A → Z : Xserve

モラモラ会社員がムラムラしながらお届けするヌルヌルアーカイブ。

恐怖の焼肉がチャイナドレスとマンガでXserve

2004-06-22 | ロクロクアーカイブ
その焼肉屋は、昼には特級茶&デザート付きの点心ランチが800円で食える穴場。
その焼肉屋は、夜に男2人で入ったときには、最高級三田牛とやらをそこそこの値段で食べられる隠れ家。

一 体 誰 が 、
予 約 し た ら こ ん な こ と に な る と 、
予 想 で き た … … ?

たしかに、昼も夜も店員がチャイナドレスのおねぃさんで、おかしいな、とは思っていた。
たしかに、元作曲家の例のあの人が常連と聞いて、おかしいな、とは思っていた。

ある、祝杯を揚げるべき日。

その宇多田似の女の子は、ひとこと「おじゃまします」と宣(のたま)い、まるで今時の世相に一石を投じるかのごとく、それはそれは律儀に断って、俺たち5人の輪のなかに入ってキたンだ。ここで、その健気な行為を断る道理が、この「和」を重んじる国のどこにあるって云うんだい?

しかも、その子ときたら、「ウルトラジャンプ」お抱えの読み切りマンガ家・鈴木詩央その人だってぇいうじゃぁないか。もう、大興奮ですよ、私は。

「アフタヌーンで一番好きなのは?」
「無限の住人!」
「篠房六郎って短編はあんなに面白いのに、連載になるとどうしてあんなにダメなんだろうー」
「短編のときはついてた編集が良かったんじゃない?」
「ジャンプの新連載『ぷーやん』は絶対伸びる!」
「いやいや、ダメでしょ」

まさか、六本木と西麻布の間の、言ってしまえば場末の焼肉屋で、こんな小粋なマンガトークができるとは……。あのときの気持ちを形容すると、こんな感じだ。

「焼肉とチャイナドレスとマンガと私」

平松愛理もクリビーの、至福のオノマトペが、清水信行のアレンジに乗って空中をデカダンスする――そんなひとときだった。

だったんだけど。

まさか、こんなシステムだったとは……。
まさか、最初からあなたが全額お支払うお心積もりだったとは……。

「ざわ… ざわ…」

さっきまでの至福のオノマトペが、いつのまにか福本信行のそれになっていく……(清水信行はマクー空間に吸い込まれてお星さまになっていく……)。

ああ。

ホント、ごめんっぴ☆彡

……いや、そんな。それは違うだろ。そもそも、中途半端に道化を演じて解決できるレヴェルの話ではないんだ。俺は、あなたに実弾を飛ばさせてしまった――。その罪は、同じく実弾をもって贖われるべき、原罪ともいうべき親告罪、もとい、決して落ちることのない交際費だったんですね。

そんな金があるのなら、「VHS付きHDD付きDVDレコーダー」を買って「ドドンパ」に乗っていた方が、どれほど有意義だったことでしょう。……いや、これは火に油を注ぎますね。忘れてください。

その、つまり。えーと。ね。

今度、おごるので、勘弁してください!(ゴールデン街で)

「六本木トンネル」でXserve

2004-06-16 | ロクロクアーカイブ
六本木トンネル」といえば、

・ドラマの定番ロケ地
・オダギリジョーが怪人と闘った場所
・お化けのメッカ
・米軍のヘリポートの下にある
・ヘリポートの土地は米軍に不法占拠されているらしい
・施主は東京都財務局で1992年に竣工
・となりで建設費400億円で2006年オープン予定の国立美術館が建造中

などなど、さまざまな顔を持つ都内有数の面白トンネルだが、ある晴れた初夏の日の「おはよう」ならぬ「おそよう」がマッチする時間帯に、おっさんたちが一生懸命に落書き落としをしていた。

