丘を越えて~高遠響と申します~

ようおこし!まあ、あがんなはれ。仕事、趣味、子供、短編小説、なんでもありまっせ。好きなモン読んどくなはれ。

「妖怪大戦争」を観た!

2005年08月21日 | レビュウ
 映画「妖怪大戦争」を見た!
 「千と千尋の神隠し」は女の子の成長の物語だったが、「妖怪大戦争」は男の子の成長の物語である。主人公・タダシ(神木隆之介)はひ弱な東京育ちの少年。両親の離婚をきっかけに母親の実家・鳥取県で半分ボケたじいちゃん(菅原文太)と母親(南果歩)と共に住んでいる。そのタダシが村の祭りで麒麟送子という「正義の味方」に選ばれることから物語は展開していく。人間に深い怨念を持つ魔人・加藤保憲(豊川悦司)を倒すべく、東京を舞台に大戦争が繰り広げられる。
 まず、言える事は妖怪・伝奇小説・SF・吉本新喜劇が好きな人は無条件に楽しめる。私は充分に楽しめた!そうでない人は・・・どうかなぁ。恐らく評価は分かれるだろう。
 それはさておき、出演者が恐ろしく豪華である。それも俳優に限らず、お笑い芸人もたくさん出ているし、作家(宮部みゆき・京極夏彦・荒俣宏・水木しげる・大沢在昌)もちょろっと出ている。加えて宮部・京極・荒俣が中心となって、話を作っているというのだから、伝奇モノ好きにはたまらんっ!内容だ。クライマックスのオチにも爆笑してしまった。だいたい、戦いの山場にオチがあるという事自体、吉本的というかなんというか。娯楽作品という点では充分に合格点です!!
 さらに個人的にツボだったのは、栗山千明嬢がレプリカントかフィフス・エレメントかといった強烈ないでたちで妖怪達をビシバシいたぶるキャラだった事。彼女ときたら、若くて綺麗なのにどうもキレた役柄が多いようで(笑)。「死国」「六番目の小夜子」で、なんと綺麗な女の子だろう!と見惚れたのだが、最近どうも非現実的な役が続いている。あまりにも生活の匂いがしないからだろう・・・。気の毒なような気もするが、ま、彼女はあれでいいのかも。目指せ「岩下志麻」!(バラエティには出ないでね。)
 配役に注文をつけるとすれば、魔人・加藤が嶋田久作でなかった事がやや不満だった。やっぱり加藤といえば嶋田久作でしょう!!「帝都物語」「帝都大戦」でのあの強烈な印象があってこその魔人だと思うのだが・・・。ただ、豊悦のような色気はないか・・・。その辺が今回キャスティングされなかった理由かな?などと一人納得したりもした。
 神木君は噂通りの名優ぶりだった。子役ウォッチャーの私的には、神木君はあまりにも演技が出来上がってしまっているので子役の範疇には該当しない(笑)。神木君のワイヤーアクションは見事だった。神木君のファンは必見だ。
 二時間以上の長丁場だが退屈せずに見ることの出来る作品という事は間違いない。ただし、小さい子供には不向きだ。うちのチビ子は三分の二程「怖い~!怖い~!!」と叫びながら目を閉じて耳を塞いでいた。見たい見たいと言っていて、これだから・・・(汗)。今晩きっとうなされるぞ・・・。


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