映像詩

デジタル映像による心の表現
(映像作品制作を通して感じたこと)

1544-鬼面文軒丸瓦

2017年10月31日 | 30秒の心象風景
寺院建築の屋根瓦には平瓦と丸瓦がある。古代寺院の瓦について詳しく知るわけではないが、軒丸瓦に施されている文様は蓮弁を図案化したものに限られると思っていた。博物館などに展示されている丸瓦では大抵蓮弁が菊の花のように描かれていたからだ。蓮弁の形や枚数は時代の特徴を表すものだと紹介されていたように思う。ところが、鬼面文の丸瓦が展示されているのに出会った。葛城市歴史博物館に常設展示されていたものだ。地光寺跡から出土したものだと紹介されていた。他では見たことがないこの瓦の文様は朝鮮半島に類似のものがあるらしい。

30秒の心象風景11318・鬼面文軒丸瓦~歴史博物館~
https://youtu.be/25MgbWm-mcA

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1543-デザイン

2017年10月29日 | 30秒の心象風景
タコ、カニ、タイ、イカ、アナゴ、エビ、ヒラメ、ワカメ、波、太陽、灯台、城、吊り橋。商店街のアーケードを見上げると入り口の上部にステンドグラスのような飾りが見えた。明石港の近く、「魚の棚」の商店街である。よく見ると描かれていたのが、街を象徴するデザインだった。まだあるかなと思いながら見ていると次々と現れてきた。明石を象徴するものがこんなにもあるのだ。

30秒の心象風景11304・シンボル~魚の棚~
https://youtu.be/2SDlgHOwLZk

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1542-自然の営み

2017年10月28日 | 30秒の心象風景
激しい雨が続いたが、その雨が止んだあと、まだ周辺には湿り気が漂っている。その中庭に、花を咲かせている植物があった。緑の葉に赤い花はよく目立つ。ホトケノザが花を咲かせているようだ。小さな蕾の色は濃縮されて真っ赤である。緑の葉に赤い小さな珠が乗っかっているように見える。花弁を伸ばしたものは桃色になって、シソ科の花らしい筒形の花となって頭をもたげている。よく見るとその脇に小さなチョウがいる。シジミチョウだ。シジミチョウの仲間は野草の間を忙しそうに飛び回っているのを見ることが多い。ここでじっとしているのは休んでいるのか、近づいても動きそうにない。雨後の庭では、まだ飛び回れる準備ができていないのかもしれない。

30秒の心象風景11297・雨後の花に~ヤマトシジミ~
https://youtu.be/L4TQir2CvR0

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1541-気の毒な名前

2017年10月27日 | 30秒の心象風景
 姫路市立美術館は広い庭園をもっていて、そこには野外彫刻の展示がある。東側の正門からアプローチに従って煉瓦造りの美術館に向かうと姫路城の天守を背中にした彫刻群が迎えてくれる。正面入り口に近づくと庭の芝生に花が咲いている。茄子の花に見える。食用の茄子であるはずがない。雑草といわれるものだ。ワルナスビと名前がつけられている。「悪茄子」とは気の毒な名前だ。雑草として役立たないだけでなく、邪魔者としてつけられた名前であることがわかる。

30秒の心象風景11225・ワルナスビ 2~姫路市立美術館~
https://youtu.be/tpCGT2XA9nY

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1540-ムラサキツユクサ

2017年10月23日 | 30秒の心象風景
庭の植え込みに、だれが手入れをしたわけでもないのに、きれいな花を咲かせる野草。紫色の花は魅力的である。開花しているのは午前中で、午後にはしぼんでいく。もう花の時期は終わったと思っていたが、かなり寒くなったこの時期でも花を咲かせている。ムラサキツユクサは、細胞観察の実験材料としてよく利用してきたが、花の季節は梅雨のころのイメージをもっていた。もとは、園芸品種として北米から移入されたものらしいが、完全に野生化して増えているように思う。紫色の濃いものからややピンクに近いものが仲良く並んで咲いていることもあった。今の時期、イブキの根元、木の枝に隠れるようなところで、花を咲かせている。

