あきオジの風景

写真、そして、俳句(もどき)
毎日更新しています。

何のため育ち続ける夏木立  あきオジ

2012-06-30 05:26:03 | 日記
昭和記念公園の木々は歴史があるというか巨木が多いですね。
100年後を夢見てそだてたのでしょうかね。

今の時代は「とりあえず」なのですね。
わたしも同じです。

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このブログ、まったくの独りよがりというか「ひとり言」のようなものなのですが
かなりの人が読んでくださっています。
公開しているのですから読んでくださる方がいることはありがたいことです。

読んでもらってどうなのか
読む人にとってどうなのか
そんなことに関係なくときは流れてゆきます。

あれこれ考えることはありませんね。
楽しんでいただければそれでいいのです。

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吉村昭が「海も暮れきる」という尾崎放哉をモデルにした小説を書いています。
最晩年のほぼ一年を描いた小説ですが、興味深く読みました。
滅びの美学というのもある時代だから生まれた人なのですね。

書き方いろいろ
読み方いろいろ

どれもこれも本人は違うと思うでしょうね。
自分でもどれが本当なのか分からないものなのでしょうからね。

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生き抜くと言った人の三回忌  あきオジ

言葉だけ残して重し夏の草  あきオジ

どうしても浮かばぬ言葉も流れ去り  あきオジ

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年をとり、必要以外のことは消えてゆきます。
それでいいのですね。
人のすべてはうまくできているのですね。
逆らわず、ふるまっていれば段取り通りにことは進むものです。
そんな気がします。

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屈折のクレーがしめす天使かな  あきオジ

2012-06-30 05:11:56 | 日記
絵を描いています。
表現技術がない素人なので一気描きです。
それなりに楽しんでいます。

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死にし骨は海に捨つべし沢庵噛む  金子兜太

林間を人ごうごうと過ぎゆけり  金子兜太

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御詠歌が押し出す燈籠ゆらめきて  あきオジ

(最近、グレゴリ聖歌とか、声明とか、御詠歌を聞いています。御詠歌は聞いているだけで、瑣末なことに悩む気分が消えていきます。癒してくれる音楽は、どこにもあるものですね。)

燃え尽きてやがて静まる盆休み  あきオジ

来て散りてしずかな秋がはじまりぬ  あきオジ

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いつのまに欅となりてありがたし  あきオジ

2012-06-30 04:55:15 | 日記
いかにも夏
そんな気配の昭和記念公園です。

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麦秋や子を負いながらいわし売  一茶

(この句は一茶の句の中ではお気に入りです。何回も取りあげています。小津安二郎の「麦秋」のラストシーンを思い出します。

子宝の多い在所や夕ぎぬた  一茶

(この時代に「子宝」という表現があったのですね。そのまま一茶が用いるところが面白いですね。)

遠山が目玉にうつるとんぼ哉  一茶

(そんなことはありえないけれど、あってもいいかな。そんな読み方をしています。ときどき作り過ぎが気になる一茶ですが、それも一茶なのですね。)

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私には私のやりかた夕立だ  あきオジ

衆雨なれど田植え続ける老夫婦  あきオジ

意を決し見上がる山は青葉かな  あきオジ

葉書だすこともなくなり真夏なり  あきオジ

2012-06-29 05:54:49 | 日記
紫陽花もいつのまにか季節を過ぎてゆきますね。
湘南の海はサーファーで溢れているのでしょうね。
若いときにいっぱい経験を積み
失敗をし、立ち上がる。
その経験が豊かな老後にするのでしょうか。
でも、そう単純なものではありませんね。

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店じまい気にする年になりにけり  あきオジ

それはそれはそれで歩きだし  あきオジ

泣けばいいそんなものではあるまいに  あきオジ

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夕月のけばけばしさを秋の風  一茶

白露にまぎれ込だる我家哉  一茶

是がまあついのすみかか雪五尺  一茶

(この句がお気に入りの一つです。境涯をとりあげた一茶の句はいいですね。粗野な言葉を並べたりして新しさを出そうとしたり、弱者のしたたかさを背景にしたりするのも一茶でしょうが、このような淡々とした句が好きです。)

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理不尽な説明きいてテレビ消し  あきオジ

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余裕ができたら、江戸時代のいろいろな俳人の句を取りあげてみたいですね。





よくもまあここまできたかと山下る  あきオジ

2012-06-29 05:35:19 | 日記
昭和記念公園の日本庭園です。

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元気いっぱいの老人を振るまってみてもしかたないですね。
そこそこ老人が似合いそうです。

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握り飯両手で押し込む夏の川  あきオジ

激しくも逆らうことなく淵を抜け  あきオジ

あと少しそれもできずに席を立ち  あきオジ

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「剣客商売」のファンです。
放映されると必ず見ます。
50本ほど放映されるのですが
繰り返し見ているので、ほとんど筋を覚えています。

でも、繰り返し見るのは
台詞がしゃれているのと常連の俳優のやりとりが気が利いているからです。
このシリーズでけっこう間にあっていますね。

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富士を去る日焼けし腕の時計澄み  金子兜太

良き土に淑き女寝かす真昼かな  金子兜太

(この程度の言葉の「飛躍」ならば、なんとなく馴染めるのですが、言葉のコラージュになってしまうとついていけません。それだけ兜太の感性は軟らかいということなのでしょうかね。)

