竹村英明の「あきらめない!」

人生たくさんの失敗をしてきた私ですが、そこから得た教訓は「あせらず、あわてず、あきらめず」でした。

東京都知事選いよいよ大詰め。票を読んでみた。

2014年02月08日 | 緑茶会
東京都知事選はいよいよ最終日。泣いても笑っても今日一日となった。
マスコミの世論調査は、不思議なことだが、今回は各社ともあまり具体的に公表されていない。

東京新聞では、「都知事選終盤も舛添氏が幅広い層から支持を集めリードしている。これを宇都宮氏と細川氏が追い、田母神氏が続く展開だ。前回に比べ、舛添氏が差を広げつつある。しかし、三割が投票先を決めておらず、流動的な要素も多い。」と書いている。
この書き方が宇都宮、細川なので、宇都宮が細川をリードしている・・という話が宇都宮陣営から流れているようだ。
単なる表記の問題(たとえば「あいうえお順」)であっても、それを自陣有利に情報を流すというのは、選挙戦終盤の常套手段であるが、冷静に考えなければならないのは細川、宇都宮で張り合っていてもしょうがないという事実だ。

東京新聞は「舛添氏が差を広げつつある」と書いている。
これはとても不思議なことだ。一昨日には「舛添要一を都知事にしたくない女たちの会」が立ち上がり、緊急記者会見を開いたように、度重なる女性蔑視発言には「怒りの輪」が急速に広がっている。
2億5千万円の政党助成金の個人的な生活費への流用疑惑や、趣味の絵画購入疑惑なども報道されはじめている。
厚労相時代には、いままさに問題なっている「子宮頸癌ワクチン」の接種を、他に優先してまで実施させたことも明らかになっている。
消費税増税問題では、「金を持っているジジババからとれば良いんだ!」という放言の模様が、インターネット上ではどんどん拡散されている。
根本的な人間性の欠陥みたいなものがこの人にはある。
元妻の片山さつき氏からは、家庭内DVの問題や、子どもに対する養育費の放棄なども指摘されている。
自民党や公明党支持者の中でも、さすがに顔をしかめる有権者も多い。
とても、都知事をまかせられる器ではないのだ。

その、なぜ舛添氏が他候補との差を広げられるのか、皆目わからない。
そこで、あらためて、前回都知事選挙、この夏の参議院選挙、そして今回の都知事選挙の投票予測をやってみた。
前回都知事選は投票率62.6%で有効投票総数644万票。東京都の有権者は、だいたい1070万人である。
昨年夏の参議院選挙の投票率は、これから10%近く落ちた53.5%だった。
今回の都知事選挙は70%と行きたいが、この雪だし、微増の65%と置いて見た。
有効投票総数で700万票となる。

前回都知事選で供託金没収にならなかったのは宇都宮けんじと猪瀬直樹だけ。
大差というが、宇都宮けんじの97万票は驚愕に値するほどの得票である。
その他の中にいる松沢成文元神奈川県知事をはるかに上回る得票で、いわば彼を供託金没収に突き落としたのだ。

その票が次の参議院選挙では、おそらく共産党の吉良佳子と山本太郎に流れたと見る。
合計は、宇都宮票より多いので、猪瀬票からも流れてきたはずである。
その他の中に維新の小倉淳やみんなの桐島ローランドがおり、2人で70万票あまりをとっているが、このほとんどは松沢票であろう。

猪瀬票の中にあった民主票は鈴木寛と大河原雅子の票になった。79万票と従来票からは激減し、2人とも落選となったが、従来票の一部は山本太郎や自民党候補の票へと流れた可能性が高い。まず吉良には流れない。

さて今回都知事選である。700万票と置いたので、前回都知事選より56万票、昨夏の参議院選挙より137万票ほど、投票数が増えるという予測になる。
東京新聞の前回世論調査では、「必ず投票に行く」と答えた人が95%もあり、今回選挙は投票率が相当高くなると予測した。
しかしこの雪だ。悪天候で割り引かねばならないが、それでも前回都知事選を下回るとは考えられない。
そのため、昨夏の参議院選挙より100万票以上も新規の票が増えると予測したわけである。

この票はまず舛添には入らない。
入るとすれば、細川、宇都宮、田母神である。
ただ、吉良、山本太郎以外の票が、それほど宇都宮に流れるとは思えない。
前回、宇都宮を選ばず、猪瀬に入れた人が今回は宇都宮にというチョイスもあまり考えられない。
そうすると、宇都宮の票は100万票そこそこと考えられる。
伸びても120万か130万票であろう。

