おどるなつこ 「あしおとがきこえる?」

タップダンサー・振付家おどるなつこの日常から浮かびあがることばを束縛せず書きとめています。2005年開設。

花火と退路

2016-07-23 | あしもとからの思索
私は、大道芸やアウトリーチプログラムで、劇場ではない所でパフォーマンスをすることが多いです。
初めての場所はたいてい下見に伺い、伺えない場合は写真を頂き、背後の素材を伺ったりして空間を把握します。

広さ、見えやすさ、音の抜け、反響、空間の温度、人の密度、その場所がおなじみの人(初めての人)にとってはどういう場所か、人の流れ、いざという時の退路......劇場ではあるていど保証されておりありがたいですが、場を感じ、これらを把握するのはほぼ無意識の習慣になっています。



今週は祭りに花火と、地元鎌倉、たのしいイベントもりだくさんでした。

反抗期娘は友人と行くというので、私はひとり、ふらりとチャリに乗って由比ケ浜は長谷のはじっこへ。浜にはすでにびっしりと人が座っていましたが、するすると間を抜けて暗い波打ち際へ。つい最近ニースで事故があったばかりなので、少し心ざわつきます。(こんなところ狙われたらひとたまりもないなあ...ここなら人々と逆方向に動いて壁面経由で道に上がれるか...)と退路を確認、別行動の娘たちとも一応居場所を連絡しあいます。

みんなぱかんと空を見上げていて、平和だなあ、きっと私は考え過ぎなんだ、安心してみていたらいい。ドオーンとはらに響く浜の花火。「すいませーん、二人の写真とってもらえませんか?」しあわせなカップルの写真を撮ったりしながら、花火をみます。

でも、この日は風向きが悪く、珍しいことに花火の燃えかすが由比ケ浜に降り注いでくるのでした。ひらひらと舞ってくる燃えかすは「宇宙人到来みたい〜」と声が上がるほど、どんどん降ってきます。ちょうど花火が和火にかわりました。色がついていない火の色の花火。線香花火が大きくなった様な美しさなんです!でもね、燃えかすが直撃してくるので、うーん、なんだか、どうしても爆発にみえてきた!このところイラクにフランス、トルコに沖縄、武力行使のニュースをみすぎている。

浜を出て、稲村寄りの芝生広場に移動してみました。
だいじょうぶ、すごく美しい花火です。




世界中の人が、ぱかんと空を見上げて花火をたのしめるようにしたいな。




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