どなたでも知っている大腸菌。あんまりというより、随分悪いイメージしかないのですが、これがバイオベンチャー企業・ジナリスにかかると、さまざまな能力を備えた「スーパー大腸菌」に変身させることができるのだという。(日本経済新聞 電子版・2050年への選択より)
大腸菌は単細胞のため、遺伝子を操作しやすいのだそうだ。
ベンチャー企業・ジナリスは、この大腸菌を使ってペットボトルの再利用の後の「残りかす」を、スーパー大腸菌を使って、成分を分解する能力を植え付け、半導体材料やペットボトルの原料としてよみがえらせるというからくり。
廃ペットボトルから材料を取りだせば、石油の使用を大幅に減らせることができると考えての研究成果。
資源の持たざる国・日本。この大腸菌を使ったリサイクル手法が確立すれば、樹脂用の石油使用量は10分の1になる可能性を秘めているという。
近い将来、「廃棄物でなく、植物と大腸菌を使い石油由来と同等の原料を作ることも可能」だというのだ。微生物がエネルギーの未来を左右するか、今、素材分野で静かな革命が起ころうとしているようだ。
こういう技術が、エネルギー自給率たった6%の日本を救う日があと何年後なのだろう。2050年への選択としての日本経済新聞・電子版、見届けられるのだろうか・・・・・。