を出し握手をした。
その手からは、長年演奏してきた経験を感じ取れた。
好きなバンドのギタリストとの握手は初めてで、あの手の感触は忘れられない。

ここ最近はあまり聞いていなかったが、生で聞くと再び聞きたくなった。
帰りの電車では、何回も聞きなおした。
この日までウォークマンの中では地味だったが、今日からは凄いバンドだ。

・メンバー
ジム・マッカーティー(ドラムス、ヴォーカル)
ジム、マイク・スキャヴォーン(ハーモニカ、パーカッション)
ケニー・アーロンソン(ベース)
ジョン・アイダン(リード・ヴォーカル、ギター)
ジョニー・A(ギター)

・セットリスト
1.HEART FULL OF SOUL
2.DRINKING MUDDY WATER
3.I'M NOT TALKING
4.YOU'RE A BETTER MAN THAN I
5.LOST WOMAN
6.NEW YORK CITY BLUES
7.LITTLE GAMES
8.SHAPES OF THINGS
9.BACK WHERE I STARTED
10.OVER UNDER SIDEWAYS DOWN
11.SMOKESTACK LIGHTNING
12.F.Y.L. ~ HAPPENINGS TEN YEARS TIME AGO ~ DAZED AND CONFUSED
EC1.TRAIN KEPT A ROLLIN'
EC2.I'M A MAN

ブログ、始めました

2016-11-25 22:27:35 | その他
初めまして。初めてブログを始めた林です。
そもそもお前は何者なんだ?と思う方もいると思うので、
簡単な自己紹介をしたいと思います。

都内某大学に通う3年生で、学生記者、学生委員会の委員長など
様々なことに手を出しているそこら辺の大学生です。

しかし、そこら辺の大学生とは思えない部分があります。
それは趣味です。
音楽鑑賞と映画鑑賞が趣味の私は、その聞いているもの、見ているものが
「あなたは本当に大学生?」と思われるものばかりです。

三代目J soul Brothers、AKB48、One ok rockよりも
ローリングストーンズ、ビートルズ、ボブディラン、クイーン
といった60~70年代の洋楽を愛し、
君の名は。、シン・ゴジラよりも
バック・トゥー・ザ・フューチャー、イージー・ライダーなど
古い洋画を愛します。

音楽や映画のことを話すと、同世代の大半は「知らない」や
「古いね」という答えが返ってきます。
しかし、そんなの関係ない。その音楽は自分の心に
一番刺さり、感動と興奮を与えてくれる最先端のものです。
いわば、この音楽や映画たちは私のトレンドなのです。

古いものは確かに古い。しかし、その中には深い味わいや
卓越した技術、今の時代には失われたものがあって、
新しいもののように感じます。

そういった古いものを発信していき、
新しいことを伝えていきたいと思います。
(伝えているものは古いんだけどね)