気紛れ書評

かなり偏りがありますが、それでもよろしければ・・・

八月の路上に捨てる

2006-09-04 22:12:50 | 小説(国内)
著者:伊藤 たかみ
出版社: 文藝春秋 (2006/8/26)

直木賞より芥川賞派の私ですので
まずはこの作品から手を出してみました。

読み始めが辛い・・・

最近あまり読みはじめに躓く本は無かったのだけれど
今回はなぜか進みが悪かったのです。

決して嫌味な文章でもないのだけれど
おそらく主人公の設定などがありふれたものだったので
私の先入観から脳にブレーキがかかったのではないかと思います。
なので短い作品にもかかわらず、途切れ途切れで読み進める。。。


全体的に程よくさらりと読みやすい文章。
やはりその点が物足りない。

私がイマイチと思ったのは、感情の説明が多いこと。
それなのに(それゆえか)宙に浮いてしまってるものや足りないモノがあるような。
大筋の内容は良いと思うのだけれど、抑えてくれるポイントが
私の好みとずれていたということでしょうか・・・
設定・背景から影響される心の動き、現実と行動と浮かんできそうなちょっと先の時間
こういうものがもう少し描写されていると
たとえサラッとした文章でも、もう少し好きになれたかも知れないです。

もう少し時間を置いて読み返してみたいと思います。
単行本にもう一つの作品が収録されています。
それも頑張って読みきらないと・・・

決しておもしろくない作品というわけではありません。


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1 コメント

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Unknown (藍色)
2010-03-31 16:19:42
こんにちは。同じ本の感想記事を
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