迷ったところで・・・地球の上

迷ったところで・・・地球の上

ゴルムド市

2011年07月21日 | 青海省

7時ぴったりに目が覚めた。ものすごく深い眠りの底から、ポッカリと浮かび上がるような自然な目覚め。

起きたらお腹が鳴っている・・・。再びレストランへ下りて、朝のバイキングからガッツリと食べる。生きた心地と言うのはこんな感じだね。さぁて、今日はアチコチに連絡を取らねばならないし、レポートも作らなくては!と、PCを立ち上げ終日向かい合った。

さすがに朝ごはんを食べすぎたせいで、ランチは軽くラーメンだけ。夜には再びガッツリと食べた。食べている以外はレポート作成。

洗濯物も見事に乾いて気持ちいい!あ、靴を洗うの忘れていたと思い出して、先ほどゴシゴシと洗った。

明日は空港まで30分。午後の便で上海経由で蘇州に戻る。

ビザが取れたら再びここから始めます。

 

あ、それと、このブログに日記を移行するにはまだ時間がかかりますので、5月~6月までも分は、以下のURLをお読みくださいね!

http://www.cnnavi.com/z/iitaka/

 

では!僕も暫く普通の夏を堪能します!

相当日焼けしていますね・・・。鼻の頭の皮がムケてテカっています。

髪が長い?このお陰でチベタリアン達とも仲良くなれましたから・・・ま、良いでしょ!


恐怖の夜と高級ホテル

2011年07月20日 | 青海省

「葉格」という村は、直線で200mほどの小さな村。

そこには人も牛も羊も犬も一緒に生活しており、村に沿って川が流れている。昨夜は食後に川原にテントを張ったのだが・・・!結論から書くと「一睡も出来ない夜」だったのだ。それはなぜか?こう言う事だ。

何度も書いているが、この地域にはオオカミさんがたくさんいらっしゃる訳で、そのオオカミさんから牛や羊を守るために、犬がいるわけですね。因みにその犬。超が付く大型犬。元々僕は大型犬を飼っており(体重50kg)、大型犬に対しての恐怖心は全くない。この数日間も放牧地域で何度となくその大型犬に追い立てられてきているが、無視していれば彼らは諦めるし、彼らには彼らの領域があるので、ある所まで追いかけるとイソイソと戻っていくのである。また犬はご主人様に対しての服従は絶対なので、飼い主の友人と分ると吠えるのを止めてくれるのが常だった。・・・・・えぇこれまではね。笑。

昨晩もテントを張らせてもらう前に、一番近くの家の人に挨拶をして、犬にも仁義を切って(?)おいた。こうしておくとむやみに吠えてこないし、オオカミが来たとしても身内として守ってくれる訳である。予定通り、そこの家の人の前でテントを張り、犬もそれを黙って見学していたのだ・・・・が! 家の人が家に入るや否や、僕のテントに向かってすさまじい勢いで吠え始めたのだ。そして、近所の犬仲間も呼び寄せて合計10頭位にテントをグルリと囲まれ、ひと晩中(本当に一晩中)吠えつづけられた。

「吠えていただけでしょ?」と思うなかれ。75kgはある巨体でテントに体当たりまでされたのである。テントなんて所詮ビニール一枚で出来ているので、吠えられているだけと言っても、ビニール越し20cmの所で、猪並の大型犬に吠えつづけられて普通ではいられない。しかも犬でも吠えつづければ声がかれる。すると違う犬がそれをサポートすると言った具合。

とにかくテントの中で、ヘルメットをかぶり、スタンガンを持ち、カメラの三脚を握りしめて寝袋に入っていた。5秒の間隔を空けずに吠えつづけられること9時間は、文字通り生きた心地のしないほどの恐怖だった。 結局一睡もしないまま朝を迎えた。

