11月4日の記事の続きになります。
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開設から10年の施設と30年の施設では、入所されているご利用者にも違いが出てくると思います。
うちの施設では以前、“軽費老人ホーム”としてできるサポートの限界から、同時期に4、5名退居される方が出たことがありました(定数は70名です)。
生活の場として長く入所できる施設の特徴ですが、年数に伴いご利用者全体の高齢化が進んできます。
大雑把ですが、開設から15年目までは、ご利用者全員がとてもお元気で、積極的に新しい生活を楽しまれておりました。
20年を超えると、当初から入所されていた方の自立生活ができなくなり、軽費老人ホームの処遇対象からは外れてしまう方が増加したのですが、介護度2、3では退居後の行き先が見つからない方が多くなりました。職員も手分けして介護施設と同様の仕事をしてくれていたのですが、更に年数が経ち、お元気であった方も体力が落ちてくる中で、他の施設の協力をいただきながら順番を待って退居していただくこととなりました。
また、ご利用者がグループホームや特別養護老人ホームの入所対象になってから入所申し込みをしても、現実にはすぐに入れないという経験を多くしてきました。
そのため現在では、退居についてご家族・ご本人と相談をしながら、半年先、1年先の身体状況を見越して施設の選別や計画を立て、早目の申し込みをしていくという方法にしています。申し込んだ施設からは「まだ軽費で対応できるのでは?」と言われることもありますが、対応できるうちに申し込んでおく必要があることをお話しし、理解していただいています。
入所までの長い間は、ご利用者やご家族に負担をかけ、施設側でも担当する職員に相当の負担がかかってしまいますが、前もって申し込みをしておくことで 必要な介護が受けられる施設に“必要となった時”スムーズに移ることができる仕組みを作ることも大事だと考えています。
併せて、職員にとっても“先”の見える処遇であれば、不安無くもう一頑張りしていただけるものと思います。
近年になり、うちの施設では 長く入所していただいている方に加えて、更に要介護のご利用者が増えてきています。ホームヘルパーの利用もしていただいていますが、入所前から要介護状態になっている方の入所が多くなってきました(地域の施設数などによる差は、かなり大きいと思います)。
研修会では、他の施設から「きちんと調査をし、対象の方のみに入所していただくべき」というご意見が出ました。
本来お元気な方のみを対象としている軽費老人ホームではありますが、社会福祉施設として、地域の中で制度から外れてしまっている(他の施設に入れない)方の受け皿となる必要があることを感じています。
1人暮らしのために心配がある。また、自宅での生活は困難だが介護度が低いために特別養護老人ホームには入れない。治療が終わり、病院から退院を促されている。という方が年々増えているように思います。
今後、軽費老人ホームやケアハウスにどのような役割が出てくるか、どのようなことを求められてくるか。また、お元気な方のみに限定した入所施設のままで良いか。は、その地域の実情によって分かれてきます。軽費としての本質を守りながらも、施設は時代とニーズに合わせた“地域から望まれる形”に変わっていかなければならないと考えています。
長々とすみません…
何かの機会に話したいと考えていた事を書いてしまいました^^;
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開設から10年の施設と30年の施設では、入所されているご利用者にも違いが出てくると思います。
うちの施設では以前、“軽費老人ホーム”としてできるサポートの限界から、同時期に4、5名退居される方が出たことがありました(定数は70名です)。
生活の場として長く入所できる施設の特徴ですが、年数に伴いご利用者全体の高齢化が進んできます。
大雑把ですが、開設から15年目までは、ご利用者全員がとてもお元気で、積極的に新しい生活を楽しまれておりました。
20年を超えると、当初から入所されていた方の自立生活ができなくなり、軽費老人ホームの処遇対象からは外れてしまう方が増加したのですが、介護度2、3では退居後の行き先が見つからない方が多くなりました。職員も手分けして介護施設と同様の仕事をしてくれていたのですが、更に年数が経ち、お元気であった方も体力が落ちてくる中で、他の施設の協力をいただきながら順番を待って退居していただくこととなりました。
また、ご利用者がグループホームや特別養護老人ホームの入所対象になってから入所申し込みをしても、現実にはすぐに入れないという経験を多くしてきました。
そのため現在では、退居についてご家族・ご本人と相談をしながら、半年先、1年先の身体状況を見越して施設の選別や計画を立て、早目の申し込みをしていくという方法にしています。申し込んだ施設からは「まだ軽費で対応できるのでは?」と言われることもありますが、対応できるうちに申し込んでおく必要があることをお話しし、理解していただいています。
入所までの長い間は、ご利用者やご家族に負担をかけ、施設側でも担当する職員に相当の負担がかかってしまいますが、前もって申し込みをしておくことで 必要な介護が受けられる施設に“必要となった時”スムーズに移ることができる仕組みを作ることも大事だと考えています。
併せて、職員にとっても“先”の見える処遇であれば、不安無くもう一頑張りしていただけるものと思います。
近年になり、うちの施設では 長く入所していただいている方に加えて、更に要介護のご利用者が増えてきています。ホームヘルパーの利用もしていただいていますが、入所前から要介護状態になっている方の入所が多くなってきました(地域の施設数などによる差は、かなり大きいと思います)。
研修会では、他の施設から「きちんと調査をし、対象の方のみに入所していただくべき」というご意見が出ました。
本来お元気な方のみを対象としている軽費老人ホームではありますが、社会福祉施設として、地域の中で制度から外れてしまっている(他の施設に入れない)方の受け皿となる必要があることを感じています。
1人暮らしのために心配がある。また、自宅での生活は困難だが介護度が低いために特別養護老人ホームには入れない。治療が終わり、病院から退院を促されている。という方が年々増えているように思います。
今後、軽費老人ホームやケアハウスにどのような役割が出てくるか、どのようなことを求められてくるか。また、お元気な方のみに限定した入所施設のままで良いか。は、その地域の実情によって分かれてきます。軽費としての本質を守りながらも、施設は時代とニーズに合わせた“地域から望まれる形”に変わっていかなければならないと考えています。
長々とすみません…
何かの機会に話したいと考えていた事を書いてしまいました^^;