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チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲とアウアー

2014-12-04 22:43:28 | 音楽史の疑問

高名なヴァイオリニスト、レオポルト・アウアー(Leopold Auer, 1845-1930)です。

 

(↑ 昭和16年平原社版。阿部謙太郎訳)

彼の書いた『ヴァイオリン奏法』は今でも読まれている名著だそうです。この本の冒頭には、彼の弟子たちからのアウアーに対する感謝の言葉入り写真が9名分載っています(ヤッシャ・ハイフェッツ、エフレム・ジンバリスト、ミッシャ・エルマン、キャスリン・パーロウ、トーシャ・ザイデルなど)。

(9枚の写真のうちハイフェッツのもの。20歳前後)



ところでアウアーはチャイコフスキーからヴァイオリン協奏曲を献呈されたのにもかかわらず演奏を拒否したことでも有名ですよね。

さっそくこの著作を読んでみて、みんな大好きなチャイコフスキーの協奏曲をアウアーがバカにしているか無視していることを確かめようとしたんですが。。

意外にも240ページには「ベートーヴェンよりチャイコフスキーにわたる偉大なコンセルト」とあるし、〈私は生徒にどんなものを演奏させるか〉の章にもダメ押しっぽくベートーヴェン、メンデルスゾーン、ブラームスの協奏曲と並べてチャイコフスキーのそれを挙げています。なんか、大人!

当初、演奏を拒否した理由が少々モヤモヤしますけど。。



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