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雨の記号(rain symbol)

春のワルツ 第7話「母の眠る島へ」


春のワルツ 第7話「母の眠る島へ」



例によってNHKガイドから
 
 
ウニョンに大切な貝殻細工の入った箱を落とされたチェハは激怒し、思わず怒鳴ってしまう。驚いてその場を立ち去るウニョン。フィリップはチェハを責め、二人は険悪な雰囲気に。その夜、チェハはフィリップに謝罪の電話を掛けた。しかし「彼女を見ると、なぜか辛くなってイライラするんだ」というチェハの言葉を聴いていたのはウニョン。実はフィリップは、ウニョンのトラックに携帯を忘れてしまい、ウニョンがフィリップの携帯電話を持っていたのだ。思いがけないチェハの言葉に、ウニョンはますます傷ついていく・・・。
翌日、フィリップに携帯を届けようとホテルに行ったウニョンは、宿泊客から泥棒と間違えられ、ひと騒動に。そこにたまたま通りかかり、ウニョンを助けたチェハは、昨日の電話に出た相手がウニョンだったことに気づく。チェハの手元には、ウニョンが落としていったコンパクトだけが切なく残された。

嫌なことが続いたウニョンは、母親の墓参りに故郷のチョンサン(青山)島へと旅立つ。友人のミジョンからそのことを聞かされたフィリップは、飛行機でその後を追った・・・。


●仲良しこよしの距離
同じ部屋で暮らすウニョンとミジョン。幼馴染みで親友同士の二人ですが、寝るときのベッドも一緒。今回のエピソードでも二人で寝転がってるシーンが登場しましたね。「ベッドを二つ置けないほど狭い部屋なのか!?」と思ったりもしたのですが、そうではなく、韓国では、仲良しの女の子同士のスキンシップは、日本よりも密着度が高いとか。一緒のベッドで寝たり、歩いているときに腕を組んだり、というのはごく一般的なことで、男性同士や親子でも珍しいことではないそうです。
韓国出身のスタッフは、日本で友人宅に招かれた時、自分用に別の布団が敷かれていたのをみて、ショックを受けたそうです。よそよそしい、お客様扱い、という印象を彼女は持ったと言うのです。友達だったら、当然一緒の布団で寝るのに!と。このちょっとした人と人の距離感の違い、知らないと意外なところで相手をびっくりさせたり、傷つけていたりするのかも!?

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 秘密の小箱の中身を見ようとしかけた時、フィリップがやってきて中断した。ウニョンが中身を見ようとしたこれが最初。それから少し時間が経過して、同じような場面になる。第6話のラストのところだ。
 てっきり、第7話で貝殻細工が目の前にさらされることになるかと思っていたら、見事に裏切られた。チェハの怒りで小箱の中身はそのままになってしまったからだ。一度あったことをまたやられ、まんまと図にのせられた気がする。
 見る者の期待を上手に裏切っていくのは、効果的な手法のひとつなのだ。
 この貝殻細工はどのへんまで引っ張っていかれるのだろう。こうなるとウニョンが、チェハがあのスホだった、と気付くのは貝殻細工がカギになるのではないかもしれない。
 四季シリーズ「冬のソナタ」で、ミニョンがじつはチュンサンだったと気付く場面に採用されたツールはCDだった。「初めて」というピアノ曲をテープにしてあげると約束したのが十年前。この約束を思い出したチュンサンがその曲をCDにしてユジンのもとへ送り届け、アメリカへ帰って行こうとする。中身を開いたユジンは、プレゼントのCDに添えてあった手紙を読んで、話の中身が自分とチュンサンだけが知っていたこととわかって空港へ向けて飛び出して行くのである。
 その場面が登場するのは、全20話中、たしか16話あたりだと思った。ラストになってもいいような感動的な場面だが、感動的な場面を一回つくってそれで終わりにしないのが韓国ドラマのよさといえばよさである。「雪の女王」でも全16話中、13話あたりに類似の感動的場面がある。
 少し話がそれかけたが、貝殻細工が「冬ソナ」のCDと同じになってはまたかの印象もぬぐいがたい。貝殻細工はひょっとするとお役ごめんで地味な役割に戻っていくのかもしれない。
 
 ウニョンがあのウニョンでなく別人だと思い込んでしまっているチェハは、大事にしている貝殻細工の入った小箱を別人の彼女に邪険に扱われたと思って駆け寄り、なじる。その激怒ぶりは責めたてられるウニョンはむろんのこと、フィリップにもイナにも異常なものとして映った。謝れと迫るフィリップに反発して出て行けと叫ぶチェハ。その様子に困惑したウニョンはそこにいられず、部屋を飛び出していく。ウニョンを追いかけていくフィリップ。そこに残ったイナもチェハの言動をとがめた。
 チェハのことでウニョンをなだめるフィリップ。ウニョンもショックのあまり、フィリップにチェハへの憤りをぶつける。
 ウニョンが姿を消した後、チェハとフィリップは激しく言い争う。チェハは自分の非を認めなかった。
 その夜、ウニョンが預かっているフィリップの電話が鳴り続ける。最初、無視し続けていたが、執拗に鳴り続けるのでウニョンは携帯に出た。そこから流れ出てきたのはチェハの声だった。応接のタイミングを逸したウニョンは彼の話に聞き入るが、するとそこで語られたのは、自分に対する時、感情を処しきれなくなってしまう気持ちの吐露であった。
 どうして? 思案に落ち込むウニョン。
 ここでのウニョンの表情は、ショックが深まったという感じではない。それよりは、チェハに対して、どうしてなんだろう・・・と謎の深まった感じである。
 翌日、ウニョンはホテルにフィリップを訪ねていって携帯を返そうとする。急いで返そうとしたのは、フィリップにかかってきた電話に出て、いけなかったかな、悪かったかな、の思いにさせられたからでなかろうか。
 そのホテルで財布を届けようとした親切があだになり、ウニョンは高慢ちきな上流婦人に泥棒と間違えられる。誤解したことを謝りもせず行こうとする婦人の行為をとがめ、ウニョンに謝らせたのはチェハであった。
 ウニョンはそんなチェハを無視して行ってしまう。フロント係の者がチェハに声をかけフィリップとの関係を確認した後、今の方が届けてくれました、と言って携帯を差し出す。
 携帯を見て、昨夜の電話を思い出すチェハ。

