八障連ブログ

八障連(八王子障害者団体連絡協議会)運営委員会より、情報提供を行っています。(「八障連について」カテゴリーを参照)

八障連通信312号をアップします。

2016年07月15日 | 八障連通信
八障連通信312号をアップします。今回は定期総会議事録など総会後の情報が掲載されています。総会議事録などは別記事でアップしますのでご参照ください。よろしくお願いします。


八障連通信312号【PDF版】はこちらから。




これより八障連通信312号本文となります。





【事務局通信  Vol.25】
新事務局体制となり、はや一年が経過しました。日頃の皆様のご協力に感謝いたします。今回の定期総会後の学習会で地域生活支援拠点について「サポート南多摩」の塚田氏より説明を頂きました。今回は主にサポート南多摩の取り組みと事業の概要をお話しして頂きました。
平成26年度の国モデル事業として、半期を試行的に八王子市内の相談支援事業所5か所にて実施された事業です。支援の対象者は知的障害者の方、精神障害と知的障害の重複障害の方で、モデル事業では愛の手帳3度から4度の方が多かったそうです。人との関わりが難しく福祉サービスにつながらない、繋がりにくい方たちの支援が主で、具体的には家族同居で就労されている方の親亡き後の支援、家族でも支えきれない行動障害が顕著な方への支援、既存のサービスにはマッチしないが家族は仕事などで支えきれない場合などのケース報告がありました。
相談内容として共通しているのは、生活上の問題、体調面の問題が主で、福祉サービス利用に関する相談はほとんど無く、1割程度ということでした。場合によっては放置しておけば命にかかわるようなケースも少なくなく、本人よりも周り近所からの相談が多いそうです。5か所の相談支援事業所がまずは一般相談枠で相談を受けて、事業所が判断をして必要に応じて地域生活支援拠点事業として対応されているそうです。支援し取り組むべき課題が多重化しているケースなどは、個々に持っている問題を明確にし、さらにどのようにサポートしていくべきか、どのようなサービスや支援が必要なのかということを明確にするため、事業所同士の連携や年に2回の報告会で確認しているとのことで、支援者のスキルアップはもちろんのこと、支援者へのケアも大切になっているようです。地域で孤立している当事者とその家族に対して、支援者との信頼関係を創ることで次のサービスへ繋げていく窓口となるこの事業は、その必要性を認められてH28年度も八王子市として予算化されて事業は継続されています。施設や病院から地域へと、施策と人権意識の流れが出来ている中、今後益々必要になる相談支援だと感じました。(文責/事務局 有賀)


【今後のスケジュール】
✦ 6月26日(日)、午後1時より八王子市地域腎友会第7回総会がクリエイトホール11階視聴覚室にて開催されます。総会案内チラシが同封されていますのでご参照ください。
✦ 情報発信したいという会員団体の投稿を引き続き募集しております。投稿先 cxb01672@nifty.com 八障連通信掲載希望とお書きください。(編集部)

八障連運営委員会
6月21日(木) 18:00~20:00 クリエイト
八王子市地域腎友会第13回透析サロン
6月26日(日) 14:00~16:30 クリエイト11階 視聴覚室


【2016年度八障連総会を終えて】
おかげさまで5月21日、無事に2016年度の総会を終えることができました。思えば夛田前代表からバトンを受け取り、運営体制も新しくなってから、あっという間の一年でした。
 私自身、代表を引き継いでから『自分に求められるものは何なのか』、『自分にできることは何なのか』ずっと考え続けています。実は…その答えは今もよく見えておりません。
 それでも何とかこの一年を走りきることができたのは、運営委員の皆さま、加盟団体の皆さまの暖かいご支援、ご協力のおかげであると思っております。心より感謝申し上げます。
 今年で30周年を迎える八障連ですが、これまで通り会員間の相互交流、多種多様な障害種別の相互理解、障害当事者とその支援者を取り巻くさまざまな課題の解消に向けて活動していきたいと考えています。八王子には、平成24年(2012)に施行された施行障害者差別禁止条例(正式名称:障害のある人もない人も共に安心して暮らせる八王子づくり条例)がありますし、今年の4月からは国の障害者差別解消法(正式名称:「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律)が施行されました。
今後はさらに、障害福祉の世界と一般社会との接点が増えていくものと予想されます。これからの展望としては、障害の無い人にも障害者を身近に感じてもらえるような、障害者にも、障害の無い人の事を理解し親しめるような、互いにわかり合うきっかけとなる催しを開きたいと考えています。
 今後とも八障連へのご支援とご協力を、どうかよろしくお願いいたします。
総会の終了後には、サポート南多摩より塚田芳昭氏を講師にお招きして、八王子市の障害者地域生活支援事業についてご説明をいただきました。既存の福祉サービスだけでは生活が困難な障害者の実態を把握し、突発的なニーズにも臨機応変に対応していかねばならない大変なお仕事であると理解しました。八障連としても、協力できる点があれば是非連携していきたいと思います。塚田さん。ありがとうございました。(文責/杉浦)



