多くの礼拝者が訪れていたモスク(イスラム礼拝所)周辺には多数の警察車両や救急車が展開し、騒然となった。英ロンドン北部フィンズベリー・パーク地区で19日に車両が多数の人々をはねた事件。周囲にいた人々は未明に起きた突然の車暴走に恐怖感を募らせ、泣き叫ぶ声が聞こえた。

 現場にいる英スカイ・ニューズの報道担当者によると、モスクでは信者がイスラム教の断食月(ラマダン)に合わせた祈りをささげていた。その後、信者がモスクを離れようとした際に車が突っ込んだという。現場周辺にいた女性はBBC放送に「3人くらいが負傷しているのが見えた。女性が泣き叫んでいた。人々が何か叫んでいたが外国語だったので分からない」と振り返った。別の女性も「パトカーが15台かそれ以上駆け付けていた」と不安げに話した。周辺には警察の規制線が張られ、上空にはヘリコプターも旋回した。

 BBCによれば、現場にいたシンシア・バンゼラさんはツイッターに「警官が床に倒れていた人に心臓マッサージを行っていたのを見たが恐ろしかった。一生懸命助けようとしていたのだろうが、助かってくれることを祈る」と胸中を書き込んだ。