不思議な事に6:00ぴったりに吠えるのも止んだ。彼らの仕事はオオカミから身内を守ること。オオカミは夜行性だから、日が昇れば彼らの仕事は終わりなのである。・・・合理的じゃ。ようやく犬が去ったようなので、テントをチィーと開けてトイレに出てみたら、再び囲まれてしまった。でも、ひたすら無視。明るくなっているので恐怖心も和らいでいた。昔飼っていた犬を思い出して、ちょっとイタズラをしてみたくなった。吠える犬ほど大した事はないのだからと思って、僕に向かって吠えつづけているに向かって大声で同じように吠え、一歩大きくふみこんでやった。一瞬でも怯めば面白いと思ったのだが・・・・。

次の瞬間、本気で飛びかかってきた(汗) 避けるのが精いっぱい!同時に他の犬も距離を縮めてくるではないか!僕も本気で逃げてテントに飛び込んだが、その後何度もテントに体当たりされ、今まで以上に吠えたてられてしまう羽目になった。ただ、運良く飼い主が起きて出てきてくれたおかげで、それにて終了となったが、それにしても・・・・・。

これほど犬に対して恐怖を感じた事は初めての経験だった。

こんな犬です。(この犬は別のところで撮影したものです)

 

その後、飼い主の家に招かれて朝ごはんを頂き、テントを撤収して昨日会った方の家に向かう。蘇州に持って帰る荷物は別にして、自転車を彼の友人の家の倉庫に入れて、ゴルムドに向けて出発!400kmのドライブだ。またここに戻ってきて走る道を、今回見学できる訳なので、地図を持ちメモをしながら走った。

「こりゃぁ・・・無理だ」

まず250㎞は相変わらずの未舗装路。その後150㎞はひたすら下るのだが。。。最初の250㎞区間は、道路工事中でとんでもない状態。物理的には通れるけれど、100m進むのにゆうに30分はかかるだろうというひどさ。下りの150㎞区間はグランドキャニオン並の砂漠地帯。おまけに400㎞の区間中、売店は3か所。レストランなし、宿なし。

更に付け加えると、今回は彼に出会えたお陰で村からゴルムドまで車で移動できたが、今度戻ってくる時には交通手段はない。バスも無ければタクシーも行ってくれない。(日本円で5万円くらい払っても行ってくれない場所) 唯一の方法は、道路工事のダンプをヒッチハイクで乗り継ぐという方法のみ。ビザを取って戻ってくるのには、相当苦労しそうだ。

結局、7時間かけて山を下ってきた。景色は素晴しかったが、次に来た時の事を考えると写真を撮る余裕はなかった。

 

で、道中に蘇州に戻る為の航空券の手配を秘書にやってもらっていたのだが、「満席でチケットが買えません」との連絡が入った。「そんなはずないだろ?」と思ったのだが、ゴルムドについてなるほど、と思った。ホテルも満室なのだ!送ってくれた彼らとは市内に着いて直ぐに別れ、その後タクシーに乗り換え、安宿を廻ってもらったのだが、何件行っても「満室」と。徐々に高い旅館を探し始めるがそれでも満室。ついにはゴルムドで一番高いホテル(因みに12件目)に行きつき、そこでもうギブアップ!なぁんと一泊560元!インターナショナル5つ星ホテルで、フロントでは英語も通じる!プールもサウナも・・・。日本ならば一泊5万は下らないクラス。

航空券は明後日のチケットが取れたので、このホテルに2泊する事になった。

思いがけないこの事態は、詰まる所この地域の最高の観光シーズンに加え、チベット族のお祭り(道中見てきた練習風景)があり、全国からチベタリアン(?)などが観光を兼ねて戻ってきていたからだったのだ。

いずれにしても、チェックイン!もう完全に場違いな格好をしている飯高(4,500mから降りてきているし、1週間一度も着替えていないし、冬服だし)は、散々ジロジロと見られる羽目に。 そんな事を気にしない訳ではないが、とにかくシャワーを浴びたい!服を洗いたい! 部屋に入るや否やまたまた服ごとシャワーに入って、体も服も一緒洗ってしまった!足元には泥水が流れ落ちていた。

ホテルの部屋!部屋に入ると自動的にカーテンが開きます。

 

