政府が超過勤務時間(残業時間)を制限しようとしている。
でもどんな規模の会社でも、そのことにすぐに対応は出来ないと思う。
しかも正規雇用と非正規雇用の格差是正とかをも、
同時に言い出しているので余計に難しい。
もちろん中小企業では一人の社員が背負う業務が大きいので、
なおさら難しいし、
大企業でも今まで残業ありきで工数を考えていたので、
すぐに対応するのは無理だと思う。
私がいた上場企業は社員1000人規模の会社だった。
所属していた課の規模が大きくて、
開発部の一つの課で50人という人数だった。
その3分の1ほどが「幹部社員」と呼ばれる。
「主任技師」という試験に受かるとこの「幹部」というグレードになる。
そうなると平社員とは基本給の考え方が変わるので残業代が付かない。
その代わり基本給がものすごく上がり、
その基本給を元にして賞与も出るので年俸が一気に上がる。
そしてこの幹部社員がプロジェクトリーダーになることが多いので、
この人が残って働いている限り、平社員は帰りにくくなる。
リーダーは残業代が出ないので時間なんか関係ないので、
成果を出して評価を上げてもらうことでグレードが上がっていく。
そうなるとフレックス制が導入されていたこともあって、
どの人がどれくらい残業しているかは、
私などの「工数管理」をしていた開発補助員が調べないと分からない。
例えば、朝の7時に来ている人が夜の7時にいたら、
もうその人は2時間の残業をしているけれど、
10時(フレックスタイムのコアタイム)に来て夜の7時にいる人は、
まだ定時ということになってしまうので、
パッと見ただけではどの人が残業を多くしているかは全く分からない。
第一、平社員も成果を出して評価をしてもらって、
幹部社員への推薦をもらいたいと思うのでそれを励みにしている人もいるし、
反対に「あの人は何をしてこんなに残業時間が多いのだろう」と、
管理をしている私が不思議に思うような人もいる。
そういう人は『わざと残業している』のだ。
いや『会社の机に向かってPCを見て残業を装っている』のだ。
なぜって・・・・・?
能力の無い人ほど基本給が上がらないので、残業代で給与を増やすしかない。
時間外勤務管理をしていると、この人は明らかにそうだと思う人がいる。
しかも開発部は「考える時間も開発」なので、
PCを見てボーとしているからと言っても、
頭の中で電子回路を設計しているかもしれないので、
「何もしていないじゃないか!」ということさえできない。
だから!!
政府が過労死が問題だとか、電通で自殺者が出たとか、
そういうことで働き方改革をしようとしても無理だ。
平社員で能力の無い人の基本給が上がらない限り、
『自分の意志』でダラダラと会社にいて、
労使協定に引っかからないギリギリの残業時間を自分で考えながら、
カードリーダーを通しているのだ。
私はひと月の時間外勤務調査で、
何人も「49.5時間」という、できすぎの時間調整を見てきた。
そういう人は残業を規制されたら一気に3万円とかの減額になり、
政府が進めようとしているアフターファイブのゆとりとか、
家族サービスでの外食とか、
そういうものが安直に増えると考えないほうがよいのだ。
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さて、風邪・・・・。
昨日のレッスンの女の子がゲボゲボだったのに、
帰らせてからうがいをしなかった私のミスだ。
喉が痛くて・・・・頭がボーッとするのに内職はある。
気分転換にネイルの塗り替え。
なんだかもう春が待ち遠しくてこんな色ばかりになる。
☆今日のネイル 「春を待つ」☆
くぅ