Sobre 温暖化

温暖化・エネルギー関連の情報、活動紹介。
*ここに書くことは個人の意見で所属団体の主張等とは一切関係ありません!

アースデー東京に出展

2007年04月20日 | Weblog
今週末21日(土)と22日(日)に、FoE Japanは化石燃料恐竜と共に代々木公園で開催されるアースデー東京に出展します。
今回の化石燃料恐竜が問いかけるテーマは「私達のお金と化石燃料開発」。

私達の郵便貯金や税金が、私達の知らないところで環境や社会配慮に欠けた大規模化石燃料開発に投資され、人権侵害や貴重種の絶滅を招くことがあるということを知ってもらう為、FoE Japanのブースでは開発に使われるお金の流れや日本政府が関与するが世界中の開発プロジェクトの紹介、そして開発現場の写真を展示しています。

ブースを見てもっと関心を持った方にはアースデーにあわせて発売される、『化石燃料レポート』がお勧めです!問題のある事例の紹介を盛り込んだわかりやすい手引き書になっています。


余談ですが、去年の今頃は地球の裏側でアースデーイベントの開催のために奮闘していました。エコなイベントなんて聞いたこともないという途上国の人々の興味を引く為にいろいろと工夫しました。本当に大変でした・・・が様々な人々の参加を得てとてもいいものになりました。一方で日本ではアースデーはポピュラーなイベントで、その他でもいつもどこかでエコイベント。多くの人がエコに触れることができて嬉しいことですが、こんなにたくさんあるとメッセージが埋もれてしまう可能性もあります。世界中で地球を考える日「アースデー」。よく考えるとすごいことなんです。あらためて振り返って、ひとつひとつのメッセージを大事に受け止めたい日です。

日本政府 排出権購入へ

2007年04月17日 | Weblog
日本政府は13日、丸紅、ローディァジャパン、陝西興龍熱電有限公司、西安大唐製薬集団有限公司、Carbon Resource Management Ltd.の5社から排出権638.4万トン分(二酸化炭素換算)を購入する契約を交わしました。政府の排出権購入はこれが初めてになります。

総額122億円での購入となったので、単価は1トンあたり1900円程度となります。
政府は今後も1億トンの排出権購入を予定しています。今年度の購入契約限度額は407億円です。国内対策での排出量削減が見込めないことから、今後も購入額は増加しつづけるとみられています。

CDMの中には必ずしも持続可能なものでないものも含まれており、そういうものほど削減量が大きくなります。
排出権の購入は京都議定書の義務を達成する為には避けては通れないでしょうが、今後膨れあがる排出権購入予算を、まずは自然エネルギー投資や省エネなどの国内対策へと使うべきなのではないでしょうか。国内の排出量が増え続ける限り日本は永久に排出権を買い続けなければなりません。

ODA 温暖化対策を優先

2007年04月14日 | Weblog
外務省の有識者会議は12日までに、ODAの実施において、温暖化影響の適応策に関した案件を優先させることを求める報告書をまとめました。(共同通信より)

IPCCの第二作業部会の衝撃の報告効果もあり、一気に温暖化影響と適応の必要性に注目が集まる中、政府にももちろん「適応」の重要性を十分に理解してもらい、国際社会からの途上国適応支援のしくみづくりへ貢献してもらいたいものです。

しかしながら、この「適応対策」は、湾岸工事などの大型事業になることもあり、生態系への影響や社会影響を及ぼす可能性もあります。温暖化影響・予測調査を念入りかつ迅速に行った上で、従来の環境アセスメントも十分に行い、できるだけ生態系や住民・文化を尊重した対策を施さなければなりません。その際、住民の十分な温暖化影響への理解と参加も重要になります。

またODAの無駄遣いがたたかれるようになった今日この頃、「温暖化対策」という名を隠れ蓑に、持続不可能なODAプロジェクト等が乱発しないよう監視していかなければなりません。