昨晩は番犬に襲われ、朝は川の水で顔を洗っていた自分が、今や超高級ホテルの一室にいる不思議さに思わず笑ってしまった。そう言えば鏡と言うのを見ていなかったな。・・・と、改めて鏡を覗き込んでがく然とした。・・・・これ俺の体か?と思うほどに痩せているのだ。大袈裟ではなく、ミゾオチ部分はえぐれる様に窪み、あばら骨は見事に全部ハッキリと見えてしまっている。自分で見ても気味が悪いほど痩せているのだ。足元に置いてあったヘルスメーターに恐る恐る乗ってみた。

・・・・・・・・・・・・・・・・「48kg」・・・・・・・・・・・・・うー・・・・・そでしょ? ホントです。

通常時で57kgの飯高の体重は、この1週間で9kgも落ちていたのだ!道中辛かったのは、低酸素のせいだけでは無かったようだ。これはイカン!健康を損ねたら旅は続けられない! シャワーを浴び、唯一1枚のTシャツを着て、すぐさま一階のレストランに駆け込んだ。200元(約3000日本円)のバイキングだが、そんな事どうでも良い。とにかく肉・・・肉!目の前に並んだ食材を片っぱしから更に取り、表向きには物静かに、内心ではかぶりつく勢いで食べまくる。骨付きマトン5本。手のひらサイズのハンバーグステーキを3つ。北京ダック5つに、中華野菜炒めに、イタリアンサラダ。お刺身てんこもりにチャーハンとラーメンと饅頭。あ、トマトとチーズも。食べ終わってからケーキ3つにアイス4玉をコーヒーと一緒に食べたのだった。

その直後から睡魔に襲われ、フッカフカののベッドで横になった途端、記憶を無くして爆睡した。

 

※画像少なくてごめんなさい。


葉格郷 走行距離58.2km

2011年07月19日 | 青海省

あかん・・・・。寒くて眠れんかった・・・。

終日運動した上に、睡眠不足。おまけに栄養不足。う~ん・・・。マジで今日着かないと本当にヤバい。食料は残り半日分+緊急用僅かのみ。天気は晴れ!これだけは本当にありがたい。目の前にある山の向こうに、きっと村がある事を信じて朝を迎えた。

 

テントの中・・・

峠を上り始めるが、やはり足が前に進まない。昨日こそ村に着けると信じて走った(押した?)のに、着けなかったという精神的なダメージに加え、酸素不足なのか、栄養不足なのか思うように体が動かない。

しかし、そういう時に微笑ましい風景を見かける。

 

再び登場のなきうさぎ(?)

 

警戒して巣穴から周囲を見渡すなきうさぎ

 

そこへ!二日ぶりのバイクに乗った現地の人が来た! 聞けばやはりこの峠を越えれば村があるとのこと!

・・・やたっ!^^

 

言葉が通じず、身振り手振りで情報収集。TX!バイク兄ちゃん!

 

で、とにかく峠を越え、下りに下ってきたものの・・・・無い。村がない。なぁんも無い。

 

途方にくれて座り込む飯高・・・

 

こんなところで座り込んでも始まらない。確かに道は下り坂。川に沿って下っているのだから、下りつづければ村があるはずだと信じて進むしかない。と、気を取り直して走り始めた直後、数日前に学校の先生に教えてもらった「壊れた橋」を発見!・・・あぁこれか!

ここで問題が発生^^ 橋のところで道が二手に分かれてしまっているではないか!ひとつは川の流れに沿って下り。もうひとつは川に逆らって上り。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30分ほど悩みつつ、電子コンパスとアテにならない地図と睨めっこ。

結果、川に逆らった方向が正しいという、なかなか根拠の薄い意思決定をした(大笑) しかもその先の上りは、今までの坂のどれよりも急勾配のガレキ坂。 多分、二手に分かれた道はこの山を迂回しているのだろう。そしてこの道は近道と言う訳だ・・・。などと勝手な妄想で気持ちを奮い立たせる。そして上ること2時間で峠を制覇。

・・・・今度こそ! もう必死に願って、転がり落ちるように峠を下る。今度は長い下りだ。標高4700mから4150mまで下る。急カーブが続く。そして。。。。何百個目かのカーブを曲がった瞬間に、、、、、、、

超ーーーーーーーーーーーーーーーーーっ小っちゃい村が出現! 