確かに、六本木トンネルには落書きはほとんどない。ないんだけど、たまによく落書きされている。でも、ものの一週間後には、落書きは消えているンだ。無類の落書き好きであり、生来のラクガキストでもある私としては、とても淋しい。あまりに淋しすぎて、「淋病」になってしまいそうだ(←勘違い)。

っていうか、おっさんたち。
プリーズリピートアフターミー。

「落書きよりも、トンネルの中身をキレイにしてほし~ぃ(←松本明子の声で)」

――トンネルの中ってのは、雨が入ってこない。
――雨が入ってこないので、一度汚れると汚れが落ちることがない。
――汚れが落ちないのに、人通りはそこそこある。
――人通りのなかには、ゴミを棄ててく人や、犬を連れてる人もいる。
――犬がトンネルの壁に用を足す。
――犬だけじゃなくて、ホームレスな人も用を足す。

っつーわけで、すごく汚いんですけど。
そんななかを毎日闊歩している俺は、さしずめ「汚ギャル」ならぬ「汚ジン」?(アイタタタ)

そもそも、落書きを落とすにしてもチンタラチンタラへっぽこブラシでシゴいてないで、「べっぴんさん」もしくは「ブランカα」をビッグライトで大きくして、素早く華麗に、過激にそしてナイーブにホワイトニングしてみてはいかがだろうか。

あ、ビッグライトといえば、巷では
「ドラえもんの道具で何が一番ほしい?」
という、リスペクトオブ不二子・F・不二夫な質問の正しい正解は、「スペアポケット」である――ということで定説化しているようだけど、それって違わねーかぃ?(かぃかぃ…) だって、一番あってうれしいのは、「もしもボックス」でしょ。ここを間違えてはいけないと思うわけですよ(すょすょ…)。

だって、
「もしもこのズボンのポッケがスペアポケットだったら?」
と「もしもボックス」に告げさえすれば、それはもうスペアポケットなんだぜ?

というわけで、結局何が言いたいのかと言うと、ナニが言いたい。

六本木トンネルにラクガキするのはやめましょう。
あと、出来ればウンコやオシッコもほかでやってください。
アーンド、米軍出てけ。

以上、よろしくお願いいたします。

新型ゲームキューブ×チビ太のおでんで吸引Xserve

2004-05-27 | ロクロクアーカイブ
七不思議の人が「新型ゲームキューブのイベントがやってるよ! 新型ゲームキューブのイベントがやってるよ!」と、顔を真っ青にして宣(のたま)っていたので、「え、新型のゲームキューブ? 任天堂の次世代マシンってこと? はたまた、こないだE3で発表になったDSのゲリライベント?」といろいろな憶測が脳内をかけめぐり、いてもたってもいられなくなった俺は、例の「六本木ヒルズアリーナ」という浮世離れしつつも俗っぽいエリアに脚を踏み入れてみた。

すると、どうだ。この光景――。

これみよがしに居並ぶ、△と○と□。
一番左の物体は、なるほど確かにある意味“ゲームキューブ”だ。
しかし、俺の脳内ではそれよりなにより<「チビ太のおでん」リスペクトイベント>ということで決着がついたんだ。

そう思うと、まるで子泣きじじぃが背中から消えたときのように、急にからだがラクになった。なんて漢気あふれるイベントなんだろう。今時「チビ太のおでん」だなんて。サークルKもクリビーだ。そもそも、「新型ゲームキューブ」なんて面白キーワード自体が七不思議のひとつだったんだ。まんまと騙された。今の気分はまるで、艱難辛苦を乗り越えデススターを撃ち落したルーク・スカイウォーカー……もとい、うにょうにょ動くアンドルフ(顔)をスーパーFXチップが処理落ちしようともみごと撃ち落したフォックス・マクラウドのようだ。

