in Switzerland  酪農場の国にて

ただいま、復興支援中。
このブログは著者の恩師・知人・家族への近況報告です。

ひまわり

2009年03月31日 | Weblog
北部での政府軍と反政府軍(LTTE)の戦闘は、今年初頭より激化していて、このところ毎日100名以上の一般市民がそれらの戦闘に巻き込まれ、尊い命を落としている。この国に住んでいても、そうした地域から行き逃れてきた人々を現場で目の当りにしても、正直なところ実感がわいてこなかった。

しかし今日、Batticaloaの現場に向かう途中、現地技術スタッフの実兄がこの日曜にMullativeで亡くなったと聞き、上記の出来事が急に身近に感じられた。夕方にBatti事務所に着く前に彼の実家を訪れる。亡くなった実兄は、体の悪い義母の安全を確保するために、戦闘地に近い場所へあえて赴き、巻き添えとなったらしい。

本人の遺体は実家に戻る術もなく、現地で埋葬された。実家には、遺影が置かれ遺体が置かれるはずのベッドのスペースが綺麗なサリーで囲われていた。ご両親が他界した後、7人兄弟の長男として家族を守ってきた彼の突然の訃報に耐える兄弟姉妹や親族の姿がとても、とても痛々しかった。そして、Kilinochiniにいるはずのその彼の妻や3人の子供の無事はまだわかっていない。(彼の訃報は、病院からの電話と、海外に住む親族が見つけた某Websiteに載る死亡者リストでわかったらしい。)

Batticaloaへの通りすがりに目にした数百本の乱れ咲くひまわりが墓碑に見えた。

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