【《新会員紹介》入会どうぞよろしく ハーネス八王子 鈴木 由紀子】
キャリアウーワン(お仕事犬)のアーサへの熱い思いから、このほど私は新たな団体を作ってしまいました。それが「ハーネス八王子~盲導犬も安心して活動できるまちにする会」です。本当は補助犬全体のことを考えたいのですが、聴導犬や介助犬の様子を私が全く知らないので、当面は盲導犬だけを対象にすることにしました。
 私が白杖歩行をあきらめて、これからは盲導犬と歩こうと決めて、八王子市役所を通じて東京都に訓練の申し込みをしたのは6年余り前。その後順調にお話が進んで、半年後には、とてもかわいい雌の盲導犬アーサとの共働訓練プログラムに入ることができました。4週間の宿泊訓練では、盲導犬の健康管理のこと、トイレや歯みがき、ブラッシングやシャンプーの仕方といった、生き物としての犬の世話について、情熱的な歩行指導員から、知識とノウハウを教わりました。
また、信号、歩道橋や踏切、エレベーターやエスカレーターの利用法、お店で買い物をしたり、トイレを利用するときに盲導犬をどこに待たせたらよいかなど、まちの中で盲導犬と行動するのに必要な知識とノウハウを実地指導を受けて、アーサと我が家に帰ってきました。それから現在まで5年半余、楽しいことや、とてもつらかったことなど、盲導犬ユーザーならではの様々な体験を、アーサと一緒にしています。

 例えば、ある寒い日の昼下がり、遅めの昼食をとりたくて、もう一人の盲導犬ユーザーと通り道にあるテンプラ屋さんの扉の前に立ちました。ところが、2頭の盲導犬がいるのに気付いた男性店員は「犬は駄目です。衛生面から、犬をお店に入れてはいけないと保健所できつく言われていますから」と言いつつ、すぐに引き戸を閉めて、その前に立ちはだかりました。私たちは、そのときはおとなしく引き下がりましたが、翌朝、もう一人のユーザーのYさんが八王子保健所の担当者にその出来事を報告して、実際の対応法がどうなっているのかを確かめました。すると担当者は、「保健所では、飲食店の客席に補助犬を入れてはならないという指導をすることはありません」と電話口で答えて、早速そのお店に指導に出向いてくださいました。そのお蔭で、その後は問題なくそのお店も利用できるようになりました。
今年の3月、障害者差別解消法の施行をひかえて、大きな訓練施設を卒業した全国の盲導犬ユーザーに対してアンケート調査が行われました。その中で、盲導犬を同伴して飲食店を利用しようとして〈入店拒否〉に遭ったユーザーは、全回答者の9割近いという調査結果がその後、大手の各新聞に載りました。お店側としては、上記の〈衛生面の制限〉を多く挙げますが、これは規則を知らないための誤解です。店員さんたちはそれ以外に、盲導犬の抜け毛のこと、他の客への配慮のことなどを拒否する理由に挙げます。担当者が犬の好き嫌いが入店の判断に使われることさえあります。
場の店員からそのような指摘を受けたとき、私たち・盲導犬ユーザーは、厚労省や東京都の啓発用冊子を手渡したりしつつ、大まかに次のような点を説明します。
●盲導犬は視覚障害者の補助犬であり、法律でもきちんと認められていること、
●盲導犬は十分しつけられているし、ユーザーも盲導犬の行動を制御できること、
●盲導犬が店内をむやみに動いて食べ物に口をつけたりしないこと、
●ユーザーは小まめにブラッシングやシャンプーをして、いつも盲導犬の体をしっかりケアしているし、マナーコートを着せると盲導犬の胴体のほとんどを覆(おお)えるので、抜け毛の心配は少ないこと、などです。
言葉でそんな説明をしても、店員さんたちは最初のうち信じてくれません。しかし、運よくオーケーが出て、ユーザーが食事を終えるまで盲導犬が、テーブルの下で静かに待っている様子を目の前にすると、お店中の人たちが驚いたり感動したりして「このお利口なワンちゃんを褒(ほ)めてあげたい。いい子だねって、なでてあげたいけどね」などと言って、温かく送り出してくれたという、うれしい体験もあります。そんなとき私たちは、そのとき食べたそのお店のお料理が一段とおいしく感じるものです。いま八王子市には盲導犬ユーザーが2人。だから現役の盲導犬も2頭活動しています。〈生き物としての盲導犬〉との接し方は誰でもある程度心得ているけれど、視覚障害者を補助するために活動している犬、つまり身体障害者補助犬〉についての知識や理解は、まだまだ足りないと感じています。その方たちに対して、見えないってどんなことなのか、また、盲導犬が私たちをどのようにして助けてくれるのか、そのことで私たちがどれだけ前向きに生きられるのかをさりげなくわかっていただきたいという願いを込めて、この会を作りました。今後私自身の知識を増やし、意識も高めつつ協力者を募(つの)ってそのための啓発活動をしたいと思います。皆さん、ご協力のほど、よろしくお願いします。
 また、入会と同時に、八障連の副代表という重責も担(にな)うことになってしまいました。代表の杉浦さんをはじめ、他の運営委員の活動を妨げるようなことがないようにしたいので、どうしたらよいかしらと心配する日々が続いてる、というのが正直な気持ちです。皆さん、こちらのサポートも、よろしくお願いします。