あぁ・・・・助かった・・・・と、道路脇にへたり込んでいると村の人が声をかけて来た。それがまた・・・・学校の先生(笑)

職業がらなのか、学校には本当に助けてもらっているなぁ。彼らに導かれるままに学校に到着。

 

ここも生徒と先生が一緒に暮らす学校

 

声をかけてくれた先生方

 

学校裏の川。6/1の子供の日の会場だそうです。「停車場」と書かれているのには笑えた。

だって・・・・・牛が止まっているんだもの。

 

そして彼らのお昼ご飯の残りを、気がつけばご飯のお替り3杯をシッカリと食べてしまった!^^

なんとこんな場所の学校に、なんと日本語を話す先生がいるではないか!(カタコトだけれどね)  彼は英語の教師だが、第二外国語で日本語も勉強していたそうだ。 

まだお昼過ぎだ。地図によると次の村まではそう遠くないはずだ。確認してみると40km位だそうだ。地元情報は信じますね。それでも一応非常食を買い込んだ。燃料のガソリンは、先生が誰かのバイクから少し分けてもらってきた。おまけに、チベット族が身につけているシルクのスカーフをプレゼントしてくれた。これは健康や事故から守ってれるものだそうだ。・・・・・疲れた心に、本当に暖かい気持ちが染み入ってきた。 ここは「秋智郷」という村。

 

写真に映っているのが村の全て。因みにいちばん右の方、歌手だそうです・・・。

 

よし!じゃ、次の村まで頑張るか!と漕ぎだすと、聞いていた通り道は徐々に良くなってきた。と言っても、ガレキ道が砂利道に戻っただけのことだが。それでも全然違う!気持も軽くなったからかな。

 

久しぶりに見る「人工物」の標識

 

夕方、風が強まってきたなーと思ったら、空じゅう真黒!やばーい!スコールだ!と思ったら、雷とともにまたまたヒョウが降ってきた。それほど大きくなかったので、無視して走った。辺りは夜のように暗くなってしまったのだが、数分後、空が明るくなったなーなんて前方を見たら、さっきまで青々としていた山が、真っ白な雪山に変わっていた。  自然が見せてくれた手品みたい。(写真を撮り忘れた)

そしていよいよ本日目指していた「葉格郷」に到着!

 

中国語表記だとこうなります。「葉格」

この村、なんと携帯が通じるのです!今年開通したそうです。すぐにアチコチヘ連絡してみるとやはり安否確認がたくさん入っていました。皆さん、ご心配をおかけいたしました!

と、そこでふととても大事な事を思い出した!  ビザ!中国のビザ!更新時期じゃ! が、待てよ?ここからどうやっても空港まではあと5日はかかってしまう。まぁずい。 と、悩んでも仕方無いので村。唯一あるレストランに入る。おおおぉぉ。久しぶりの食事らしい食事だ。久しぶりの質問攻撃だ。  あれ?この人たち、標準語に近い言葉を話すぞ?と、思って聞いてみたところ、西寧市から道路工事の為に観察に来ていた人だった。一通り質問を受けた後、逆に質問してみた。この村からゴルムド市(一番近い空港)までの交通手段はあるのか?と。

答えは「無し」 因みにこの村からゴルムドまでは400km以上ある。そしてその内未舗装路が250km。崑崙(コンロン)山脈を越えてゴルムドなのである。・・・・あぁ、やっぱり駄目か。。。と、明日以降の日程を真剣に考え始めようとしたら、「俺、明日ゴルムドに行くから一緒に行くか?」と言うではないか! 冷静に考えてみた。明日から5日(最大で7日)かけてゴルムド市まで行き、それからビザの更新をしても多分ギリギリ間に合うと思うが、間に合わなかった場合のリスクは大きい。

と、言う事で自転車をこの村に置いて、明日ゴルムドまで車で移動する事に決定!^^

明日は・・・・・・何日ぶりのシャワーかな?標高にして約2500mも下るし、あぁ呼吸も楽だろうなぁとか、色々思い描いて楽しんだ。もう 食糧の心配もない!思い切って隣の商店でスイカを買ってきてみんなで食べた。 その時についでにミネラルウォーターを買おうとしたが置いていなかった。売店で水を置いていないのは初めてだったので理由を聞いてみたら・・・・。川の水と同じだから置いていないと。