30秒の心象風景11294・イブキの下で~ムラサキツユクサ~
https://youtu.be/ycBp2TfmRG4

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1539-三ッ山大祭

2017年10月21日 | 30秒の心象風景
なぜムカデがと思って撮影していた。姫路総社の三ツ山大祭の小袖山の飾り。最近になってその疑問がまたふと沸いてきた。web上で調べてみると、描かれていたのは伝説で「俵藤太の三上山のムカデ退治」というものだった。他の2つの山に描かれたのも「源頼光の鬼退治」「源頼朝の家来による猪退治」というそれぞれ退治物を描いていたのである。しかし、鬼退治や猪退治から比べるとムカデ退治の話はかなり珍しい感じがする。そこでこの伝説について紹介されているところをみると、三神山に住む大ムカデが琵琶湖を荒らすので、琵琶湖の龍神から退治を依頼された俵藤太が三上山に向かうというものだった。弓の名手である俵藤太は、みごと大ムカデを退治して、龍神から褒美をもらった。というお話である。俵藤太こと藤原秀郷は、平安時代中期の武将で、平貞盛と共に平将門の乱を鎮圧したことで知られる人物らしい。

30秒の心象風景3036・むかでの飾り~姫路総社三ッ山大祭~
https://youtu.be/l1aCNPJ2UBk

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1538-生存競争

2017年10月19日 | 30秒の心象風景
子孫を残すことは、生命にとって最重要の課題。動物と異なり自分で移動することができない植物はどのようにして分布を広げたのか。陸上で繁栄している植物もかつては水中で生活していた。子孫を残す仕組みも水がなければ成り立たない。現在地上で繁茂する植物も生殖の一場面で水の力を必要としている。シダやコケの仲間はいまでも精子が水中を移動して卵と出会うという仕組みを維持している。しかし、それを乗り越えたのが種子を作るという方法。ついに、精子が水中を移動するということもしなくなった。できた子供は種子というカプセルに入り、風によって移動していくものも現れた。地上は種子を作る植物が優占するようになったのである。

30秒の心象風景11292・翼果~ニワウルシ~
https://youtu.be/Fy6tjFVbQjg

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1537-姫路城の工事

2017年10月18日 | 30秒の心象風景
平成の大修理が終わった姫路城の大天守は観光客で賑わっている。城内の通行止めだった箇所も整備が進んで通行できるようになった。しかし、また新たな工事が始まったようだ。見れば漆喰壁の一部がはがれたところが見える。大天守以外の部分にも修理が必要なところはいっぱいあるようだ。小さな修理は絶えず行わなければならないのだろう。また、漆喰塗りの屋根の塗り替えはこれで終わりということはないのかもしれない。多くの瓦で成り立つ城郭のすべての漆喰が塗り終わった頃には、最初に塗りおえた部分はすでに劣化が始まっているに違いない。修理は終わることがなく続けられるのだろう。補修に必要な材料や技術はその修理作業の中で守られ、維持されていくのだと思う。

30秒の心象風景11248・屋根での作業~姫路城~
https://youtu.be/BoCdEd3D1GE

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1536-屋台の形状

2017年10月17日 | 30秒の心象風景
 播磨の秋祭りでは、太鼓を乗せて叩きながら、それを人々が担いで練り歩く屋台と呼ばれるものがある。それには屋根に布団のようなものを載せた形状のものと神輿の屋根のようなものの二通りがある。山陽電車沿線の地域で行われる祭りではすべて神輿屋根のもののようで、それより北の山沿いの地域では布団屋根のものが多い。神崎郡ではその歴史的な経緯からその両方が混在している。概して古い歴史をもつ集落は布団屋根のようである。

30秒の心象風景11250・社叢の下で~福崎秋祭り~
https://youtu.be/SaATOj9o7yc

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1535-ホバリングの名手

2017年10月16日 | 30秒の心象風景
花のまわりで、ホバリングを繰り返す虫たちがいる。大きな昆虫の羽音はブ~ンと聞こえてくる。特にハチやアブの仲間の羽音はよく耳にする。蛾の仲間にもホシホウジャクのようなホバリングの名手がいて、その羽音もよく聞こえる。しかし、ハナアブの仲間には体が小さいためだろうか、羽音が聞こえないものがいる。秋の野では、小さなハナアブの仲間がホバリングしながら、花に近づいたり、離れたりなど前後左右に水平に移動しているのがよく見られる。特に、直径1センチほどの花に向かってくるヒメヒラタアブなどは、数ミリ程度の大きさで、肉眼では翅の存在がわからないほどで、胴体だけが空中を直線的に移動しているように見える。

30秒の心象風景11217・ホバリングの名手~オオヒメヒラタアブ~
https://youtu.be/rYW7bq2jHQI

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