Harukoの濾胞性リンパ腫日記【B細胞 Ⅳ期 B症状 50歳代後半 】 2008年4月28日~

悪性リンパ腫の入院日記。多くのリンパ腫病のうち濾胞性(低悪性)リンパ腫の総合情報サイトを目指して行きます。

ALP

2008-06-10 16:48:36 | 検査数値
ALP アルカリホスファターゼ

異常値で胆道や骨の病気を疑う
胆道の病気やがんの骨転移などで、ALPという酵素の値が高くなります。

 ALP(アルカリホスファターゼ)も逸脱酵素の一つです。主に胆道から出ます。したがって、胆石や胆道がん、胆道性の肝硬変、胆道が十二指腸に開くところにがんができた場合(乳頭部がん)など、胆道の病気の時にALPの値が上がります。これらの疾患を総称して、閉塞性黄疸あるいは閉塞性胆道疾患といいます。

 ALPの正常値は、80から260国際単位くらいです。600以下くらいを中等度の上昇、600以上を高度の上昇と考えています。黄疸の軽い場合は中等度の上昇になります。ALPの値が600以上になるのは、顔が黄色くなるような明らかな黄疸がある場合です。

骨の疾患でもALPの値が上がる

 実は、ALPは胆道の細胞だけでなく、骨にもありますし、小腸にも少しあります。そのため、胆道の疾患のときだけでなく、骨の病気などの時にもALPの値が高くなります。さらに、骨がつくられる小児時期には、成人とくらべて正常値も高くなっています。

 肝臓、骨、そして小腸にあるALPは、それぞれタンパク質の構造が少しずつことなるので、分けることができます。これをアイソザイムといいます。このアイソザイムを調べることによって、胆道が悪くてALPの値が上がっているのか、それとも骨が悪くて上がっているのかという由来する臓器を調べることができます。


ALPはがんの骨転移の検査に便利

 がんが骨に転移した場合などには、ALPの値が高度に上昇することが多くみられるので、がんの骨転移があるかどうかを調べるのに非常に便利な検査です。がんがある人で、肝臓が悪くないのにALPの値が高い場合には、アイソザイムを測ります。その結果、骨型であることが確認されれば、おそらくがんが骨に転移しているので、レントゲンなどで転移した場所を確かめるべきです。



ALPの値と注意信号

ALP:アルカリホスファターゼ
単位:IU/リットル(ALPの量を1リットル中の国際単位で示したものです)

● 80~260 正常値。

● 80以下
(低値) 遺伝性低ALP血症の可能性があります。遺伝性低ALP血症以外はまったく問題ありません。

● 260~600
(軽度~中等度の上昇) 閉塞性黄疸(胆管がん、肝門部胆管がん、膵頭部がん、総胆管結石、ファーター乳頭がん)、肝占拠性病変(転移性肝がんなど)、肝内胆汁うっ滞、胆道感染、骨疾患(転移性骨腫瘍、骨折、骨軟化症など)、薬物性肝障害、アルコール性肝障害、脂肪肝、うっ血肝、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞がん(進展例)、悪性腫瘍、甲状腺機能亢進症、生理的上昇(成長期、妊娠、血液型B型・O型の分泌型など)で多くみられる数値です。悪性リンパ腫、白血病の浸潤、サルコイドーシス、粟粒結核、骨疾患(副甲状腺機能亢進症、くる病、骨肉腫など)、潰瘍性大腸炎、慢性腎不全などの可能性もあります。

● 600以上
(高度の上昇) 顔が黄色くなるような明らかな黄疸がみられます。閉塞性黄疸(胆管がん、肝門部胆管がん、膵頭部がん、総胆管結石、ファーター乳頭がん)、肝占拠性病変(転移性肝がんなど)、肝内胆汁うっ滞、骨疾患(転移性骨腫瘍)で多くみられる数値です。また、肝膿瘍、悪性リンパ腫、白血病の浸潤、サルコイドーシス、粟粒結核、アミロイドーシス、甲状腺機能亢進症の可能性もあります。




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