「おーい、神様ー。」
半分天上界で公吉が呼び掛けました。
「お前だけか。禄郎は?」
須佐之命が問いかけました。
「これ以上力を使うと倒れるって帰った。」
公吉が言いました。
「まあ、仕方がない。」
須佐之命はやれやれという感じで答えました。
「……今、お前の記憶見る限りじゃ、無事封印出来た様だ。」
「これは?」
公吉は白い龍の鱗を見せました。
「古い龍の鱗か。お前の力で鳥を鱗に戻せるが、この鱗のままでは、いずれは龍になるのを避けられない。」
須佐之命は答えました。
「じゃあ、今日は力を使うのは無理だけど、禄郎君にまた封印を解いて、鱗を小鳥にしてもらう?」
公吉は尋ねました。
「この鱗はあいつが白い龍からもらったものではないからな。あまり鳥にして長期間持つと、鱗の力を取り戻すため、白い龍本体を引き寄せるかも知れない。」
須佐之命が言いました。
「げ!鱗一枚でも大変なのに龍本体って。」
公吉はうんざりして言いました。
「取り敢えず東京で出現したから、あいつの体が回復したら、二人で東京の適当な場所に封印しとけ。」
須佐之命は言いました。
「うーん、分かった。取り敢えずメールして見る。」
公吉はメールしました。
「……えっ?今から来るって返信が…。」