しかし、ここで一抹の不安が。

その手前左手の巨大なお椀は何だ? 興奮さめやらぬ俺は、てっきりおでんの器をイメージしたモニュメントかと思った。器の底で光っているのは、「おでんのおツユはやっぱり美味いよネ!」という心にくい味なメッセージだと思った。しかし、その予想は見事に打ち砕かれた。器の底で光につつまれながら横たわるその物体は、そう、自転車だ。あろうことか、おでんの器、しかも光るほど美味しいおツユを足蹴にして、この自転車がまるでサーカスの曲芸バイクのごとく聖域を蹂躙していたなんて……。きっと、ほんの、ついさっきまで。怒りがフツフツと込み上げてきた。

そして、怒ったのも束の間。その怒りはあっというまに別空間へと吸引された。

なぜなら、「チビ太のおでん」リスペクトオブジェクトだとばっかり思っていた肝心のメーンパビリオン郡は、近づいてみたら全然まったくこれみよがしに異なるものをモチーフにしていたからだ。

それは、何か?

結論から言おう。掃除機だ。エゲレスが前世紀に生んだ、おしゃれ掃除機、ダイソン。その歴史やら思想やらがなんとはなしに理解できるっぽい、そんなイベントだったンだ。思わず係りのお兄さんに「あっ、このダンボールでできたダイソン掃除機の初号機、TVかなんかで見たことあるッス」とか口走り、無意味にお兄さんに喜んだフリをさせてしまう始末。

フッ。それもよかろう。こんな結末こそ、人生さ。思えば、目立った企業キャンペーンに現在進行形で採用されたわけでもない「チビ太」が、こんなバブリーな空間でイベントなんてできる身分じゃないことは、百も承知していたはずじゃぁないか。

ダイソン掃除機は、そんな俺の束の間の夢と希望と友情と努力を吸い取ってくれた。それは見事な吸いっぷりだった。さすがは元祖サイクロン・バキューム。日本の白色家電メーカーがこぞってパクっただけのことはありやがる。吸い尽くされたあとには、静寂と忘却が急速に広がっていった。

まるで、はてなの悪夢を再現するかのごとく現れた楽天広場のPingが、瞬時にBLOG界から駆逐されていったかのように。

シベ超×タイ×マンガ×ブローバでフリマXserve

2004-05-03 | ロクロクアーカイブ
六本木ヒルズのテレビ朝日前の広場「六本木ヒルズアリーナ」で行われた、「SUPER CREATORS' ARENA(要はフリマ)」に行ってきた。

フリマというと、ろくでもないモノがしかもそんなに安くない値段でしか売っていない……そんな印象しか無かったんだけど、このフリマはちょと違う。なんつーか、クリエーティブでした(笑)。だって、クリエーターが集まったフリマなんだから、クリエーティブに決まってんだろ!(←突然キレる)

【ブーム! ブーム! 「タイマンガ」がブーム!】

PICT0087.JPGタイでは、プロのマンガ家が10人くらいしかいないらしい。文化流入してくる日本のマンガが強大すぎるのだろうか。そんなタイのマンガを扱っている店があった。この人たちは、無類のタイマンガ好きとのことで、現地で買い付けてくるだけでは飽き足らず、わざわざ気に入った作家の本を自力で訳して売っていた。

PICT0098.JPGその根性と情熱に、思わず一冊お買い上げ(写真左上)。さらに左から順番に、タイのテクノCD、ビキニのカウガールが150分パッカパッカしてるというカラオケ(?)VCD、タイの渋谷系CDをゲルゲット。
聴いてみて(もし仮に気にいったりしてさらに気が向いたりでもしたら)レビューしてみたい。

■おこづかい帳
・タイマンガ(日本語訳版):900円
・タイテクノCD:500円
・タイのカウガールパッカパッカVCD:1,000円
・タイ渋谷系CD:1,000円

※おかあさん、ごめんなさい。金額が、かなりうろ覚えです。

【ブーム! ブーム! 「ブローバ」がブーム!】

↑の写真で左の方にある白いTシャツ。「ブローバ」って書いてあるのが読めるかな~? ブローバといえば、かつて天下のNTTが金を湯水のごとく使ってプロデュースした、ブロードバンド桃源郷に決まってる。そんな、泣く子も黙るブローバ様のご威光と金回りの良さにあやかろうということで生まれたこの縁起モノのTシャツが、今ならこ~んなにお手ごろ価格なんですよ、奥さん!

