再生可能エネルギーの普及活動

自然を愛する中年おじさんの戦い

アメリカ視察のための情報収集先

2016-03-25 08:49:24 | 日記
今回のアメリカ視察の計画を策定する際に参考にした情報収集先
をまとめてみました。

1.再エネ施設
  再エネ施設の大まかな位置については、U.S. Energy Information
AdministrationのホームページにあったU.S. Energy Mapping System
を参考にしました。

 http://www.eia.gov/state/maps.cfm

2.地熱発電所の位置
  風力発電所や太陽光発電所は施設が大きいので近くまで行くと見つけ
 やすいのですが、地熱発電所については、以下のホームページで緯度と
 経度がわかるので、この情報を基にGoogle mapで検索して場所を特定し
 ました。

 http://en.openei.org/wiki/Main_Page

  また、地熱発電所の名称は国際地熱会議の以下の資料の最後の方にア
 メリカ国内の地熱発電所のリストが載っていたので、そのリストと先の
 U.S. Energy Mapping Systemの位置を見ながら特定しました。

 http://www.geothermal-energy.org/pdf/IGAstandard/WGC/2015/01009.pdf?

3.野外温泉
  下記のTrails.comのホームページでアメリカ国内の混戦の位置が地図の上
 に表示されますので、こちらを参考にしました。
  なお、大まかな位置は正しいのですが、実際の位置とは若干ずれがありま
 した。
  そのため、最終的にはGoogle Mapで温泉名を入力して場所を特定しました。

 https://www.trails.com/activities.aspx?area=10534

  なお、このホームページで調べて、個人的には以下の温泉に是非行きたい
 と思ったのですが、時間の都合で2つの温泉しか行けませんでした。
 
 <注目していた温泉>
  1.カルフォルニア州
   1) Remington Hot Springs
    実は、モハーベ砂漠の視察の後に行く予定でしたが、カーナビの電気
    が切れ、地図もないまま道に迷っている間に暗くなってしまい、行くの
    を断念した温泉です。川沿いにバスタブが設置されて大変よさそうです。
    (検索するとGoogle Mapでも出てきます)

   2) Franklin Lakes Hot Well
     牧場地帯にある、のどかな温泉です。牧場主が施設を管理しているた
    め、備え付けの箱に7ドル入れる必要があるようです。
     サリナスからTopaz 太陽光発電所に行く途中で脇を通ったのですが、
    今回は時間がなく、行くことを断念しました。
    (検索するとGoogle Mapでも出てきます)

   3) Highline Hot Well
     カルフォルニア南部エル・セントロのから少し東に行ったところに地
    熱発電所の施設に隣接してバスタブが設置されています。
     この当たりのインペリアルバレー地区は北部のガイザー地区と並んで
    カルフォルニア州の2大地熱発電エリアにもなっており、沢山の地熱発
    電所があります。
     日程の都合でカルフォルニア南部までは廻りきれませんでしたが、環
    境問題でよく話題に挙がるソルトン湖、地熱発電所と併せて訪問できた
    らいいなと思っていました。
    (検索してもGoogle Mapでは出てきませんでした。)

     ※緯度経度:32.765786, -115.269766

   4) Carson River Hot Springs
     レイクタホの南東、カルフォルニア州とネバダ州の州境近くにあり、
    川沿いにバスタブがあります。リノから2時間程度で行けるため、行き
    たいと思ったのですが、残念でした。
    (検索するとGoogle Mapでも出てきます)

  2.ネバダ州
   1) Alkali Hotsprings
     今回の視察で訪問できた温泉。周りの景色も綺麗でした。
     ただ、予想外に人気があるようで、日中に行くと先客がいる可能が高い
    と思います。
     そのため、私は明け方に温泉の近くできれいな夜空を見た後に薄明から
    日の出頃を狙って行ってきました。
    (検索するとGoogle Mapでも出てきます)
 