【連載コラム B型肝炎闘病記 パオ 小濵 義久 闘病史 その5 】
虎の門病院の本院には全ての診療科があったが、分院は慢性疾患(まんせいしっかん)の人たちの治療を主としており、肝臓、腎臓、糖尿、精神及びリハビリなど限られていた。各階の入り口にナースステーションがあり、中廊下の一番奥がデイルームとなっていた。ナースステーションに一番近い病室は重症患者の為の個室と2人部屋があり、全体的には廊下の左側(西向き)に6人部屋(奥に長く)、右側(東向き)に4人部屋がずらっと並んでいた。それぞれの病室の出入口は左右向き合っていた。病室の入り口にはベッド番号と名前が書かれたネームプレートが貼(は)ってあった。
 肝臓の人は概(おおむ)ね3、4階で、一部5階にいる人も居た。5階は精神科の人が多く、下の階では見かけない10人位の広い病室もあった。4人部屋は差額ベッド代が必要だったので、6人部屋を希望しておいた。しかし、私が入院した時には生憎(あいにく)6人部屋が空いておらず、一旦4人部屋に入り、数日で6人部屋に移動となった。6人部屋の方が庶民的な雰囲気があり、私には居心地が良かった。窓からの見晴らしが良く、時に綺麗な夕焼けを見ては感動していた。 B型肝炎がどのような状態(段階)にあるかをまず検査し、可能であれば、直ぐ治療に入る旨伝えられていたので、勤めていた病院には1か月位休むと休職届を出しておいた。普通の健康診断と同じような一般的な検査を2~4日かけてやり、肝心の肝臓の検査がなかなか始まらない。瞬く間に1週間が過ぎた。随分のんびりとしたペースだなと戸惑ったが、そこは俎板の上の鯉、じっと待つしかなかった。 当時、私はまだ煙草を喫(す)っていた。1階に煙草部屋があったが、煙が立ち込めた狭い部屋は気分転換になるどころか、かえってストレスになった。だから、喫(す)いたくなると玄関前の池のほとりへ向かい、鯉(こい)を見ながら喫(す)っていた。日によっては、そこに肝臓の仲間たちが集まって談笑していた。実に北海道から九州まで遠い処(ところ)から虎の門病院に助けを求めて患者が集まっていた。先輩患者からいろいろ教わることもあった。一度だけその輪に熊田先生が加わり、一緒に煙草を喫いながら話をしたことがある。奥さんが車で玄関前まで迎えに来ると、彼は去って行った。土曜日で、どこかへ講演に行くと言っていた。




八障連通信312号本文はここまで。

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