■おこづかい帳
・ブローバTシャツ(手作り):100円
・アフロ君Tシャツ(手作り):100円

※おかあさん、ごめんなさい。その右にあるアフロ君Tシャツ(黒)はネタにはならないなとは思ったけど、売り子のお姉さんの笑顔に負けて買ってしまいました。

【ブーム! ブーム! 「シベリア超特急」がブーム!】

シベリア超特急(略してシベ超)といえば、あの水野晴郎大先生が私財をドブに捨……じゃなかった、有効投資して創り上げた、超大作にしてスペクタクル・ラブロマンス・トレインヌポッティソグな巨弾映画。
惰眠をむさぼり続ける我々現代日本人に、戦争とは? 英雄とは? Z級映画とは? という複数のテーマを重層的に投げかける笑撃の問題作だが、今回、ありえないほどお買い得な値段でゲットできた。
「ユリオカ超特急? あんなヌル芸人といっしょにすんじゃねええええええええよ!(「水野晴夫~シベ超を大いに語る」より)」

■おこづかい帳
・「シベリア超特急3」:400円(定価:4,700円)
・「シベリア超特急4」:400円(定価:4,700円)

※おかあさん、ごめんなさい。買ったけど、多分見ません。

ほかにも、会場内には――


クリエーティブなゴジラや、


クリエーティブな鉄人28号や、


クリエーティブなペインティング実演や、


クリエーティブな椅子……

などなど、まさに古今東西ありとあらゆるクリエーティブの見本市だった。これらにつられて創造心をいたく掻き立てられた私は、たまらず会場となりの毛利庭園をダッシュで駆け抜けトイレに入り込み、急水に流され消え逝く運命(さだめ)のはかない命たちを創造し、義経は平泉からモンゴルへ落ちのび、ジンギスカンになるのであります。そう、所詮私など、この程度のホラ話を妄想するだけで精一杯の、アンクリ(「アンクリエーティブ」の略)なシャバ僧(「娑婆でイキがってるバカッ小僧」の略)なんでさぁ(どうでさぁ?)。

聞くところによると、その筋で有名なクリエーターも出店していたらしい。詳しくは、こちらの記事を参照されたし。

いや~、フリーマーケットって、本当にいいものですね! あと、シベ超もちゃんと見てね!(「水野晴朗~シベ超を大いに語る」より)

イラク日本人拘束×六本木ヒルズでXserve

2004-04-10 | ロクロクアーカイブ
小泉不純自慰遅漏<バター犬>政権がゴリ押しした暴挙の端緒があらわれはじめたわけだけど、こうなることは派兵を決定した時点でわかっていたわけで、それがたとえ自衛官でなく一般人であろうがなんだろうが、大勢には何も影響を与えない。バター犬は、TPOに関係なく、何も考えずにただバターを舐め続けるだけ。

日本では自主規制されてるんだろうが、海外メディアでは被害者の3人がいためつけられている写真やビデオが流されている。でも、バター犬どもにとってここで彼ら一般人が死の危険にさらされることは、防ぐべきことというより、むしろ実現してほしい好都合なことなんだ。

