頭の隅っこから
言葉が
こぼれ落ちてゆく
すくいあげては入れていく
そのうち
何個かが
流れ去っていく
春とは名ばかり
アッ 冷たい
首筋に
ブルッ
一粒の春の雪
空を仰げば
チラホラと
シクラメン
ざわついた夏が去り
いつしか
秋になり
今は
晩秋か
初冬か
見分けられぬ
境目に入り込んでいる
宝塚ダリア園
柿の皮をむく
途切れなく
皮をむく
その手が
秋を呼び込んでいる
鶴見緑地公園
なが〜い
長い
夏が
終わりを告げると
コスモスが
出番だと
喜びを
隠しきれずに
大きく
揺れている
鶴見緑地公園