 ウニョンは母親の墓参りでチョンサン(青山)島へと向かった。

☆☆☆☆☆☆
青山島(チョンサンド)は全羅南道莞島郡青山面にある14個の島の中で、一番大きい島です。莞島の南東にあり、面積33.28平方キロ、海岸線の長さは42キロ、人口約3000人の島です。青く透明な海に囲まれた青山島では、レジャーやレポーツを楽しむというよりは、のんびり休暇を過ごすのにぴったりな休養型の島です。タクシーやバスを利用すれば、2~3時間で島を一周することができます。莞島港から青山島までは船で50分かかるので、海に沈む美しい夕日を見るなら宿泊をするのがお勧めです。タクシーやバスを利用すれば、2~3時間で島を一周することができます。莞島港から青山島までは船で50分かかるので、海に沈む美しい夕日を見るなら宿泊をするのがお勧めです。
青山島が知られるようになったのは、映画の舞台として使われてから。韓国の伝統的民謡「パンソリ」を主題にした映画「西便制」(邦題:風の丘を越えて)の撮影地として紹介されてから、人々に知られるようになりました。昔ながらの伝統が残されていながら、まだ人々に注目されていなかった未知の村を訪ねた林権沢監督は、青山島に足を踏み入れ島全体をぐるりと見回して、すぐに撮影地として使うことを決めたそうです。
くねくねと続く細い歩道、石を低く積み上げて作られた石垣、深緑色の光を放つ階段式の畑を見ると、まるで過去へタイムスリップしたようです。

ドラマ「春のワルツ」でいっそう知られるようになりました。
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 チョンサン(青山)島へはフィリップが飛行機で先に着いてウニョンの到着を待っていた。
 ウニョンのお墓。フィリップもまた早く母を亡くしていた。
 
 ●「微妙な関係」はみんなで考えた!
船に乗り遅れ、チョンサン(青山)島に1泊することになったウニョンとフィリップ。そんな二人が、民宿の窓の外に座って仲睦ましくおしゃべりします。二人で指相撲をしたり、裸足のフィリップが、ウニョンの足につまさきを乗せたり。二人の距離がぐっと縮まるシーンです。
このシーンは、実は台本には全くなく、現場でウニョン役ハン・ヒョジュさんが、フィリップ役ダニエル・へニーさんと監督と相談して考え出したアドリブシーン。ハン・ヒョジュさんは「フィリップがウニョンを好きだという気持ちをどうやって自然に表現できるか。ウニョンはその気持ちに気づいていないのか、気づかないふりをしているのか。そういう女の子の部分をナチュラルに出したいと思いました。枠にとらわれない、クリエイティブな作業がとても楽しかったですね」と、撮影当時を振り返って話してくれました。でもそのシーンの撮影が終わったのは朝の4時!いいシーンを撮るには、相応の苦労が裏にはあるんですね。
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 ウニョン役のハン・ヒョジュやフィリップ役のダニエル・へニーが監督と相談し、話を詰めただけあって、船に乗り遅れてからの二人のシーンはむりなく自然に仕上がっている。べたべた感がなくさわやかで、少し距離を置こうとするウニョンとプレイボーイ、フィリップの純愛ぶりが島の景色と合わさってきれいに浮かび上がっている。旅の地で異性と過ごす夜は楽しい。フィリップの気持ちに沿って作られた場面のようである。
 こんなフィリップに心が動かないというのは、気持ちのどこかでチェハを意識する感情があるのかもしれない。フィリップの思いを感じれば感じるほど、チェハにいきなり怒鳴られたことや電話で聞かされた彼の述懐などを思い出したりしていたのではなかろうか。
 その夜、ウニョンのところに電話を入れるチェハ。イナとの電話をさっさとすませた後である。フィリップの携帯電話で彼女の携帯番号を知ったのだ。
 チェハがウニョンにしたのはおわびの電話だった。短く、とつとつとした口調で、それだけでは伝えたりないような表情で小箱の件、電話の件をおわびするチェハ。彼にはおわびの品も用意されている・・・。
 戸惑いとともにチェハの話を聞いているウニョン。
 電話の後、彼女は忌まわしい記憶の夢にさいなまれ始める。・・・彼女はスホの父にも裏切られていた。スホたちは親子で自分を置いてけぼりにして去ったのだ・・・。

 ラスト・・・シンデレラの靴をウニョンにはかせようとするフィリップ。抱き合う二人。それを見ているチェハ。今回はチェハを脇に追いやり、ウニョンとフィリップのためにあるようなお話でした。チェハがおわびの品を渡せる機会はあるのかな?

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