始まりも終わりも曖昧すぎるこの種の関係を、
あなたともってもう早三年になりますね。
会わないなら会わないで、
やり過ごせるのも知っていて、
それでも、細く長く、三年経ちましたね。
時間を凝縮すればほんの何日間になってしまうだろうけれど。
でも、この三年間、お互いを知っている。
本当に好きなときもありました。
心がちぎれそうに、
涙が溢れそうに、
そんな瞬間もありました。
今はもう、そんなトキメク想いではないけれど、
でも、心揺れる。
今でも、今なお。
今二人の関係が二人落ち着くべきところだとわかっていて、
でも、永遠ではないと知っていて。
続くところまで続けて、
いつか二人、どこかで終わることはわかっている。
でも、同じくらいどこまでも行ける気持ちになるんです。
四角い箱にたった二時間。
今ではもう、お互いが見える明るさで。
その二時間、あたしが目を開く度、いつもあなたと目が合って。
あなたはいつも目をつぶることなくあたしを見て。
それが気持ちの上での行為なのか、
ただ単なるあなたの癖なのか、
そんな事聞くのも愚問だと思うけれど。
でも、
あたしは馬鹿だから、勘違いしそうになる。
好きですと、告げてしまいそうになる。
どうしてと、この関係に疑問を持ってしまいそうになる。
この関係でなければ続かないことなど、
その理由など、
あの日からとうにわかっているのに。
ずるいと思います。
あなたが。
三年経った今、
急にあたしを褒めるから。
凄くずるいなって思います。
でも、ずるいのもお互い様でしょうね、きっと。
出口なきこの関係の出口を、
本当は二人知っているのだから。