蕎麦彷徨

ひとりの素人が蕎麦について考えてきたことを書きしるすブログ

天麩羅 「楽亭」(2)

2008-11-03 | 食・旅

「楽亭」は赤坂のTBS、「赤坂サカス」から緩やかな上り坂を歩いて5分程である。小さなマンションの地上階にある。喧騒極まりない「サカス」から僅かな距離なのだが、うって変って閑静な地にある。さらに、店内は明るさも抑えられ静けさはさらに増す。

「山の上ホテル」から転身して30数年になるあるじの石倉楫士氏が天麩羅をあげ、弟子が一人、女将さんが接客をしているのみである。メニューも、シンプルで天麩羅が2コースと刺身があるのみである。天麩羅の2コースは魚の数だけが異なり、同じ素材を使う。さらに、昼も夜も同一のメニューで価格設定も同じである。
ご主人は、揚げ始めるとそれだけに集中し絶えず金属製の箸で揚げものに触れており、絶妙のタイミングを狙っている。その氏が揚げるのは、銀杏、海老、鱚、烏賊、茄子、海老の頭、生姜、穴子、最後にかき揚げを小天丼にするか天茶にするかである(訪問時)。

今回、天麩羅を食べて、基本のことかもしれないが、美味しい天麩羅の条件は、最後は素材の良さと揚げ時なのだと思った。「楽亭」は、いい素材を使っていた。天麩羅の前に頂いた刺身、付け出しの鰈から素材の良さから明白であり、天麩羅の素材の良さは言うまでもない。
もう1つの揚げ時という観点については次回に考えてみたい。


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