想い

何かをしたいという想い
何かを知りたいという想い
何かを手に入れたいという想い
何かになりたいという想い

世界は、想いにみちみちている
どうしてしたいか
どうして知りたいか
どうして手に入れたいか
どうしてなりたいか
その理由、その手段、いずれも問わず
とにかく、世界は、たくさんの想いにみちみちている

でも、想いのたくさんは、いずれも叶えられず
いつか、そう遠くない未来には、朽ち果て、忘れ去られていく

でも、想いを持たずにはいきられない
想いとは、世界を貫く血潮のよう
誰彼ともなく、血潮は流れ、そして、最後には消えていく

向こう側

その先に
人は行きたいと思う
向こう側を
人は知りたいと思う

そのために
人は知恵を求める

そのために
人は力を求める

でも、知恵や力を得ても
使い方を知らなければ
その先にも
向こう側にも
人はたどりつくことはできない

また、知恵や力を得ても
その枠組みの範囲でしか
人は考えることはできない

結局、人は、自ら知るところでしか
いきることはできない
決して、自由にはなれないのである

春への想い

ちょっとしたことに
近づいていることに
気がつく

軽やかな音
清々しい空
木の香り　土の匂い
いきものたちの胎動
すべては春へ向かって

春ははじまりのとき
何もかもはじめからできるとき
そんな気分を大事にする
春への想い

春一番の便り

春一番の便りを聞く頃
そんなときであっても
いまだ捕らわれる人はいる
どこへ行けばいいのか
わからない人がいる

そうかと見れば
難なく進んでいく人もいる
そんなときであっても
めげない人になりたい
行くべき道を自ら掴み取る
そんな人でありたい

春一番の便りを聞く頃
そんなときだからこそ
一歩でも前へ進んで
自らを手に入れたいと願う

春の嵐

それは
どこまでもどこまでも続く
果てしない道
そして
吹き荒れる風

知ってか知らずか
人を翻弄して止まない
止むことを知らない
と言った方がいいかも知れない

春の嵐は
何もかも吹き飛ばそうとするけれど
何もかも吹き飛ばすことはできず
こころにわだかまりを残す

それは
どこまでもどこまでも見通せる
果てしない道
そして
風は止むことを知らない