雨の記号(rain symbol)

66回NHK杯戦(佐藤天彦名人 vs 永瀬拓矢六段)から

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 佐藤天彦名人 (対) 永瀬拓矢六段の一戦。若手トップ棋士同士によるベスト4入りをかけたすさまじい戦いだった。
 ユーモアに富んだ藤井猛九段が解説で登場してきた。
 二人は通算で七割超えの勝率を誇っているらしい。二人が一度しか対局してないのは、順位戦で佐藤名人は最上位のA級、永瀬六段はC級1組の下位に属するかららしい。しかし藤井九段の見解では永瀬六段も現今のトップ棋士と見てよいらしい。
「二人とも居飛車党ですが、居飛車の戦いは近年研究が進み、私なんかにはついていけないくらい戦型の移り変わりが激しくなっています。ですので最新型の戦いになるでしょうね。今日は自分も学ぶつもりで解説していきたいと思います」
 飛車先の歩をつきあい、角換わりの展開となった。名人は居玉から早々と右桂をはねた。
「4五桂と跳ねる攻めも見えますが、相手も6二銀で備えてますから跳ねてはいかないでしょうね…」
 しかし名人は銀の応援を借りず、単独で五段目に右桂をはね、3五歩としかけ超急戦の戦いに進んでいく。
 先手の名人は飛車を2四の仕掛けから飛車を走り3四飛と高飛車に出た。
 一手進むごとに盤面の景色はみるみる変化していく。
 先手1五歩とつき捨てて1三歩で香をつりあげ、1二に角を打つ。後手3三桂と桂を逃げて桂交換を催促する。先手2一角成り。後手4一金。
 ここから藤井九段が解説する。
「1五香と走って、こうしてこうして6四に飛車を走るんですよ。そしたら1三に打った香は二本立てになって意味ないんですよ。玉が近くにいたら別ですけどね…」
 しかし、先手は2二の銀を馬で食いちぎった。
「全然違いましたね…」と藤井九段。「これで名人の狙いがわかりました。先手これで飛車成り確定じゃないですか。こんな変化がありましたか。…もう、戦いは終盤ですね。居飛車の戦いは飛車を先になった方が有利です」
 いつの間にか先手有利らしい。藤井九段も意表をつかれる展開だ。
 先手1二飛車成り。後手3六角打ち。玉頭をにらみつける攻防の手だ。先手1二飛車成りの王手。さらに4五桂打ちから3三歩打ち、3二銀打ちと攻撃の手を緩めない。
 しかし、やや攻めが重くなったか? すかさず後手は2五角と打つ。二枚角の脅威だ。
「詰めろですね」と藤井九段。
 受けなければ次の6九角成りの一手詰みだ。
「難しくなりましたね。駒を使いたくないから受けるとすれば5八金右ですが、角筋に入るのは気持ち悪いですね。形勢はどっちがいいか分からなくなりましたね」
 先手少考して5三桂成り。
 これを見て後手の手が止まる。
「この手、厳しいじゃないですか。詰めろですね」
 後手5五桂打ち。
 先手ここで敵角に当てて2六歩打ち。
 後手、熟慮して玉頭狙って連ねた2枚角を切って清算する。結果的にこれが負けを速めてしまった。
 攻め駒を消しあって双方危機を回避しあった。だが大駒を持たない後手にとって敵陣の懐は広くなってしまった。
 後手3六銀と打って攻めの足掛かりを築こうとするが、先手は8三角打ちの攻防手を放ち、足の速い5五桂打ちから敵玉を寄せ切った。
「どこがどうだったかは後の研究でしょうが、名人の速攻が功を奏しましたね」
 縁台将棋なら悪手に悪手が連なってどんどん終局に向かってしまう戦いがよくある。
 しかし、研究の成果を孕んだ最善手を繰り出しあっての攻防には目を見晴らされた。
 局後に飛車を6四に走る手順を藤井九段は尋ねた。佐藤名人が手順を進めてみると先手の攻めは一息ついてしまう流れとなった。
「ダメですね」
 藤井九段は苦笑した。
「…今日は自分も居飛車戦の最新型を学ぶつもりで解説していきたいと思います」
 対局前に言った藤井九段の言葉が重く響いた一局だった。


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