現代日本人文芸

現代に生きる日本人の文芸です。小説、エッセイ、俳句、短歌、川柳、現代詩、日本の伝統文芸を愛し新しい日本の文芸を創作

現代日本人芸」二宮正治小説:ひとりで小池百合子を歩かせてはならない:第135回:フィクション

2017-03-16 12:18:28 | 日記

「石原慎太郎氏は誰かをかばっているのはないだろうか」

 Nはこう言って仲間の顔を見た。

「Nさんもそう思うかい。おれも前からそう思っていた」

 仲間が相槌を打つ。

「Nさんは豊洲移転に関しての黒幕は誰だと思うかい」

 Nはこの言葉を聞いて大きなため息を付いて、

「歴史にその名を残すような超大物だと思うよおれは」

 こう言うのだった。

「おっかねえなあ、ビビれるよ」

 仲間がびっくりしたようにこう言った。

「だから小池百合子がいいんだよ。超大物でも誰でもビビらないんだあの人は」

「すげえなあ。期待するよな小池氏に」

「そうだ、東京都が抱えている問題は小池百合子じゃないと解決できないよ」

 Nはこう言って仲間を見た。