   2) Fish Lake Valley Hot Well
     今回の視察で訪問できた温泉。周りの景色も綺麗で、雰囲気も最高でし
    た。トイレも設置してあり、私が帰る際に地元の人が施設の様子を見に来
    ていましたので、維持管理もきちんとしていると思います。
    (検索するとGoogle Mapでも出てきます)

   3) Ash Springs
     こちらの温泉には、魚がいて老化した皮膚などを食べてくれるとの話で
    実はエリア51を視察した後に寄ってみたのですが、入口のゲートが閉ま
    っていて入れませんでした。
     地元の人が集まる週末だけ開放しているようです。
    (検索するとGoogle Mapでも出てきます)

   4) Twelve-Mile Hot Springs   
     ウェルズの北にある温泉で、川沿いにあり景色が綺麗なようです。日程
    の都合で行けなかったのが残念です。
   (検索するとGoogle Mapでも出てきます)










視察のまとめ

2016-03-24 20:45:31 | 日記
アメリカ視察を終えて、実感したのはやはりアメリカと日本のの再生可能エネルギー
発電所の規模の大きさの違いです。

FIT制度のないアメリカでは、発電所をビジネスとして運用するには、ある程度規模の
大きな施設を作らないと採算が取れないのだと思います。

ということは、今後、日本でFITの買取り価格が低下した場合、ほとんどの再エネ発電
施設の価値はどんどん低下していくのではないかと個人的には危惧しています。

今回の転職活動の中で、東京を中心に多くの再エネ関連の会社と話をしましたが、基本
敵には、地方に安く再エネ施設を作るか、既存施設を買い叩き、債権化して主に海外投
資家に売るビジネスを考えている会社が殆どでした。

FITの買取価格が低下し、海外投資家が投資として魅力を感じなくなった場合、地方に
設置された施設は次々と放置されていくかもしれません。

個人的には、エネルギー消費量の少ない地方で再生可能エネルギーの地産地消を行い、
地方電力会社の余剰電力を大都市に売るのが地方経済を活性化する上で最も現実的な選
択だと考えてきました。



そのために、この2年間、富山県の会社で再エネを地域に普及させるための受け皿とな
る会社を作ろうと頑張ってきたのですが、事業部が廃止となり無念ながら私は道半ばに
して富山県を去ることになってしまいました。

今後、地方において、エネルギーの地産地消が進むことを心より願っております。









アメリカ視察(7日目)

2016-03-22 15:03:05 | 日記
レンタカーを借りての再エネ施設の旅も最終日となり、ロスアンゼルス
に帰る途中に大規模な太陽光発電所があったので視察しました。

まずはTopaz太陽光発電所。



道路名が書いた案内板が設置されており、道が発電所に続いていたので
ネバダ州と同じ感覚で運転し、写真を撮っていたところ、スピーカーか
ら「お前はここに来てはいけない。直ぐに出て行きなさい。」と怒られ
てしまいました。



この発電所では、牧草地帯に東京ドームが5個分程度に太陽光パネルが
敷き詰められたエリアが10箇所程度点在し、周囲を高い柵で囲み、監
視カメラがいくつも設置されて物々しい感じでした。

また、Topaz発電所からの送電線が山を超えて遥かかなたまで伸びている
光景は圧巻でした。



次にTopaz発電所から小高い丘を1つ超えたところにあるCalifornia Valley
Solar Ranch(太陽光発電所)を視察しました。



こちらの発電所は牛が放牧された広大な牧場の中に太陽光パネルを設置
したエリアが幾つも点在しており、Topaz発電所に比べて牧歌的な雰囲気
でした(こちらの発電所の電力は地元で消費されている模様)。



