加東市議会議員・藤尾潔の出る杭日記

出ない杭は地面で腐食します。杭を打つ手も結構しびれているはず。
打たれないような杭では使い物になりません。

高松第一学園視察(2-完)

2015-06-05 08:53:33 | Weblog
高松市教育委員会で、指導主事の原さんと小柳さんの説明を受け、第一学園は川上校長先生自ら案内していただきました。小柳さんは高松第一学園の統合前2年間と統合後2年間、教員として実際に指導されていた経験をお持ちだったので、率直なご意見をうかがうこともできた。
当初は、勤務校が統合の対象となったことで戸惑いもあったこと。
統合に至るまでは、通常の勤務に加えて 小中一貫校のカリキュラム作成などの仕事も増えたこと。
実際に統合した後も、いろんな面で物理的には多忙にはなっている。ただ、中一の時に見る子供が「全く知らない子供」ではなく一定の把握ができているため、精神的な多忙感はむしろ減っているかも というようなご意見だったと思う。
 学校訪問中も、子供たちが「小柳せんせー」と寄ってくる。先生も教育委員会に転任になって長く、中学校教員だった小柳先生と今の中学生(当時は小学生)は、社会の先生なので乗り入れ授業はあまりなく、接点はあまり多くはなかったそう。それでも、今回のように声かけができているのは、高松第一学園の児童生徒―教諭として9年間のつながりの中で子供を見ているのであろう、ということは推察された。小柳先生が若干イケメンだったため、人気があっただけかも知れないが。


カリキュラムの主になっているもの。

高松第一学園の特色として
・小学校1年生からの英会話教育
・理数系、音楽・美術などでの乗り入れ授業
・「高松みらい科」の新設
などがあるが、(奈良市の事例と違い)通常の授業にコマを追加してやっているわけではないようであった。
また、小1からの英会話教育などは、今年度から高松市全域でも取り組んだということなので、「小中一貫校でなければできない」ということでもないのかも知れない。


この前質問していただいた、授業の時間割が小中で違う件はこのように調整しているようだ。

教員に対するアンケートの結果。4段階評価で3.5くらいで、地域との連携などはうまくいいっていると書かれている。

子供向けのアンケート(これは4段階評価でなく%)

保護者向け
比較的数字は良いと思うのだが、「9割弱の子供が楽しいと思っている」「96%の児童生徒に仲の良い友達がいる」というのも、こと学校ともなると無条件に肯定的にとらえてよいのかは疑問であり、
「1割の子供が楽しいと思っていない」「4%の児童生徒に仲の良い友達がいない」という裏面も考えておかねばならないのだと思う。

◎9学年全児童生徒による運動会。6月7日(土)とのことだったので、それこそ見に行きたい気分もあったが、他の所用で詰まっています。
 確かに、ここのブログでもご指摘いただいたように整列等に時間がかかる面はあるらしい。
 ただ、中学生が低学年の子供と一緒に競技をする光景などは微笑ましいものがあるとのこと。(小学校であれば、こういう場面で6年生が仕切るわけで、そういう面での区切りは若干減ることもある)
 ・全校朝礼(月1度)も、コメントでいただいたように15分程度集合に時間がかかることもあるようだ。
 ・中学生と小学生が一緒に給食を食べたりする。
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藤尾的まとめ。
◎「小中の教諭が一体となって、子供を育てていく」という機運は確かにあると思う。
◎校長はじめスタッフは、小中一貫のため「成果をきっちり出していかねば」との思いを強く持っている、
校長先生は、「小中一貫の良さは、この学校がどういう子供を地域に返すか。そうして、子供たちが学校のこととをどう話すのか。そういうことで示していくしかない」と言われていた

○教師は、物理的には多忙になる。これは、前に行った奈良の例でも同じことを言われていた。
○教員数は、統合の際、かなり問答無用で新しい学校の基準に合わせて原因される(香川県では。)
○結局、中一からの英会話を全市展開したように、「教育改革」の部分が「小中一貫じゃないとできないのか」と言われると、一貫でなくとも取り入れられる部分もある。
○小中一貫の成果を示すため、「小学生と中学生が一緒になって●●をします」的な取り組みをされているが、ひょっとしたらそこにこだわりすぎる必要はないのかも?別に必ず運動会を9学年でやらなければならない、ということでもないでしょうから。

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コメントありがとうございます。これからも丁寧な議論を求めたいものですね。

また、加東市と条件が違うのは初めからわかっていたことで、その中からでも学べることはないのか。考えながら話を聞いています。もちろん、加東市に当てはまられない部分もあります。たとえば、通学の問題ではここでは半径2-3kmくらいまでに収まるため、通学バス等を運行していないからです。
 そういうこともありので、さらに視察含め調査研究をしていきたいと思っています。


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