今日は曇り時々晴れ。今朝は上空を雲が覆っているが、雲の合間から青空が見えている。朝日が雲の向こうから陽光を放っていて、日射しが弱々しい。朝の気温は10℃で空気がヒンヤリとしていて、清々しい感のある陽気である。
午前中は雲が多い空模様だったが、昼前になって次第に青空が広がってきた。それとともに日射しも強くなり、気温も次第に上昇してきた。昼間の最高気温は20℃で、南風が吹いているものの、過ごしやすい陽気となった。
今日は1日築地で仕事をして、夜になって帰宅の途に着いた。帰りに夕食を食べて帰ることにして、築地市場正門を出て新大橋通りを築地本願寺方面に歩いていく。最初の信号のある市場橋交差点を左折して銀座方面に歩いていく。掘割構造の首都高速道路を渡る采女橋を渡ると銀座みゆき通りに入る。
ちなみにみゆき通りのみゆきとは明治に明治天皇が今は築地市場のある場所に海軍兵学校や海軍大学校への行幸（みゆき）の際や浜離宮へのお成りの際にこの通りを行幸路とされたため、「みゆき（行幸）通り」と呼称されるようになったと言われている。
このみゆき通りを歩いて昭和通りを越え、更に銀座方面に歩いていき、３つめの角を左折して三原通りを新橋方面に向かうと、やがて左手にラーメン屋「九代目けいすけ」がある。今日はこの店に入店することにした。
和食店のような造りの店に入ると、すぐ左手に券売機があってここで食券を購入する。メニューは「芳醇 鴨そば」「鴨白湯そば」「鰹重ね鴨つけそば」「一番搾り鴨油そば」を基本とする麺物に「ごはんもの」「トッピング」で構成されている。
食券を購入すると店内に進んだ。奥行きのある店内は入口から見て右手に厨房があり、厨房に面して一直線上にカウンター席が9席配されている他、左手には4人掛けのテーブル席が2卓配されている。
席に座ると食券をカウンターの上に載せて店員に渡した。注文したのは「芳醇 鴨そば」「鴨そぼろご飯」である。更に先日買ったラーメン本についていたクーポン券を渡して、ラーメンを大盛りにしてもらうことにした。「芳醇 鴨そば」の麺は細麺か中太麺が選べるということなので、中太麺で注文した。
料理を注文すると金属製のコップにお冷やが注がれて出された。お冷やを飲みながら料理が出来るのを待つ。卓上には黒七味と粉山椒、柚子七味、粗挽きコショウ、箸、楊枝、レンゲ、紙ナプキン、紙エプロン、髪留め、お冷やのポット、各種パンフレットや店の紹介本などが置かれている。
しばらくして料理が一式載ったトレーがカウンターの中から出された。
「芳醇鴨そば」の麺は注文したとおりの中太麺で濃い琥珀色のスープに浸かっている。麺の上には鴨チャーシューが２枚とナルトが１枚、メンマ、ほうれん草が載せられている。
「鴨そぼろご飯」は小さめのお椀にご飯が盛られ、その上に鴨そぼろがたっぷりとご飯を覆い隠すように盛られていて、刻みネギが彩りを添えており、レンゲが置かれている。
トレーの上には「芳醇鴨そば」「鴨そぼろご飯」と二種類のネギの薬味が載せられている。
まずは「芳醇鴨そば」を食べる。「鴨そぼろご飯」に添えられたレンゲでスープを掬って飲んだ。膜の張ったスープは鴨清湯スープに濃厚な再仕込み醤油「千波」と鴨油を加えた、飽きのこない少しこってりめのスープである。スープに使われている再仕込み醤油「千波」は一度仕込んだ有機大豆の生しょうゆにもう一度麹を仕込むという手法で醸造された濃厚な醤油で、上品さの中に力強さを感じさせるスープである。
ラーメンに刻んだ九条ネギと国産白ネギの２種類の薬味を別皿で用意している。これは鴨の風味を損なわないようにという配慮によるものである。そこでラーメンを食べて、途中で薬味を投入することにした。
スープを少し飲んだ後に、麺を食べる。自家製麺の中太麺はもちもちとした食感でつるつるとした喉越しで美味しい。
麺の上に載せられた低温真空調理の半熟鴨チャーシューは脂身の無い肉質系のチャーシューで柔らかいが、歯ごたえがあって美味しい。ハムのような食感で噛みしめる毎に味が染み出すような味わいである。
ラーメンを食べている途中で「鴨そぼろご飯」を食べる。生姜の風味が感じられる「鴨そぼろご飯」は鴨肉の甘みと旨みがご飯を進ませる。そぼろが無くなって、お椀にご飯が少し残ったので、ここにレンゲで「芳醇鴨そば」のスープをレンゲで２、３杯注ぎ、雑炊風にして食べた。なかなか美味い。
続いて残った「芳醇鴨そば」に2種類の薬味を一気に投入してラーメンを食べる。伝統的な京野菜の九条ねぎは口当たりが柔らかく甘み、香りが特徴である。国産白ねぎと一緒に麺を食べた。
麺をあらかた食べ終わったところで、スープを飲み干して完食。美味かった。
最後にコップに残っていたお冷やを飲み干して席を立つと、店を出て三原通りを歩いて晴海通りに出ると、有楽町駅に向かって歩いていった。有楽町駅から電車に乗って帰宅の途につく。
夜になって気温が下がってきた。時折強く吹く南風が、冷たく感じられた。
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