本当に必要な温暖化対策や適応対策自体の信用を失わせたり疑いを生ませたりすることにならないよう慎重な実施が必要です。

IPCC第4次報告書を読んでみよう 和訳リンク

2007年04月12日 | Weblog
4月6日、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次報告書」の第二作業部会の政策者向け要約が承認されました。第二作業部会では、すでに起こっている気候変動の影響、適応と脆弱性について研究・報告されています。したがって、「温暖化の『事実』を知りたければ、第二作業部会を読めばわかる!」といっても過言ではありません。

さて、第4次報告書第二作業部会の和訳が出ていますのでぜひ目を通しておきましょう。
簡易版はこちらから→環境省
詳細はこちらから→環境省仮訳

要約原文を読みたい場合はこちらから→IPCC要約(英語)

温家宝首相とポスト2012(京都議定書)に積極的?

2007年04月10日 | Weblog
明日、11日に来日する中国の温家宝首相が安部首相との会談を持って発表する予定の共同文書において、省エネ技術や環境汚染対策などの協力と共に、2013年以降の国際的な温室効果ガス削減を義務づける「ポスト京都議定書」の交渉に日中が積極的に参加する姿勢を表明します。

温家宝が3月の記者会見の中で、中国は京都議定書に賛成し、2006-2010にGDP単位あたりエネルギー消費を20%削減させ、中国の果たすべき国際義務は履行すると話しています。

これは中国が従来の立場の方向転換をし、義務を負う覚悟で本気で2013年以降の枠組交渉に参加することを意味しているのでしょうか?それとも・・・?

デング熱

2007年04月05日 | Weblog
4月2日のJANJANに、南米でのデング熱の蔓延という記事を見つけました。
日本人にはなじみの薄い感染症かもしれませんが、熱帯地方に滞在した経験のある人なら、生水や強盗と同じくらい日常的に気をつけることとして認識されると思います。
このデング熱(中南米では「デンゲ」と呼びますが)、ネッタイシマカという種類の蚊を媒介として広まる感染症で、マラリアのような予防薬もありませんし、特に治療法もありません。ただただ、熱や間接の痛みを我慢するのみ。通常のデングにおいて、死亡することは少ないのですが、「デング出血熱」を発症してしまうと15%の死亡率となります。(異なる型のデングに感染するとデング出血熱を発症することが多い)

この1、2月、気候変動による豪雨が南米を襲い、ブラジルではでデングが前年比30%増で流行、パラグアイでは危険なデング出血熱が流行、ウルグアイでも今年初めて国内感染が確認されました。


デングは南米だけでなくアフリカや日本に近い東南アジアも流行地域です。
以前は生息していなかったネッタイシマカがここ数年来、台湾で確認されるようになった事実は、日本への北上の日も近いことを物語っています。
すでに、九州以南では冬季をのぞくとネッタイシマカの生息は可能であるという研究も報告されています。

米最高裁 自動車からの温室効果ガス排出規制を命令

2007年04月04日 | Weblog
2日、米最高裁は自動車から排出される温室効果ガスの規制を強化するよう米政府(EPA)に命令を下しました。
米最高裁が温暖化に関連する判決を下すのは初めてです。
この裁判、12の州と13の環境NGOが温暖化対策を見直すようにEPAを訴えていたものです。

争点は3つ。①州にEPAを訴える権利があるか ②EPAに自動車からの温室効果ガス排出を規制する権利があるか ③EPAに排出規制を行わないという自由裁量はあるか。

最高裁は最初の二つに“Yes”、最後のひとつに関してEPAに対し、排出規制をしないことを見直すよう命令しました。

ブッシュ政権は3日、「真摯に受け止めるが、理解するには時間がかかる」とコメントしています。
一方で、環境NGOはこの判決を大歓迎しています。

同じ2日、米国の主要な機関投資家や資産運用会社など60団体がブッシュ政権に、抜本的な温暖化対策の方針を打ち出すよう申し出ました。2050年に温室効果ガス排出60~90%削減(90年比)、キャップ・アンド・トレード方式の排出削減などを求めています。

米温暖化政策の方向転換も時間の問題でしょうか。