続いて最後の訪問地California Valley Solar Ranchに程近いカリッゾ平
原ナショナルモニュメント(国定公園)に行ってきました。



ここは、かの有名なサンアンドレアス断層が公園内を縦断しており、断層
活動で盛り上がった地形を間近に眺めることができました。



また、ワラス・クリークというところで、断層活動で盛り上がった地形の
上に遊歩道があり、歩いてきました。
下の写真はワラス・クリークで撮影したもので、横ずれ断層によって河川
が屈曲している所です。
学生時代に教授から見せてもらったスライドの風景を実際に見ることがで
き感動しました。



元々カリッゾ平原は野草が大規模に群生していることで有名だったのです
が、近年カルフォルニアでは少雨傾向が続き、野草が咲かなくなったとの
話がインターネットに書いてありました。

しかし、オロビルダムの水位も回復していたし、どうかなと思っていたら
幸運にも野草が綺麗に咲いている光景をみることができました。





中でも小高い丘の上から見た山々と2色の野草の大群生の間にサンアンド
レアス断層が見えるこの光景には感動しました。



感動しっぱなしのカリッゾ平原を後にし、旅の終着地であるロスアンゼルス
へと向かうことに。ロスでは片側6車線もある高速道路を多くの車が時速100km
以上で左右から頻繁に車線変更してくるため、運転初日には何度も怖い思い
をしました。
そのため、帰りも運転が不安でしたが、そんな心配は無用でした。

思い切り夕方の大渋滞にはまり、ノロノロ運転で無事通過することができま
した。







アメリカ視察(6日目)

2016-03-22 14:00:05 | 日記
楽しい思い出が沢山できたネバダ州に別れを告げ、カリフォルニア州へと
向かいました。

リノからカルフォルニア州に入る際にケーブルテレビでみた「ハイウェイ
レスキューアメリカ編」という番組の舞台となったドナー峠を通りました。

シエラネバダ山脈を超える際に標高2,000m以上のドナー峠付近で路面凍結
によるスリップ事故が多発する難所のため不安でしたが、路面に雪はなく
普通に通ることができました。

最初に訪れたのがアメリカで最もダム堤高(770フィート)を有するオ
ロビルダム。
カルフォルニア州では慢性的な水不足のため、ダムの水位がかなり低下し
ているとの話がインターネットで言われていましたが、行ってみると水位
は普通の状態に戻っていました。



予定では、ダム下流の遊歩道からアメリカで最も高いダムをじっくり眺め
る予定でしたが、遊歩道の入口がどうしても見つからず時間切れで断念し
てしまいました。残念。

続いて向かったのがアルタモントパス風力発電所。Interstate580の両側
に沢山の風車があり壮観でした(ただし時速130kmで運転していると写真
は撮れませんでした)。



そこで、高速を降り、周囲の公道を走り風力発電施設を見て廻ることにし
ました。
先日訪れたモハーベ砂漠の風力発電所と異なり、ここは草に覆われた丘の
上に風車が設置されており、見た目に綺麗でした。
ただ、東方向へ向かう側の高速が渋滞していて、その抜け道になっている
のか東に向かってすごい数の車が猛スピードで走っていたので何度か怖い
思いをしました。





これだけの規模になると、送電施設もかなり大規模なものになっていまし
た。



アルタモント風力発電所の視察を終え、本日の宿泊先であるサリナスに向
かう途中、夕方の4時頃にサンノゼという街の近くで初めて大規模な渋滞
にぶつかりました。
特に事故があったわけではなく自然渋滞のようでした。毎日この渋滞の中
を車で通勤するアメリカ人は大変だと思いました。






アメリカ視察(5日目)

2016-03-22 11:05:41 | 日記
今日は朝一番でフィッシュレイクバレー・ホットウェルというところに行ってきました。
他に誰もおらず、カルフォルニアとネバダの境界にある山々の雄大な風景を見なが
ら温泉を満喫しました。ここもお湯の温度は日本より温めでした。



あまり知られていませんが、アメリカの地熱発電所はカルフォルニア州とネバダ州に
集中しており、この2州で発電量90%以上を占めており、ネバダ州のリノ周辺には
たくさんの地熱発電所が点在しています(逆に熱すぎて人は入れませんが。。。)。