舛添はどうか。
猪瀬のようには票は絶対にとれない。公明党からも自民党からも票が逃げているのは間違いないからだ。
自民党の8割を固めた・・みたいな表現がマスコミにあったりするが、8割しか固められていないということでもある。
しかも通常は電話調査で、普段から固定電話の家にいる、比較的高齢な方々の意識調査でしかないということを考えると、この「固め」はもっと弱いであろう。
田母神という強力なライバルもいる。
こちらに相当の票をとられると見ており、50万票くらいは流れるのではないか。
その結果の田母神80万票という予測をした。

舛添の基礎票は270万票とか言われているが、この図を見ると意外と少ない。
昨夏の参議院選挙の票に基づくなら、せいぜい240万票しかない。
これが増えるのか減るのか。これより減る方が強いと思える。

細川の基礎票も、この図から見ると100万票くらいである。
ただし、公明党や自民党の一部の票も細川に流れるだろう。
どのくらい動くかわからないが、40万票と考えると、140万票になる。

参議院選挙では棄権していた130万人が今回は投票に行くとすれば、宇都宮票や舛添票とは考え難い。
宇都宮は前回もいたし、舛添が新規の票を稼げるような素材とはとても思えないからだ。
そうすると大半は細川+小泉の熱闘に突き動かされてのものとなる。
今回選挙のポイントは、これがどこまで伸びるのかだ。
残念ながら天候に邪魔されているが、100万票はあると見て、これを細川に加えた。
残りの30万票は右派系からの新規投票行動と見て、田母神に加えてある。
その結果、240万票対240万票で舛添と細川が拮抗するということになった。

東京新聞の世論調査は回答率56%。これを投票率と考えると、ちょうど昨夏の参議院選挙程度である。
同時に、まだ誰に投票するかを決めていない人が30%とも書いてある。
約300万票に相当する。その300万人が全員投票するということにはならないであろう。
投票率70%程度だとすれば、やはり130万人くらいが新たに投票に動くはずということになる。

まだ細川なのか宇都宮なのか、あるいは舛添なのか・・、まだ決めていない貴方、貴方の投票が実は、この最後を決める。
私自身は、このような票分析の中で、細川を選択したわけであるが・・・。
いーや、100万票は宇都宮に乗るのだ!と主張したい方もあるかもしれない。
宇都宮の人格と能力は、私も高く評価するし、今回候補者の中では、もっとも都知事にしたい人であると私自身も思う。
しかし100万票が仮に乗っても200万票だ。舛添の基礎票には勝てない。
残念だが宇都宮に自民党や公明党から流れる票はない。

舛添を落としたいなら・・、細川しかないという結論である。

(候補者の敬称は略しました。ご容赦。)








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6 コメント

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Unknown (さきしなのてるりん)
2014-02-08 17:39:48
選挙は投票箱のふたが閉まるまでわかりません。ますぞえの票をどうぞ細川さん取ってください。宇都宮さんは貧困にあえぐ若者の票を集め、子育てで大変な若いお母さんの票を集めましょう。
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Unknown (こじま)
2014-02-08 19:30:56
そもそも舛添が組織で勝っているというのが間違いで、無党派の支持でも他を圧倒している。更にその無党派支持では、細川・宇都宮の両者には大して差が無い。つまり新規の票が無党派と考えても、それがほとんど細川と田母神に流れるなんてありえない。しかも細川は民主支持層さえ固められていないのだから(3割という調査あり)、大河原と鈴木の票を全部とれるわけがない。田母神80万票も昨年の右翼候補の票から見て、ありえない。また、言うまでもないが情勢調査は電話調査だけではなく、取材も加味して行っている。

要するに、現実離れした想定をいくつも重ねないと、細川が舛添と並ぶことはできない、というのが、厳しいけれど現実でしょう。
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Unknown (Unknown)
2014-02-08 21:02:46
この雪で投票率は高くて40%位では。

組織票が物を言い、400万票のうち300万票近くを舛添氏が獲得するのではないかと予想しています。

消去法の選択ですが、舛添氏が一番まとも、平均的です。
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Unknown ()
2014-02-09 14:58:04
それでも、田母神都知事の誕生を「あきらめない」
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Unknown (Unknown)
2014-02-09 23:33:00
見事な予想。笑わせてもらいましたww。
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 (憂国烈士)
2014-02-10 01:07:55
 あの、ほんと、生きてて恥ずかしくないんですかアンタ。
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