前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
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(一服ざる)

タブロオ・マシン【図画機械】 中村宏の絵画と模型

2010-08-28 21:46:49 | 美術関係
『タブロオ・マシン【図画機械】 中村宏の絵画と模型』を
練馬区立美術館で観てきました。



久々に、強烈な衝撃を受けた展覧会でした。


中村宏さんは1932年生まれの御年78歳、練馬区在住の画家です。
多くの作品が練馬区立美術館に収蔵されています。


60年代の「モンタージュ絵画」
70年代の「青色・空気遠近法」
80年代の「タブロオ・マシン」
機関車、飛行機、セーラー服、立入禁止・・・

絵柄や技法は異なりますが、作者の「妄想」は一貫しています。

一貫したエロティシズムを感じます。


セーラー服は
上着が水兵の制服(男性)、下はスカート(女性)であり
両性具有的である・・・
こんなこと誰が思うでしょう。

機械化していくセーター服の少女を描いた『似而非機械』。
なんという妖しさ。




壁に作者のものと思われる言葉がいくつか書かれていました。

その一つ、

 事件性がないとほとんど描く気がしない。いわゆる「癒し」の絵など私には描けません。

全面的に首肯できる言葉です。
「事件性」という言葉を「狂気」に置き換えても差し支えないと思います。


この作者は明らかに「違う世界」を見ています。


2000年代の作品も展示されていましたが、
手法は異なるものの「妄想」は全くぶれていません。



観ていて涙が出そうになるほどの衝撃でした。



入館料500円。練馬区立美術館恐るべし!
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