ほぉ。なるほど! と言う訳で明日、楽しみです♪

 

 


草原にて 走行距離70.9km

2011年07月18日 | 青海省

ひと晩中眠れないほど寒かった。ひたすら朝日が昇るのを待ち望んだ。

午前6:00に東の空が明るくなり始める。雲も少ない!晴れだ!食料も燃料も残り僅かだ。アテにならない地図とGPSによれば、あと100km位で村に着けるはず。今日一日で頑張れば、何かが補給できるはずだ。今日は・・・・走るぜ!と気合を入れる。

地面は霜で白い。自転車はテントの前室に押し込む。

 

いや、これ、結構マジで気合いを入れましたよ。だって、現実問題として食べ物が尽きそうなのです。おまけに燃料のガソリンも。前にも書いたとおり一日の消費カロリーは(多分)9,000Kcalくらい。これは運動量だけで算出した結果。これに加えて寒さで消費されるカロリーもある。川の水に浸かっているので相当な体力を消耗しているはず。日本と違って、軽くてハイカロリーのドライフーズなどは中国では買えないので、ひたすらインスタントラーメンに保存肉そして甘いもの。・・・のみ。満腹感を得るべく、インスタントラーメンは1/3位はそのまま食べて、残りをお湯でラーメンにして過ごしています。 それでも食料が尽きそうになっている上に、次の村までの距離もハッキリしないのですからね・・・。本当に不安です。 なので今日はくじけずに真剣に走らないと!と本気で思った訳です。

ところが・・・笑。気持ちばかり進むつもりでも体が言う事を聞いてくれない。加えて砂利道は今まで以上にひどくなり、ガレキ道となってしまった。いくつかの峠ではついに標高4800mにまで高くなり、運動量と酸素量が全然合わない。それに・・・・栄養のあるものも食べていないしね。

前に進まないガレキ道

標高4784mの峠

空に舞っているのは、安全祈願の守り札・・・あ、元気そうに見えます?^^

気持ちは前に行きたいのに・・・それを阻む冷たい川

 

それでも今日は運良く(?)遊牧民の家にも遭遇せず、お茶で足を止める事もなく、ひた進む。終盤に近付いているからか、峠も多く苦しいものの、代わりに最高の景色を満喫する。

とある峠の一こま。下の道・・・見えますか?

 

それにしても・・・次の村の気配がない。 ひょっとして道を間違えているのではないか?と不安も過る。日が傾いても今日は走ると決めているので必死に走る。

もう20:00を過ぎています。

 

結局、21:00に諦めてテント設営。ここは・・・・どこだ?

残り少ない食糧を侘しくテントの中で食べる(注!テントの中でコンロの使用はNGですよ)

 

ちょっぴりではなく、本気でやばい・・・と感じ始めた。

明日・・・・着けるのか?というか、この道、合っているのか?

 

いつもの寒さに加えて、別の寒さも加わって・・・・心底寒い。

 


黄河源流に到着! 走行距離42.3km

2011年07月17日 | 青海省

・・・・そうか。今日は日曜日か・・・。もうすっかり曜日の感覚はなくなっているが、学校の雰囲気で分った。

昨晩寝る前に、この先の道の状況について副校長に聞いてみたのだが、ここから先は今まで以上に厳しくなりそうだ。相当危険な場所になるらしい。何かあればすぐに戻って来いと言われた・・・・が、そんな簡単に戻れないってばぁ(笑)

黄河の源流まであと十数kmらしいので、午前中には着くだろう。と、出発! 2時間ほど走ったところでまたまた遊牧民にお茶に誘われる。とにかく人が来ない場所だから、たまの来客は必ず招き入れるみたいだ。おまけに見たこともない自転車だし・・・。

この家でも自家製ヨーグルトをご馳走になった。そして、、、娘に欲しいほどの可愛い女の子を発見!^^

ヨーグルト製造器(手動)

自家製ヨーグルト(粗目サトウをかけて)

「キナコ」のような風味の粉を牛乳で練ったもの

  

これを・・・この様にして食べます。

あぁ・・・こんな娘が欲しい・・・^^(後ろの子♪)

 

さて、そろそろお昼だ。昨晩学校の先生に聞いておいてよかった。黄河の源流であれば観光地だと思うでしょ? 