国民感情を逆手にとって扇情し、どさくさに紛れてさらにフラグを攻略していくつもりに違いない。日本軍国化というシナリオを。

舐めるバターをもっとたくさん、いつまでも、とめどなくもらい続けるために――。

最近は、選挙のたびに共産党に一票を投じている。不破委員長が一番まともなこといってるように思うから。まぁ、結果は毎回見事なまでに死に票になるんけど、願わくば自民党や公明党や民主党とか、松下政経塾系(?)の口ばっかで思想なしのシャバ僧ネオナチもどき議員どもが台頭しつつある売国バター犬政党にはバニッシュしてほしいというせめてもの意思表示として、今後も続けていきたい(あと、Dr.中松を「特許収入死ぬほどあるんだろうから毒饅頭ばらまきまくるなりなんなりしてもうちょっとがんばれよ!」と小一時間問い詰めたい)。

しかし、そのあたりってまるでシミュレーションゲーム「A列車で行こう」で際限なしに運ばれてくる資材のごとく、この国の基本システムとして根付いちゃってるんだよね。一番のバター犬は、僕ら自身なのかもしれない。

と、無理やり自己反省にもってきたところで、おっかないネットロアを発見。


××です。

 実は先日、かなり親しい知り合いの友人が六本木ヒルズで中東系の人に道を聞かれたのだそうです。
 そこで、かなり丁寧に道を教えたら、その中東系の人はものすごく感謝して、本当にありがとうございました、みたいな感じになって行こうとしたみたいなのですが、別れ際にふと振り向いて、「春になったらヒルズとディズニーランドには近寄らない方がいいですよ」というようなことを言い残して去っていったみたいです。
 怖くなったその友人の人は、すぐに交番に駆け込んで、事情を話すと、警察の人が国際指名手配犯の顔写真リストを持ってきたので見てみると、なんとそこにその中東系の人が載っていたのだそうです。

 そんなに離れたところからの情報ではないので、中東の人が本当のことを言ったかどうかはさだかではないですが、9割方この話は本当にあったことでしょう。
 さらに、このような中東の人というのは私の経験上このような状況で嘘はつきません。
 よって、実際に実行されるかは分かりませんが、かなりの確率でこのような計画が存在するということなのだと私は踏んでいます。

皆さん本当に気をつけてくださいね。


よくあるチェーンメールの類といえばそれまでなんだけど、これに真実味を与える要素として、

1.今回の日本人拘束事件
2.マドリードの列車テロ以降の鉄道やランドマークの警備強化
3.ヒルズの次郎さんプロデュースのTSUTAYAでの事件

がある。

3については、3月の中旬くらいだったかな。俺はたまたま現場に居合わせていた。

謎の女の子:みなさん、聞いてください!
周りの客:……。
謎の女の子:六本木ヒルズが危ないんです!
周りの客:………。
謎の女の子:アルカイダに狙われているんです!
周りの客:………。
謎の女の子:私と一緒に国会議事堂にいってイラクへの派兵をやめさせるべく抗議デモをしましょう!
周りの客:…………(怒)。
謎の女の子:(埒が開かないのを悟ったか女の子2人組をロックオン)
謎の女の子:私と一緒に(以下同文)
女の子2人組:うるさいよ! あっち行ってよ!
謎の女の子:うわぁぁぁぁぁぁあああああああんんんんんん(店内に響き渡る嗚咽。びっくりして目を丸くする次郎さん)

正直、もろ電波テイストな女の子だったけど、彼女の泣き声はボリュームいっぱいまで上げたアナログラジカセのようなインパクトで、丹田に迫ってきたのを覚えている。

俺は、好奇心と恐怖心と愛国心と猜疑心と「ネタゲット!」などの複数の感情に同時に襲われ、いたたまれなくなってその場をあとにした。

自動回転扉事故~その後でXserve

2004-03-30 | ロクロクアーカイブ
先週の金曜に起きたこの事件は、その後回転扉の構造上の問題についての森ビルと三和シャッター工業の奇妙な見解の相違や、小泉首相の献花、警視庁の異例の捜査本部設置、被害者の溝川涼くんの告別式など、週をまたいだ現時点でもマスコミを賑わしている。

