ロンドンのレストラン「ダン・ル・ノアール」では、前菜からはじまって、メイン料理、デザートが出るまでの間、客はいっさいの食事を暗闇のなかでとります
スタッフはみな目の不自由な人々で、ワイングラスには割れにくい素材が使われています。
視覚的な手がかりがないと、ほかの感覚が刺激され、味わう努力をするのだそうです。
ほかの感覚が突然目覚めて、今までに味わったことのないようなテイストを感じ、いろんなことを見つめ直すきっかけにもなるといいます。
オックスフォード大学で知覚認知の研究をしている心理学者によると、ふだんあまり気にしない感覚器官に、意識をより集中するようになるともいえるということです。
五感のうち、もっとも有力な視覚を取り去ってみると、自分が食べているものの音、実際には味に、より大きな注意を払うようになるのだそうです。
これは、ある感覚を失った人が、ほかの器官を発達させることで情報を補うということとは似て非なるものだといいます。
数字間、暗闇のレストランで過ごせば、人々が物事を知覚する変化を知ることができますが、この経験が何週間何ヶ月もかけて形成される脳の変化と同じと考えるのは間違いで、メカニズムは全く違うようです
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます