『WITH US(私たちとともに) 性同一性障害』講演会の模様

去る11月10日に、性同一性障害の当事者であり東京都世田谷区区議会議員の上川あや氏を招いて、北海道で唯ひとつ性同一性障害の治療を実施している札幌医科大学を会場に講演会が行われました。

会場には開演前から沢山のご来場者が訪れ、開演時には講演会場へご案内するスタッフがてんてこ舞になるほどの盛況ぶりで、この日に向けて準備してきたスタッフからは嬉しい悲鳴が聞こえるほどでした。

講演は、札幌医大GIDクリニックで第一段階(カウンセリング)を担当されている池田官司氏が医療従事者としての立場から、上川あや氏は当事者としての立場から講演されました。
特に、上川氏の講演では会場からは涙する方がいらっしゃるほど熱心に耳を傾けている様子がひしひしと伝わってきました。

 

講演後、ご来場の方々から自由形式によるアンケート【ご感想】にご協力いただき、沢山のご回答を頂きました。
その内容は下記に記載しておりますが、今後も一層の性同一性障害の理解に向けた取組が必要であると感じるものであり、この講演が実りある講演であったと感じさせるには十分なものでした。

なお、この講演に際し、後援を頂きました「北海道」様、「札幌市」様、「北海道新聞社」様、「札幌医科大学」様及びメッセージを頂戴し市政に対する要望書をお受け取り頂いた上田「札幌市長」様にこの場をお借りし深く感謝いたします。

 【ご感想】※誤字と思われる箇所もございますが記入いただいたとおり掲載しています。

▽上川さんの抱えてらっしゃった、”孤独”の解消を多くに人々が支援し、支持されていると思います。区議会議員というお立場から見える社会のマイノリティに対する偏見や差別を見落とさず、ご自身のエネルギーに変えて、様々な取り組みに励んで下さい。 この機会を通して、私自身にも少なからず変化が起こっています。私が抱える問題も、”自分の居場所の無さ”という点では似通った部分があるのかも知れないです。自分で声を出すことの重要さ、深刻さを感じましたが、その反面大きな影響力を社会に対して主張できるのだなと思います。

▽上川さんや日野さん そのほかのみなさんの努力でかなり認知されるようになってきたと感じています。といってもあるレベルの人たちに認知されるようになってきたということなんですが。それでもそれは2003年以降から顕著になってきたと感じていただけに なるほど札医大の動きも03年からだったのかと納得。映画も「ボーイズ・ドント・クライ」だけでなく「トランスアメリカ」、「キンキーブーツ」、「メゾン・ド・ヒミコ」、「ヨコハマメリー」etc 性的少数者もの目白押しです。このような大衆メディアも理解のバックグラウンド形成に貢献するのではないかと感じています。 ありがとうございました。

▽性同一性障害に関して多少知識はありましたが、上川あやさんの話を聞いて今まで悩み大変な思いをしてきた事が分かりました。そして社会の中で生きて行くには勇気と精神の強さがかなり必要だということがわかりました。 人間というのは個であり男と女ではない、個が共に生きているのだと考えています。 上川さんの話を沢山の友達に聞かせてあげたいと思いました。 今日は(あたたかいもの)をいただいたようです。

▽自分で自分を認められなかった、そのことがくるしくて、いつも居場所をさがしていたという上川さんのお話をきいて、自分も学び、本人の苦悩は簡単には理解できないと思いますが、共存していける社会になれるよう伝えていこうと思っています。「あたりまえ」があたりまえにできる社会にしたいですね。 GIDの方も頑張らなくて良いので、マイペースで「自分らしく」すごせるよう願ってます。

▽GIDに対する理解を深めることができた。 特に、上川議員の成長過程における心理的な苦しみなど実体験に基づくものでとても解りやすかった。

▽性同一性障害(当事者)の話を初めて聞きました。まだまだ頭で理解をしようと思っても難しいです。心と体がちがうということです。 同性愛者は理解しやすいですが、ただ、現代社会の中では大変な苦労をしていらっしゃる。 偏見はないけど、正直なところ家族にいたらちゃんとわかってあげる自身はない。 やっぱり、多くの人にわかってもらうことが大切。上川さんの選挙じゃないけどくりかえしくりかえしが大切と思う。

▽これまでの自分の無知・無関心が恥ずかしい限りです。上川さんの講演を聞いて、当事者の方たちの苦しみを一人でも多くの人に伝えていきたい、今その思いでいっぱいです。多様な性のあり方に、自分はあまりにも鈍感でした。表層で理解することの恐さを知りました。 皆が自分らしく生きられる社会を実現するためには何が必要でしょう。 違いを認め合うこと、理解を広げていくことが社会を制度を変えていくことにもつながるのではないでしょうか? ちなみに私は「障害」という言葉がきらいです。 一人一人の個性が大切にされる社会でありますように…  本日は私にとって大切な時間となりました。 ありがとうございました。

▽私はGIDというか、TG(トランスジェンダー)に近いと思います。3才くらいまでは親がちゃんと女の子らしく育ててくれていたのですが、大好きな父の「男の子がほしかった」という言葉が自分にとって「今の自分はいらない(女としての自分)」になったのかもしれません。私は、それからぼうずで男らしくたくましく小6まで過ごしました。中1になって、「良い子でありたい」という願いから強制的に女らしくふるまうようになり、けれど本音で話せた覚えは一度もありません。 いまだに自分の中で「女らしくなる自分」、「女らしい自分」にかっとうします。それはずっと相談しにくいです。 先月、子宮内膜症になり、自分の体に対する憎悪は本当に悪化する一方です。 講演を聞いていて「同じ気持ちを共有できるのでは?」ていう、理解者を求める気持ちも辛さも共感することができ、涙が止まりませんでした。自分もそこで辛かったから、他の人の辛さをとってあげることができたらいいな、と思います。

▽できることから、少しずつ 自分の居場所を見つけていこうと勇気がでました。

▽上川さんの真っ直ぐ前で、こらえもせずに泣いていました。 悲しいからではなく、同じ様なとまどいや痛みや苦しさを感じている人が、確かに自分の目の前にいることが、うれしかったのではないかと思います。今まで、GIDの当事者に会ったこともなく、病院に行った事もなかったのに、3日前に偶然新聞の夕刊で講演を見つけて、ひょっとしたら今まで考えつづけてきた「自分」への答えのヒントになるのではないかと思い、今日ここに来ました。FTMでTSかTGか自分自身でいまいちよくわかっていないここ9年間、友に受け入れられて「自分らしく」生きてこられたのですが、ちゃんと生きたい、と強く思い、もう一歩何か進みたくて ちゃんと病院へ行こうと思いました。今日、ここにいることができてよかったです。 ありがとうございました。

▽心の内側から力がわき出てくるような講演、ありがとうございました。 「頑張って下さい」ではなく、自分自身になにが出来るか、考えてみたいと思います。

▽僕も当事者として上川さんの話に共感できる部分が沢山ありました。 一言に当事者と言っても多様な感じ方がありますが、僕は上川さんの感じ方にとても近いように感じました。 何もない所から始めて、今現在に至るまで沢山の困難があったと思います。 でも、上川さんの行動が、今、僕たちが少しずつでも受け入れられる社会を作ってくれたんだと思います。 本当にありがとうございました。 これからも頑張ってください 僕も何かできる事から始めたいと思いました。

▽お話しを聞かなければ分からなかった事がたくさん有りました。 どんな人にも偏見なく生活ができる社会を作るお手伝いが出来たら…と思います。

▽講演を聞けて、良かったと思います。 機会があれば、また出たいと思いました。

▽このような機会を作って頂いてありがとうございますという感じです。(一当事者として) 学生と思われる人達が真剣に耳を傾ける姿が印象的でした。 自分も札医大に通院している1人ですが、まだまだわからないこと、知らないことがたくさんあったんだなと池田先生のお話を聞いて再確認しました。 上川さんのお話にもたくさんの共感を覚えたし、聞き入ってしまいました。 こういう講演会、イベント等をたくさん開催し、社会に訴えかけていくことが、当事者にとってのよりよい社会への一歩だと思います。僕自身も周りの友人に自らのことを話していく中で、ほんの少しずつですが、手応えを感じています。 最後に、GIDファミリアのメンバーのみなさん、上川さん、今日はとても貴重な経験をさせて頂いてありがとうございました。これからもよろしくお願いします!

▽嘘を張りめぐらせて作った 自分の世界の中で 悲鳴をあげながら 「安定した生活」を 送り続けている自分に気づいた  上川さんのように 自分の心と きちんと 向かい合ってこなかった  これを機会に 自分の生き方を 今一度 考えたい と思いました  良い機会に巡りあわせて頂けたことに 感謝します   どうもありがとう

▽上川さんのご本人による率直なお話が大変印象に残りました。 話をしたくないようなご本人の内面もあったことと思います。 勇気に拍手をおくりたいです。

▽今日は講演を聞けてよかったです。 ありがとうございました。今、僕は自分らしく生きられています。とても心地よいです。 上川さんのように、表に出で訴えてくれる人がいるからこそ、僕は今こうしていられると思っています。自分も大きいことはできなくても自分らしく堂々と生きていきたいと、改めて思いました。

▽私には同性愛者の友人(女性)がいます。彼女は高校の同級生でしたが、卒業してから一緒に遊びに出かけたときにカムしてくれました。それからは、私は今まで以上にセクシャルマイノリティの分野を熱心に学んだり、社会活動に参加するようになりました。 上川さんのお話を伺っているうちに、性同一性障害と同性愛者とは区別していますが、彼女と重なるというか彼女のことを考えざるをえなくて、あやさんが泣きそうにお話しになると私もすこし涙がこみあげてきてしまいました。私の友人も苦しんで頑張って生きているのだなあと胸がいっぱいになるのです。あやさんのような方がいらっしゃるのは私を含め彼女も本当にうれしいと思います。本当に本当にありがとうございます。感想にちゃんとなっていなくてごめんなさい。 ホルモン療法が保険がきかないなど今まで知らなかったこともわかり充実していました。つらかった事や封印したいことを人に話すのはとても大変だと思います。でもそれを頑張ってやっているあやさんはすばらしいと思いました。心から応援致しております。私もできることから頑張ります!!

▽今回、性同一性障害の方のお話を初めてお聞きしました。講演をお聞きして、男と女というものについて考えました。私は男と女というものは子孫を残すための役割があるのだろうと考えます。そのため大多数の人が男→女、女→男を好きになり子孫を残す→社会が形成されるのだと思います。 上川さんのお話しをお聞きしてまず思ったことは、自分とはまったく比べものにならない程考えて生きてきた人だろうなということです。とても幼い子供(見た目が)の時から、精神的には同世代の子と比べてはるかに大人だったのだと思います。お話をお聞きして、上川さんはとても孤独であったことを知りました。率直に言ってかわいそうだな、と思いました。ですが、かわいそうな人、としてみられることは決してプラスにはならないと思います。現在議員をされているそうですが、「私は性同一性障害ですが議員として働いています」という姿を見せ続けていただくことがとてもよいことではないかと考えます。世界を見ても日本を見ても本当にいろいろな人がいますが、全ての人が幸せだなと思える社会になることを願っています。 P.S. 第二次性徴がおこる時期の生徒たちにぜひ講演していただきたいです。

▽GIDの当事者の方のお話を直接聞くのは初めてだったのですが、今までの自分の認識の甘さに気づかされ、心底はずかしく思いました。上川さんが経験された人生の様々な場面における「つらさ」は、私の想像をはるかに上回っていました。社会に広がってしまっている偏見・差別は決して許されるものではないと思います。しかし、上川さんのように声を枯らして訴えつづけている人がいるにも関わらず、いまだに社会には偏見・差別がはびこっています。それを思うと、ほんとうにやるせないです。 私は医学部の学生なのですが、私の同級生たちは(つまり将来医者になる人たちです。)「ホモ」という言葉が差別用語であるということすら知らない人がほとんどです。「性的少数者」の存在をどこか別の世界の話、というふうにとらえているのです。 このような状況を打破するのはカンタンなことではないと思いますが、私も微力ながら「声をあげる」人間として生きていきたいです。

▽大変貴重なお話をありがとうございました。 仕事が終わってきて 途中からの参加でしたが 充実した時間でした。 もし 次回もあるならば、お休みの日とか もう少し遅い時間のほうが 色々な方(子供とか、働いている方とか)が参加しやすいのではないでしょうか?

▽上川さんの過ごされていた辛い数年間が非常に重みを持って感じられました。しかし、GID以外の人々でも同じように「自分の居場所がない」「生きている価値がない」と感じ、苦しんでいる人々が大勢います。 我々、セクシュアル・マイノリティは、その社会の偏見・差別構造を最も正面から受けやすい存在であり、その分だけ、何が問題なのかはっきりと見定めることができるかも知れません。 すべての差別と戦う代表として、生きて行きたい。 自分の人生を終えるまでには無理だとは思いますが、もっと経済本位ではない「人間本位」の社会に近づけるための力になりたいと思っています。 人間はもっと自由であれるはずだし、自由の度合いが高ければ人は幸福になれると信じていますし、幸福であれれば他者の存在を容認し、協調することもたやすいでしょう。 敵意・反感でなく愛情と共感とで人に向き合うことが「あたりまえ」の世界を望みます。 (現実的には、同性愛者でさえまだ興味本位で扱われることも多い状況が少しでも変わればいいのですが…)

▽自分は多分バイだと思うが、性同一性障害と同性愛との因果関係がずっとわからなかった。だが今回の話を聞いて、資料にもあった通り、性自認と性指向は別物であるということがわかって納得できました。 差別のない町、札幌に早くなると良いなと思った。「性って何だろう?」ってことをすごく考えさせられた。 障害という言葉、病名をつけられるのは非常に当事者にとってはつらいことじゃないのかと思った。病名がないと性は変えられないの??? 札幌はレインボーマーチなど、とても同性愛問題について優しい街だと思うので、もっとこのようなイベントを行って欲しい。

▽上川さんの講演を聞き 自分と重ねながら小さい頃を思い出しました。 感動したり共感して 涙が出そうになりました。

▽今日はお話を聞けたこと、嬉しく思います。 かつては忌避されていた(と思われる)同性愛者や、インターセックス含む性的マイノリティ、その他にも世の中の”普通”の枠組みに排除されて苦しむ人々のために、これから前例のない制度化を目指して活躍されることを祈ります。 実体験を話して下さって本当にありがとうございました!

▽福祉系の大学で教員をしています。ゼミでジェンダーをテーマにしているため、今回は参加しようと思って参りました。 福祉領域では排除しないという意味で”inclusion”という言葉をよく使うのですが、法制度に拠ってきたという流れもあり、「多様性」が実は苦手な集団だと見ています。そんなことでは矛盾を認めるようなものなのですが――。 今日の上川さんのお話を伺って、やはり「現れ」ていただかないと、共感もよばず支持も創造されないというメカニズムを感じました。やはり学生を連れて来るべきでした。 「病気」の枠組でとらえるのではない概念があると良いと思いました。医療という選択肢をとらない方々を表現する言語がないと、「ない」ことにされてしまうか混同されて不快な感情を背負っていかないとならないので辛いのではないかと思えます。医療の対象はよいでしょうけれど――。 まとまりなく書いてすみません。よい講演会でした。

以上

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[サイト]『WITH US(私たちとともに) 性同一性障害』講演会の模様 (Anno Job Log)
http://blog.goo.ne.jp/gid_familia/e/293618521d25a83e2dcafe21442021f4
 
 
 
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