ハルナツアキフユ 

転移性悪性黒色腫(メラノーマ)と診断された夫のことや
巡る季節の中で思うことを綴っていきます。

7/28 CT検査の結果とこれから

2014年07月30日 | 悪性黒色腫(メラノーマ)


28日は胸部と腹部のCT検査でした。
この1年間を振り返ってみると
右肺⇒脳⇒左肺と転移はありながらも
一つずつ小さく、緩やかに転移してきているので
検査の度に緊張や不安はありながらも
「きっと大丈夫!」と思ってきました。

検査は朝9時半には終わりました。
先週が祝日だったこともあるのか
国際医療センターの包括がんセンター待合室はものすごい人の数。
同じフロアにスタバがあるのでそちらで待つことに。
呼び出し機があるのでかなり遠くにいても鳴ります。
夫と夏の予定や、今後のことなどを話しながら
I先生に呼ばれたのはすでに1時を過ぎていました。

診察室に招き入れる時のI先生の、
笑顔だけれどちょっと曇りがある顔に
ほんの少し不安感がよぎりました。

先生はまず左肺の腫瘍の進行状態から説明。
計測したり断面層をスクロールしながら
「前回4月から1mm程度大きくなって7mm弱ですね。
わずかに増大しているようです。
でも、右肺の上にちょっと怪しい小さな結節があります。
転移の可能性は否定できないですが
今の段階では腫瘍かどうか断定はできません。」

「そして臓器のほうですが・・・
肝臓に2カ所、ちょっと怪しい影があります。」
計測すると30mm弱と1mm弱で
確かにその部分だけグレーに写っています。
先生は「今からエコーを撮りましょう。」と
夫をエコー検査室へ送り出しました。

そして、申し訳なさそうに私の顔を見て
「ご主人には言いませんでしたが、おそらく肝転移です。
新薬の治療、受けられるなら受けた方がいいでしょう。」と。

その時点で、事の重大さを悟った私ですが
頭は半分パニック状態。
でも半分は冷静に反応していました。

新薬オプチーボ(二ボルマブ)は、現在治験ではなく限定的に治療が可能になっています。
以下は小野薬品の「オプチーボの製造販売承認取得のお知らせ」から抜粋したものです。
オプジーボの早期使用が必要な場合を想定し倫理的な観点から、
薬価基準収載までの期間、薬剤提供準備が整い次第、
本剤第II相臨床試験実施施設のうち薬剤提供が受け入れ可能である一部の施設に限定して、
本剤を無償で提供することにいたしました。


そういうことであれば、夫も受けられるはずです。
その後、先生といろいろ相談して
国立がんセンター中央病院のY先生に電話をしていただきました。
それから私ががんセンターに電話をして予約をとりました。
前回受診したのは1年前でイピリムマブの治験ができるかどうかの相談でしたが
そのときに診てくれたN先生は今アメリカに1年間行っていていません。
T先生が引き継いでいるということで
T先生と直接電話でお話することができました。
先生は、状況を聞いて「新薬の治療が一番いいかもしれませんね。いつこれますか?」と。
「水曜日はいかがですか?』という事で、30日の3時半に伺う事になりました。
短い時間の会話でしたがT先生の声はとても温かく、そして力強く
話し終わったらホッとして涙がでてきてしまいました。
I先生には診療情報提供書と画像のCDを用意していただきました。

今日(30日)
夫と、ちょうど夜勤明けの娘と3人で国立がんセンターに行ってきます。
(今日は娘の誕生日なのに・・・娘よ、ごめんね。)
行ってみないと実際に治療の対象になるかどうかわかりませんので
あまり大きな期待はしないように自分に言い聞かせています。

さて、どうなることでしょうか。








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2 コメント

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・・・ (りりー)
2014-07-30 12:41:57
ご本人が一番辛いのでしょうが、ご家族特に奥様の気持ちを考えると泣けて仕方がありません。
でもこんな時に、きちんと状況を報告できていらっしゃることはすごいです。実際に自分自身が、または家族がこうなったときに同じようには絶対できないだろうなと思いますが、あなたはどうしてそんなに強いのかなあ。

ご家族にとって最善の道が開けることを心から祈っています。天国の両親もきっと同じ思いです。

娘さんはわかってくれることでしょう。

!(^^)!
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Unknown (ハル)
2014-07-31 10:13:37
りりーさん
女というものはいざという時、強いものですよ。
夫は今回の肝転移で、さすがに落ち込んでいました。
でも新しい治療を使えることで、新たな希望を持てるようになりました。
新薬もどんどん進化していますが、いまだに魔法の完治薬がないのが現実です。
それでもいい時間をできるだけ長く過ごせるようになっていることは大きな進歩ですよね。
秋からは生活も変わるかなと思うと漠然とした不安がよぎりますが、まあ、その時その時にできることをやっていきたいと思っています。
リリーさんの励ましや応援、とても励みになっています。
ありがとう!
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