「ひこばえ」
冬の風が吹き始めた 11月の田んぼ
稲藁は大地にへばりつき 雪降る時を待つ
黄金色に彩られた 秋を終えて今
実りを讃えて 人は胸を撫でおろす
浮かれた気分で 人気(ひとけ)のない田んぼを見りゃ
たくましい稲の魂が もう芽吹いている
ひこばえ ひこばえ 刈り取られても
茶色い稲株から 緑の葉を茂らせる
ひこばえ ひこばえ 光ある限り
肥しがなくとも またもう一度 稲穂をつけてみせる
冬の風にさらされても 人の手が離れようと
かまわず実りへと 向かい続ける命
木々の葉は枯れて 全てが色あせても
移りゆく季節に まるで逆らうように
青々と 青々と 芽吹き出づるは
ひこばえ ひこばえ 刈り取られても
茶色い稲株から 緑の葉を茂らせる
ひこばえ ひこばえ 光ある限り
肥しがなくとも またもう一度 稲穂をつけてみせる
ひこばえ ひこばえ 刈り取られても
茶色い稲株から 緑の葉を茂らせる
ひこばえ ひこばえ 光ある限り
肥しがなくとも またもう一度 稲穂をつけてみせる