そこで、時間の許す限り、地熱発電所並びに将来の候補地を見て廻りました。

1.リー・ホット・スプリングス
  現在、地熱発電所はありませんが、有望な高温の熱源があり将来的に地熱発電所
 が建設されるものと思われます。そこで地熱開発が行われる前の状況を見ておきた
 いと思い、寄ってみました。

  砂漠地帯の未舗装道路を進んでいくと”Danger Hot Water"の注意看板がありまし
 た。



  近くには、高温の熱水が自噴しているところがあり、その周辺は危険なため、柵
 が設置していました。
  湧き出ている熱水の量は予想外に少なく、周囲を歩いてみましたが、熱水は地面
 に染み込んで途中で消えていました。




2.Stillwater 地熱発電所
  のどかな牧場地帯の中にある地熱発電所で、太陽光発電所を併設しています。地
 熱発電をベースロード電源とし、昼間の電気需要の増加を太陽光発電でカバーする
 ことによって、地域の電力を全て賄っているとホームページに書いていました。
  実際に行ってみると、規模の大きさにびっくりしました。すぐ脇に公道が走っており、
 発電所まで行ってみましたが、大型の工事車輌がひっきりなしに通り、邪魔そうなの
 で直ぐに引き返しました。



3.Soda Lake 地熱発電所
  砂漠地帯の原野に2つの地熱発電所がドンという感じで建設されていました。
  発電所の周辺一体は、どうも自然観察エリアになっているようで、未舗装道路
 が沢山あり、地熱発電の施設をいろいろと見て廻ることができました。
  まずは、道路脇に建てられた地熱発電所の看板です。


 
  道路を走って行くと新しい方の発電所がありました。こちらの発電所は省スペ
 ースのためか、発電機の上に冷却塔があるタイプでした。

 

  発電所の近くにあった揚水井。広い原野の中に揚水井が点在しており、送水管
 が縦横無尽に走っていました。



  古い方の発電所。こちらは発電機の脇に冷却塔が設置されたタイプで日本でも
 見られる規模の発電所でした。



  古い方の発電所近くの還元井。発電所の廻りを走ってみましたが、発電に使用
 後の温水は特に温水プールや地域暖房などに再利用することなく、地中に全て戻
 している模様。



  日本の発電所に比べて大きな騒音がしていましたが、原野に設置されているの
 で騒音は問題にならない?

3.Hazen 地熱発電所
   こちらは人里離れた荒野にいきなりドンと現れました。規模の大きさに唖然と
 するばかりでした。ネバダ州内では大きなリノの街にも近いのでリノに送電している
 のではないかと思います。
  かなり遠くにいても発電所の騒音が聞こえてきましたが、文句を言う人は誰もいな
 いと思いました。



4.Steamboatエリア
  リノのすぐ南に位置し、ネバダ州で最も地熱開発が進んだエリア。ここを見たいと
 思い、Hazen地熱発電所を早めに切り上げたのですが、これまでの発電所とは異なり、
 施設の周囲は立入禁止になっていました。
  未舗装の狭い山道を通れば近くまで行けそうなのですが、日も大分傾いてきたので
 断念しました。



 地熱発電所の視察を終え、リノのカジノホテルに宿泊しました。「世界中で最も大き
な小さな街」と謳っている街ですが、ネバダ州の田舎を旅してきた後では、凄く大きな
街に思えました。



 有名なリノアーチの近くに桜が咲いていました。



 実は20年以上前に、卒業旅行でアメリカをバスで旅行した際に、リノの街を通った
のですが、その当時と比べて大分寂れていました。昔リノアーチ沿いにあったカジノは
軒並み潰れており、職を失った沢山の人から「お金を恵んでくれ。」とせがまれました。
 大手カジノホテルの参入により客が取られてしまったようでした。