平日の昼間に早速乗ってみた。あれ?思った以上に人が少ない。混雑の激しいJR山手線新宿-渋谷間のバイパスになるはずだったのに、なぜだろう?考えてみた。
渋谷駅に乗り入れしているのは、東京メトロ銀座線、東京メトロ半蔵門線、東急東横線、東急田園都市線、京王井の頭線の5線。これらに乗ってきた乗客が渋谷で乗り換えて新宿に向かうとき、どうするのが一番便利か?田園都市線利用者はホームの階段を下りて副都心線を利用する方が便利だが、東横線・井の頭線利用者はこれまで通りJRに乗り換える方が、深い副都心線まで下りるよりはるかに楽である。銀座線・半蔵門線から乗り換えて新宿に向かうなら、わざわざ渋谷まで出ずに表参道で乗り換え、明治神宮前から北上するか、渋谷以東の山手線内エリアから新宿に向かおうと思えば、わざわざ渋谷で乗り換えなくても、丸ノ内線や大江戸線などいくつもの直通ルートが用意されている。あるいは、東横線と相互直通になる将来でも、井の頭線利用者は従来通りJRを使うであろう。ということは、新宿-渋谷間の本格的利用(混雑)が始まるのは、東横線との相互直通運転が始まるときだな。それまでに何とかしないと田園都市線・半蔵門線渋谷駅のホームはパンクする(私が心配することじゃない(笑))。このホームと副都心線を最短で結ぶ経路は現在、階段とエスカレータが1つずつあるが、朝のラッシュ時間帯はエスカレータを下り専用、階段を上り専用に指定して使って、混雑を整理しているようだ。そのせいか、田園都市線新型東急5000系車両内のモニターには、どの号車が副都心線乗り換えに便利かが表示されない。対応が遅れていただけ?
あと、副都心線を使ってのもう1つの感想。新宿三丁目改札を出てから伊勢丹地下入口まで実測で徒歩約90秒。渋谷・新宿両駅のJRの雑踏を通過せずにデパートに直行できる。そりゃ、今回の開通で一番美味しいのは、埼玉からも田園都市エリアからもお客を集められた新宿のデパートたちだろう。渋谷のデパートにとっては、副都心線改札からかなり離れているので、おいしさ半減である。東横との相互直通後も、恩恵にあずかれるのは、1位新宿、2位池袋、3位渋谷という予想。残りは渋谷の東急文化会館跡の再開発がどれだけ魅力的かがカギを握るだろう。