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マンガ感想-『Q.E.D 証明終了 13』加藤元浩

2010年04月15日 | マンガ

「災厄の男」★★★★☆ 9
~あらすじ~
燈馬と旧知の大企業の会長アランが来日し、燈馬を自社に迎えるために勝負を仕掛けてくる。
かくして燈馬と可奈はレンブラントの絵を巡り、アランと騙し合いをすることに。

~感想~
これはすごい。起承転結全てが(以下ネタバレ)「籍」というキーワードで貫かれているのだ。
まず発端となるのは燈馬が18歳になったときに選ぶ国籍で、騙し合いの道具となるレンブラントは、弟子の描いた作品が世に出回り、その真贋が問われており、絵の戸籍問題と言える。
燈馬が仕掛けた罠は船籍を利用したもので、オチとなる可奈の悩みは、燈馬の国籍にまつわる習慣で解決する。

徹底してよく考えられた作品である。

「クラインの塔」★ 2
~あらすじ~
「黄泉の塔」と呼ばれる栄螺堂を調査する燈馬と可奈。この塔は一人の男が「あの世へ行くため」に建てたもので、彼は塔の中で1年間姿を消していた。
そんな中、塔内で殺人事件が発生し……。

~感想~
マンガでしか描けない、活字で描いたら殴られるようなトリックで、しかも驚く要素が一切ないため、非常に小粒な印象しか受けない。



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