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イワシの頭も信心から

自称・浮遊人~碧田直のつれづれ日記

来場所つぶしてやる

2005年07月21日 11時36分03秒 | ばしっと格闘技
 何だか大変なことになってきた大相撲名古屋場所。
 若の里との直接対決を圧勝して、あとは優勝へ向けてまっしぐら、と思っていた朝青龍が黒海に敗れて二敗目。琴欧州、若の里と並んだ。なおかつ三敗で栃東、魁皇、黒海、高見盛が追う展開に。ここのところの朝青龍は、全勝か一敗で優勝を決めることが多かったので、二敗するということ自体がビッグサプライズ。これで優勝あらそいが俄然おもしろくなってきた。

 今年に入ってからの大相撲は、こと優勝あらそいという観点だけに立って見れば、あまり面白味があるとはいえなかった。朝青龍が他を寄せ付けない強さで下位力士を圧倒し、追随するべき地位の大関以下三役力士が序盤で黒星を重ねてしまうといった展開が多かったからだ。だから、朝青龍が強すぎてつまらない、などと言われてもいたのだが、よくよく考えてみれば、相撲というのは同じ場所で二度同じ相手には当たらないことになっている(決定戦は別)のだから、朝青龍がどうこうではなく、序盤で取りこぼしをしてしまう上位陣がやはりふがいなかった、ということになる。
 個人的には強い横綱大歓迎である。というか、強いから横綱なのだ。圧倒的に強いから横綱を張っているのだ。
 横綱というのは絶対的な存在なわけで、二敗したことが驚きをもって報じられるということは、いかに朝青龍が絶対的な強さを発揮し、その強さを周囲が認めているかということになる。当初こそ礼儀面や相撲の荒々しさなどが批判的な側面で語られたりもしたが、ここ数場所の相撲からは心と体両面の充実ぶりが見て取れる。気が強いことは力士にとってプラスにこそなれ、マイナス要因では決してないし、『強い』というファクターを横綱が保ってくれているというのは、他の格闘技に押されがちな相撲界にとっても良いことではないか。かつてタイソン幻想なるものがあったように、朝青龍幻想というものも確実にある、と思う。それはそれでいいようにも思うのだ。

 ちなみに、タイトルにした「来場所つぶしてやる」発言は、昨日の一番で黒海に敗れた朝青龍が、あまりの悔しさから発した言葉らしい。品格を重んじる内館さんあたりは眉をひそめるだろう。でも個人的には…

 大好き。

 なので、大いに悔しがって来場所黒海をつぶしにかかってほしい。黒海も負けずに今度は圧倒するつもりで臨んでほしい。土俵上は戦いの場なのだ。何はともあれ、朝青龍がここまで追い詰められているのは今年に入って初めてなのだから、相撲に関心のない人も観ときなさいよ(笑)。