楽天もアフィリエイトを実施している。
楽天公式ガイドによると、楽天市場の流通総額の3割がアフィリエイト経由らしい。
今年度の楽天の流通総額は年間4000億~5000億円と予想される(2004年実績は3000億円)。
その3割というと1000億円を超えるものすごい金額だ。
(10億円分の楽天ポイントがアフィリエイターに支払われていることになる)
アフィリエイトのパワーとは本当にそんなにすごいのか。
楽天アフィリエイトの仕組みについておさらいしておくと、
まずアフィリエイターが、自社サイトに楽天ロゴや店舗の商品画像を掲載し、
そのリンク経由で楽天に誘導された消費者が、何かを買うと、
アフィリエイト経由の売上げとして認定されるというもの。
店舗側が売上げの1%報酬を負担する。
楽天アフィリエイト経由で1000億円も売れるとなると、
店舗からもさぞかし好評なのだろうと思えるが、実はそうではないらしい。
(元楽天出店者のブログ参照)
自分のサイトの商品ではない売上げに対するアフィリエイト報酬(1%)を
負担させられているという話だ。
(その店舗のアフィリエイトリンクをクリックした後に、別の楽天店舗で買った場合)
この内容を、実際に楽天に出店していない人が読んでもピンとこないかもしれない。
しかしこれは楽天アフィリエイトの信用と基盤を揺るがしかねない非常に大きな問題だ。
楽天アフィリエイトにはリターンデイ(再訪期間)が30日間ある。
一度、リンクをクリックすれば、その時に買わなくても30日後に
直接楽天を訪れてそこで買ってもアフィリエイト経由の売上げ象になるというものだ。
さて、楽天アフィリエイトのリンクはネット上のいたるところに貼ってある。
世の中で普通にインターネットを使っていれば、1ヶ月に一度くらいは
何かしら楽天アフィリエイトのリンクを一度くらいクリックしているものだ。
(本人の自覚の有無は別としても)
何も知らない消費者が楽天で買い物をした時、
実はその人が過去1ヶ月の間に何かしら楽天アフィリエイトのリンクを踏んでいれば、
それがアフィリエイトの成果となってしまうというのである。
(過去1ヶ月の間にリンクを踏んでいる人は「3割」くらいいるのでは?)
これはマーケティングでもなんでもない。
ただいたるところに関所を設けて無理やり手数料を取っているようなものだ。
(しかも、それが楽天アフィリエイトの売上げの大部分を占めるのではないか?)
そして、自社とは関係ない商品の売上手数料を無理やり負担させられたのが
上述の元出店者様だ。
広告をクリックした時の店舗と、実際に買った店舗が異なる店舗でも、アフィリエイト経由の売上げと認定されるからだ。
私はいますぐすべての楽天出店者が一致団結して
楽天アフィリエイトをやめることを楽天に提案すべきだと考えている。
また、ここからはさらに重要な話になるが、
楽天アフィリエイトの年間の報酬総額10億円(全体売上1000億円の1%)を
楽天はすべて店舗へ請求しているのではないか、
店舗への負担配分が正しく行われているのか、という点が甚だ疑問だ。
私は仕事柄、非常に多くのwebページを閲覧しているが、
その結果、楽天アフィリエイトのリンクも多数お目にかかる。
そしてそのリンクの大部分は、楽天のロゴであったり、楽天のtopページへ
誘導するリンクだ。
(各店舗へ誘導するリンクなどはごくわずかだ。)
楽天のtopページへ誘導するアフィリエイトリンクから発生した手数料、
これは当然楽天が自社で負担すべきだろう。
しかし、私は、このTOPページ誘導分の手数料まで店舗側へ負担させているのではないかと予想している。
そして上述のとおり、アフィリエイターは楽天のバナーさえ貼りっぱなしにしておいて、
通行人が適当にクリックさえしてくれれば、
(1ヵ月以内にその人が何かしら楽天の商品を買う可能性は高いとすれば)
不労所得的に収入を得ることができる。
アフィリエイターに対して、このような”おいしい状態”をケチな楽天が許し続ける理由はなんだろうか。楽天にとっても”おいしい”何かがある気がする。
お金に厳しい三木谷社長以下楽天グループが、アフィリエイターへの
報酬10億円をやすやすと見逃しているとは到底思えない。
(そもそも本当に10億円も払ってるのだろうか?)
楽天は、アフィリエイト報酬手数料のうちの自社負担と店舗負担の割合を
明確に公表すべきだ。
また、店舗側へ請求した手数料総額と、アフィリエイターに付与した報酬総額も
同時に公表する必要があるだろう。
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