とんでもない! ここまでの道のりだって、四駆以外ではまず近づくことは不可能。四駆でさえ怪しい。車だけではなく、運転技術や修理技術を持たないままここに来ることは絶対に危険。オフロードバイクが最適かな。自転車?ハッキリ言ってそんな事、絶対に考えてはなりませんね。無謀です。笑ー。

で、肝心の源流の入り口標識も道もありません。目印は廃校(希望小学校の跡地)のみ。学校横に山に向かって上る獣道を入る。そこから多分・・・・4kmくらいかな? この4km進むのに、僕は2時間かかりましたけどね。^^

遠くに見えるモニュメント

 

とにかく必死で自転車を押して・・・ついに!黄河の源流に到着!

写真をお楽しみください↓

 

黄河を自転車ごと股にかけてみました^^

 

思い返せば・・・・いや、思い返すまでもなく・・・・なんで黄河の源流なんぢゃ?大笑!  あれ?確かさだまさしの影響で中国に憧れたのは・・・・あれは確か「長江」だったはずでは!?  ・・・・細かいことは気にしない。良いじゃないですか!黄河文明発祥の地!さだまさしだって来た事がない・・・はず!  そうだ。この写真をさださんに送るとしましょう!  T社の岩崎さぁん!写真をプリントするので、さださんに送ってくださいね!

2時間ほど黄昏てしまった。多分、、、本当の源流はここではないのだろうな・・・となぜか感じた。この付近には違いないだろうけれども。いずれにしても四大文明の一つ、黄河文明。(最近では黄河・長江文明と呼ばれている) ここにいるという事実の不思議さ。別に達成感がある訳ではないが、人間として生まれてきた不思議さや、その小ささを見渡す限りの草原(標高4600m)で見ながらボンヤリと考えていた。

気がつけば15:00!先に進まなくてはね、と、丘を下りだした。途中、JEEPで馬多県から来た4人組とすれ違ったが、彼らはここに来るまでにパンク4回。エンジントラブル1回。延べ2日かかったそうだ。自転車で来た人はゼロだそうだ。(本当かな?)

さぁて!次の大きな目的地、ゴルムドまで・・・・えーと・・・・何百km?  とにかく進みましょう!と、気持ちを切り替えたものの、 現実は変わらず、川で道が分断されて思うように進めない。頻繁に川を渡るので、いちいち靴下など履いていられない。靴は速乾性のものにしておいて助かったものの、反面、寒さがまさに足もとから体全体に伝わってくる。例によって夕方から吹き始める強風に身も心も折れそうだった。

因みにGPSと紙の地図を持っているが、全く合致せず自分の居場所すら良く分らないのだ。次の村までの距離も分らない。そして日が暮れ始める・・・・。不安が募る。昨日学校の先生が教えてくれたが、この先にかかっている橋は先日の増水で壊れているそうだし、その手前の川は増水時には地元の人でも渡る事が出来ないそうだ。幸い数日間は雨が少ないので「たぶん」行けるだろうと。。。

食糧、水(まぁ、水は川の水で何とかなる)、そして燃料(お湯を沸かすため=標高4500mのこの辺りには一本も木はないので燃やすものがない) ・・・など、資源は限られている上に、天気によって左右されてしまうのだから、たまったものではない。このブログでは意外に遊牧民たちがいるではないか?とお思いになるかも知れないが、現実はそれほど甘くない。

いつになればこのエリアを抜けられるのか・・・。いつになれば携帯は通じるのか・・・。いつになれば・・・・。

そんな事を考えている内に夕暮れに。何もない草原にテントを張って寝てみるものの、相変わらず寒くて眠れない。気温は氷点下。

頼む!明日も晴れてくれ・・・・。