雲も石もない山なり現存す  金子兜太

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自分が感じる句を感じるままに
その程度のことで十分です。
無理をしません。
努力もしません。

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紫陽花が足元照らす蕎麦屋あり  あきオジ

2012-06-29 05:17:04 | 日記
昭和記念公園の紫陽花です。

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極月の大瀬を雨の通るなり  飯田龍太

種子蒔いて身の衰への遠くまで  飯田龍太

朧夜の雨気ほのぼのと虚空より  飯田龍太

(現代の代表的な俳人ですね。格調高く、品格があり、いいですね。でも、まだまだ鑑賞する気分にはなれません。ぼちぼち取りあげようと思います。)

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梅雨なれば小兵衛の暮らし羨まし  あきオジ

(「剣客商売」の主人公秋山小兵衛の暮らしに憧れています。)

なにもかも飽きて忘れて冬を知り  あきオジ

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とことん落語聞いて、「剣客商売」をみて、お絵かきをして
そんな気楽な老人になりたいと思うほど
人生は自分の都合のよいようにはなりませんね。

まあ、いいか。

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さくらんぼおちるてグラスに近づきぬ あきオジ

2012-06-28 05:31:56 | 日記
お絵かき
ただいま絶不調です。
まあ、いいか。

人生は螺旋階段
昇っていくのか
下るのか
それは分かりません。

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そこにいるそれも懐かし人になり  あきオジ

逢いたいと電話する人煙草捨て  あきオジ

(いっぱい句を作ると、その全体から自分の輪郭が見えてくるから不思議です。気取っていたり過剰になったり、言葉に移って来なかったり、そんな凸凹などどうでもいい自分が透けて見るから面白いですね。自分を表現していないようにしているのに、見えてくる。そんなものかもしれません。俳句を作る人たちは大変なのですね。そうならないように、深刻にならずに、適当にやっていきましょう。)

人もなき山で薪割る農夫かな  あきオジ

新しき種も残さず俳句する  あきオジ

これもまた夏なればこそ痴話げんか  あきオジ

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鼻の穴涼しく睡る女かな   日野草城

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紫陽花がはなしの継ぎ穂になる法事  あきオジ

2012-06-28 05:12:46 | 日記
お中元に送ったさくらんぼの礼状が届きます。
それも年を取ればこそ
ありがたいことなのです。
そんな小さなことが
年をとるとそれなりに楽しいものです。

昭和記念公園の紫陽花です。
テレビ放映していしたようです。
ニュースによれば、鎌倉明月院は行列だそうです。

最高のものを求めたがる気持ち分かりますね。
でも、それにも興味がなくなってきました。

体質も興味も、そして意欲も年と共に変わるものですね。
最近、テレビを見ていても泣きます。

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木がらしや物さしさしたる小商人  一茶

御仏や寝てござつても花と銭  一茶

(一茶らしい着眼点ですね。いろいろな意味で「しみじみ」が溢れていて、皮肉屋の私としては共感できますね。)

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わけしらず折れたままなる花菖蒲  あきオジ

慰めも残さず過ぎゆく野わきかな  あきオジ

新しい物語もなき盆休み  あきオジ

死に近き鴉啼く声いづこより  あきオジ

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この年も訃報届く雨の朝  あきオジ

十分に生きたと問いし黒き猫  あきオジ

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何もないときの流れに雨が降り  あきオジ

2012-06-28 05:01:29 | 日記
昭和記念公園の池です。
緑だけになってしまいました。

これからの楽しみは向日葵、そしてコスモスでしょうか、
一年が段々短くなりますね。

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紫陽花がしげる森にひかり入り  あきオジ

なんとなく降つているか細き雨  あきオジ

(師もなく、グループに入らず、好きなように俳句を作るだけでは進歩はないし、発見もない。当然、粗雑のままですが、自分らしくいられる楽しみに溢れています。私は今のままで楽しみます。)

また一つグラスに桜桃ほおりこみ  あきオジ

水滴がぶつかり弾けるグラスかな  あきオジ

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花がいろいろ咲いて売られる  放哉

盆休み雨となつた島の小さな家家  放哉

(放哉が存在していたことは、これから生きる道しるべになります。自分で選んだ道を生きる人もいれば、選らばざるをえない人もいます。どちらも、分類するとそうなるということで、本当はどちらもひとくくりのものなのですね。そんな気がします。)

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天使舞う虹が浮き出る川わたる  あきオジ

2012-06-27 05:48:31 | 日記
よく寝たので気持ちがいい朝です。
今日は仕事です。
仕事がある日は何も浮かんできません。

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今話題の「スパルタカス」を見ました。
時代はここまで来てしまったのかという映像です。
私の年代のものは時代劇が限度ですね。

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手を打てば木霊に明くる夏の月  芭蕉

一つ脱いで後ろに負ひぬ衣更  芭蕉

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なんとなく蕎麦のあとに西瓜食う  あきオジ

虹わたる多摩川のさき電車ゆき  あきオジ