ヒルズ内に7基ある自動回転扉はもちろん、人が手でまわす手動回転扉も多く封鎖されているようだ。「TOHO CINEMAS」などは、出入り口のほとんどがこの手動回転扉なので、かなり出入りがしにくくなっている。でも、それは仕方ないと思う。構造上の欠陥なのだから。

聞けば、ヒルズOPEN以来のこの約1年間で、回転扉関連の事故が32件もあり内20件が手動回転扉で起こっているとのこと。絶対数が手動の方が多いということもあるんだろうけど、人の手で動かす以上、たとえ事故が起きても力を加えている人間が気づかずに押し続ける可能性があるという点では、欠陥センサーにも勝る怖さがある。実際、強風の日なんかは、この手動回転扉は急に勢いがついたりして、大人でも恐ろしいときがあった。

昼にヒルズの近くにある昭和の薫りただよう薬屋で「冷えピタ」と「熱さまシート」を買ったときに、店のおばあちゃんが「今日で最後のサービスだよ」と、花の植木をくれた。一体何ネタのサービスなのかよくわからなかったが、これも何かの縁と思い、これを回転扉の前にいつのまにかできていた献花用の祭壇に置いていこうかと思ったけど、結果としてそれはできなかった。

祭壇を遠巻きに眺める野次馬がたくさんいた。手をあわせて供養する人もたくさんいた。ちょっと入り込みがたい雰囲気があった。でも、そんなことよりも今日はおかんの誕生日だった。せこい話だけど、この花をそちらに充てることの方がリアルに思えてしまったんだ。そして、俺は献花を躊躇した。

でも、深夜になって考えが変わった。おかんにはFFXIで「ミスラ風山の幸串焼き」を2ダースも送っとけば十分、と考え直した。今ならさすがに人も少ないだろうし、目立たずに献花できるはずだ。だが、時はすでに遅かった。

深夜0時過ぎ、件の自動回転扉の周りは巨大な青いビニールシートで覆われ、周りを10人ほどのガードマンがものものしく目を光らせていた。ビルの外までがロープで囲われ、まるで一切の外的要因から現場を死守するかのごとく警戒態勢が敷かれていた。

まったくもって、笑わせやがる。いまさら何を警備するっていうんだ? 子供一人守れないくせに。大体、あんだけガードマンを雇う金があるなら、遺族の補償金なり再発防止の工事費なりに充てるべき。

六本木ヒルズの不可解な負のスパイラルは、これからも続きそうだ。花は、明日の朝おかんに渡そうと思う。

六本木ヒルズの回転扉にアンチXserve

2004-03-26 | ロクロクアーカイブ
今日の午前中、六本木ヒルズの回転扉で、今年の春に小学生になるはずだった6歳の男の子の命が失われた

あの回転扉を、スピードが速いと思ったことは無い。むしろ、遅いと思っていた。
あの回転扉を、危ないと思ったことは無い。むしろ、簡単に止まりすぎだと思っていた(たとえ自分のつま先が回転扉を止めても、反対側にいる人をキッとにらみつつ)。

きっと、不運なことに当たりどころが悪かったのだろう。
きっと、大人の想像以上に、体の小さな子供が挟まれた時の衝撃は大きかったのだろう。

結果、幼い命は失われた。

森ビルには、何らかの対応をしてほしい。
かといって、1週間ばかし献花するような、そんな単純なことではごまかさないでほしい。

あの回転扉は、回転をやめると普通の自動ドアにもなる2WAY方式だ。普段から、たまに自動ドアになっているのを見るたび、「これでいいじゃん」と思っていた。これなら、反対側にいる人を毎回にらみつける必要もなくなるし、なによりいくら幼い子供が挟まれても死ぬことはなくなるはずだ。

廻って嬉しいのは、かっぱ寿司とスジャータと、伊藤潤二の「うずまき」くらいにしておいて欲しい。

ドラゴンスレイヤーIVでゲームオーバーになったときの音楽とキャラクターのアニメーションが、俺の頭のなかでさっきからずーっとリフレインしている。